採用サイトを制作するならチェックしたい5つのポイント
採用サイトは、応募者の増加だけでなく、求める人材の確保や採用活動のコスト削減などの効果が期待されます。しかし「効果のあるサイトを作るためのポイントは何?」と悩んでいる担当者の方もいるのではないでしょうか?
今回は、サイトを制作する際の5つのポイントを紹介しています。ぜひ制作のポイントをおさえて、効果的なサイトの制作にお役立てください。
採用サイトを制作する目的
採用サイトを制作する前に、目的を確認しておきましょう。これから紹介する5つの目的を理解することで、より効果的な採用サイト制作のヒントになります。
応募者数を増やす
一番の目的は、「応募者数を増やすこと」という企業も多いでしょう。採用サイトには、勤務地やスキルなどの条件だけではありません。社員インタビューや企業メッセージなどを詳細に掲載できるメリットがあります。
多くの情報が掲載されているサイトは、求職者が企業に興味を持つきっかけとなります。その結果、応募したいと思う求職者も増えることでしょう。
さらに、求職者が応募する窓口が求人サイトと採用サイトと増えることで、応募者数の増加が期待できます。
ターゲットをはっきりさせる
採用サイトは、求める人材に合わせて掲載するコンテンツが異なります。たとえば、新卒者向けと中途採用向けの採用サイトです。
新卒者であれば、給与や勤務地などの条件の他に、社風や福利厚生などが気になるポイントです。一方、中途採用向けでは、入社後のキャリアプランや前職との待遇の差が応募の決め手になることもあるでしょう。
サイト制作時に、ターゲットをはっきりさせて掲載するコンテンツを決めることで、求める人材の確保につながります。
会社の魅力を伝える
採用サイトは、写真や動画を使って社内や働く様子を詳細に伝えられます。さらに、社長や社員のインタビュー・オフィスツアーなど、親近感のあるコンテンツの掲載も可能です。
具体的な働くイメージを求職者に与えられ、かつ視覚的に社内の雰囲気を伝えることで、会社の魅力を求職者にアピールできます。
会社の魅力をアピールできる採用サイトは、次に紹介する求職者とのミスマッチを防ぐ効果にもつながるでしょう。
離職率の低下
入社後の早期退職は、採用活動に使われたコストや時間が無駄になってしまいます。採用サイトの活用は、離職率の低下にも効果が期待できます。
なぜなら、採用サイトに掲載されているさまざまなコンテンツから、社風や企業の理念に共感した求職者を集められるメリットがあるからです。
採用情報には、経験やスキルなどの条件が記載されています。条件のみで応募した求職者は、「思っていた仕事内容と違う」など応募した際の理想と、実際に入社し働いた現実とのギャップにマイナスのイメージをもってしまうことがあります。
理想と現実との差に落胆した場合、早期退職の原因になってしまうでしょう。
このような離職を避けるためにも、社内の様子やメッセージを詳細に伝えられる採用サイトは効果的です。
採用コストの削減
サイト運用することで、採用活動のコスト削減の効果が期待できます。
離職率が低下することで、複数回にわたり面接や雇用手続きをする必要が少なくなります。
さらに、サイトから直接応募が増えることで、求人サイトの利用が減り、求人サイトの掲載費用の削減にもつながるでしょう。
採用サイトのコンテンツにも、業務効率化の効果があります。たとえば、よくある質問の掲載です。よくある質問を掲載することで、求職者が問い合わせせずとも回答を見つけられます。採用担当者は、問い合わせ対応が少なくなり業務が効率化します。
長期的に運用すると、採用に関わるコスト全体を削減することが可能になるでしょう。
制作する際のポイント
次に、採用サイトを制作する際のポイントを5つ紹介します。
ターゲットを決める
「どのような人材に応募してもらいたいか」求める人材のイメージをはっきりさせることが、ポイントのひとつです。ターゲットの決定は、採用サイトに掲載するコンテンツの選定やデザインの際に役立ちます。
たとえば、採用サイトは、大きく2つのターゲットに分けられます。新卒者と転職者です。
先述したように、両者では、印象に残るコンテンツに違いが出てくることが想定されます。
さらに、求める人物像を詳細にイメージすると、掲載するコンテンツの選定にも効果があります。
人物像と掲載コンテンツの例:
- 企業メッセージに共感する人材:社長メッセージ
- スキルアップに関心のある人材:キャリアビジョン
- 取り扱う商品に精通している人材:職種紹介
ぜひ、採用サイト制作の際には、ターゲットとなる人材について詳細にイメージしてみてください。
情報を整理する
採用サイトに掲載するコンテンツを決めましょう。
募集要項と応募フォームは、採用サイトに必須のコンテンツです。さらに、自社の特徴をアピールできるオリジナルコンテンツを組み合わせることで、より求職者に印象的な採用サイトができあがるでしょう。
採用サイトに掲載するコンテンツの例:
【必ず掲載が必要なコンテンツ】
- 募集要項
- 応募フォーム
- 会社概要
【自社の魅力をアピールするコンテンツ】
- 会社紹介
- 社員インタビュー
- キャリアビション
しかし、あれもこれもとたくさんのコンテンツを掲載してしまうと、求める人材に情報が伝わりにくくなってしまいます。
採用サイトに掲載するコンテンツは、どんなコンテンツが印象に残るか、応募する際の役に立つかなどを考えてみましょう。イメージしたターゲット像を想定し、整理すると効果的です。
企業イメージにあったデザイン
採用サイトは求人サイトとは異なり、自由なデザインで制作ができます。一方で、デザインする際にも注意が必要です。
注意点
- 企業イメージにあった配色
- わかりやすいレイアウト
コーポレートサイトも採用サイトも、企業イメージと大きくかけ離れた配色のデザインは、Webサイトを閲覧した求職者が「同じ会社のWebサイト?」と困惑する原因になってしまいます。
もし、コーポレートサイトと採用サイトの違いを配色で表現する場合は、基本カラーを使いつつ、アクセントカラーを変えるなど、大幅な配色の変更は避けることがおすすめです。
この他に、求職者がわかりやすいレイアウトにすることが大切です。
欲しい情報がどこにあるのかわかりづらい採用サイトでは、採用の効果が見込めません。制作時には、凝ったデザインやレイアウトよりも、求職者が直感的にわかりやすいレイアウトを心がけましょう。
Web担当者が知っておくべき採用サイトのデザイン事例と成功のポイント
レスポンシブデザイン
求人情報は、通勤途中やお昼休み、寝る前などちょっとしたスキマ時間に求人情報をリサーチすることもあります。そのため、レスポンシブデザインと呼ばれる、スマートフォンからの閲覧にも対応した採用サイトを制作しましょう。
PCから見た採用サイトは綺麗なデザイン・レイアウトでも、スマートフォンでは見づらい採用サイトは、企業の信頼も損なわれてしまいます。さらに、応募する求職者も少なくなるでしょう。
現代では、日常的にスマートフォンを利用しているため、どのWebサイトでもスマートフォンから閲覧した場合のデザインやレイアウトにも注意しています。
採用サイトの制作時も、スマートフォンから見た場合を想定して制作しましょう。
分析と改善ができる仕組み
採用サイトを制作し公開した後は、より効果的な運用をするために分析と改善が欠かせません。担当者が分析と改善ができる仕組みを作っておくことで、社内でも採用サイトを効率よく運用できるでしょう。
たとえば、アクセス数・流入経路・離脱率などを、Google Search ConsoleやGoogle Analyticsを使って分析・検証します。ツールを活用することで、効率よく採用サイトを分析し改善しながら運用できるでしょう。
制作の流れ
続いて、採用サイトを制作する際の手順を紹介します。
制作のステップごとにポイントをおさえて、求職者に情報や自社のメッセージを伝えられるサイトを制作しましょう。
ペルソナ・ターゲット選定
制作のポイントでも紹介したように、ターゲット・ペルソナを決めましょう。「どのような人材に入社してもらいたいか」人物像を具体的にイメージします。
ターゲット像のイメージは、求めるスキルから考えていくことがおすすめです。
たとえば、営業職で募集する場合、次のようなスキルが求められる場合です。
- コミュニケーションスキル
- 運転免許
- 基本的なPCスキル
さらに、上記のスキルから、なぜそのスキルが必要なのか考えるとターゲットのイメージもはっきりしてくるでしょう。
- コミュニケーションスキル→営業職のためたくさんの人と話す機会があるため
- 運転免許→営業活動に必須
- 基本的なPCスキル→人材育成のコスト・時間の削減
イメージしたターゲットがなぜ転職するのか、なぜ自社に応募するのかなどを考えることで、自社の魅力の再発見・自社で解決できるターゲットの悩みを見つけられます。
見つけた魅力や悩みの解決方法をコンテンツにするなど、より効果的なサイト制作につなげましょう。
コンテンツ選定
ターゲット像を選定したら、掲載するコンテンツを考えます。
採用サイトのコンテンツは、募集要項などの条件を記載した内容が必須です。募集要項などの基本的な情報は、求職者が他社と比較するための重要な情報となるため、必ず掲載しましょう。
このほかに、自社の魅力をアピールするコンテンツ・求職者が求めるコンテンツを組み合わせてコンテンツを選んでいきましょう。
ターゲット像をイメージしながら、どのようなコンテンツが印象に残るのか、知りたい情報は何かを考えることがポイントです。
注意点は、自社が掲載したいコンテンツが必ずしも求職者が求めているとは限らないことです。求職者のニーズを満たした上で、自社のオリジナリティが出せるコンテンツをプラスすることがおすすめです。
サイト設計
掲載するコンテンツを決めたら、採用サイト内の配置を考えていきます。
たとえば、社員インタビューの記事で求職者の興味関心を惹きつけ、読み終わったところに応募フォームのボタンを配置します。他には、職種の紹介の後に、募集要項のページを表示できるボタンを配置するなど、求職者がすぐに情報を見られる設計が大切です。
すぐに見たい情報にたどり着くサイトは、結果的に応募者の増加も期待できます。
どのような配置がわかりやすく、応募しやすいか考えることで、効果的な採用サイトができあがるでしょう。
デザイン・レイアウト決定
デザインは、求職者に「この会社で働いてみたい」と興味を惹きつける大切なポイントです。デザインによって、スタイリッシュ・先進的・アットホームなどの自社のイメージを求職者に与えます。
採用サイトは、一般的にシンプルでわかりやすいデザインが良いとされています。その中でも、動画や写真を使って社風が感じられる印象的なデザインやアニメーションを活用した親近感のあるデザインなど、求職者の印象に残るデザインを考えていきましょう。
ターゲット像が好むデザインにすることも、ひとつの選択です。しかし、コーポレートサイトとの統一感や全体的な企業イメージを考慮した上で、採用サイトをデザインすることも必要です。
採用サイト公開
サイト完成後は、いよいよ公開です。サイトを公開する際は、他の媒体を使ってサイト開設のお知らせをすると効果的です。
たとえば、以下の方法があります。
- コーポレートサイトで採用サイト開設の案内を表示する
- コーポレートサイトの採用ページにリンクを掲載する
- SNSで採用サイトの案内する
- 求人サイトと採用サイトを関連づける
さらに、公開後はアクセス数や流入経路、応募者数などを検証し、改善を重ねていきましょう。
制作の注意点
最後に、制作の際の注意点を紹介します。
応募数より質を重視する
サイト公開後は、応募者数の増加も期待できます。一方で、応募する人材の質も重要です。
採用サイトの目的の一つに、応募数の増加があります。しかし、応募者数の増加だけが、採用サイトの効果ではありません。制作時に検討したターゲット像、自社が求める人材に近い求職者から応募があるかをチェックすることが大切です。
求める人材以外から多数の応募があっても、選考に時間がかかるばかりで採用活動の効率が下がってしまいます。求める人材に近い求職者からの応募は、効果を実証します。さらに、求職者とのミスマッチも減少するでしょう。
ターゲット目線で制作する
制作の際は、自社目線にならないように気をつけましょう。
ターゲットをイメージし、求める情報や好むデザインを考慮しながら、制作は進みます。一方で、ターゲットをイメージしながらも、自社に都合の良い内容で制作が進む場合があります。
そのため、複数人でコンテンツやデザインを考えるなど、常に客観的な目線で制作することがポイントです。
まとめ
採用サイトを制作することで、応募者の増加や自社の魅力の再発見、採用コストの削減などの効果が期待できます。
効果のあるサイト制作には、求める人材を具体的にイメージすることが大切です。しかし、ターゲットをイメージしても、自社に都合のいいように制作を進めてしまっては効果が期待できません。サイト制作する際は、常に求職者目線でわかりやすい・魅力を感じる内容になるように心がけましょう。
この記事を書いた人
三浦まなみ
SNSマーケティングやキャリア、企業のブログ記事など様々なジャンルの記事を執筆。企画構成から執筆まで担当する。現在は、「AnyMaMa」にてライターとして活躍中。
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