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AIO対策の始め方とは?AI検索で自社サイトを表示させる実践ガイド

AIO対策の始め方とは?AI検索で自社サイトを表示させる実践ガイド

「AIOという言葉をよく聞くが、SEOと何が違うのか、どう対策できるのか、正直よくわからない」という声をよく聞きます。

Google検索でAI Overviewsが表示されるようになり、従来のSEO対策だけではトラフィックが減少する企業が増えています。クーシーの自社サイトでも2025年にピーク比-58%の下落を経験し、そこからAIO対策に本格的に取り組んでいます。

今では、制作のお問い合わせの5割がAI経由とまでなりました。(2026年8月時点)

不安・疑問がある時だからこそ、基本に立ち返ってAIOの定義や従来のSEO対策との違いを解説します。

長年のWebメディア運営経験を持つ私たちクーシーにとっても、生成AIの大進化は見過ごせません。

この記事では、制作会社としての自社データと実装経験をもとに、AIO対策の具体的な進め方をチェックリスト付きで解説します。

▼本記事のポイント

  • AIOには「AI Overview」と「AI Optimization」の2つの意味がある
  • 具体的なAIO/LLMO対策として、クーシー独自の「現状把握」「直接的施策」「長期的施策」の3ステップで解説
  • 最終ゴールは、キーワード対策を超えたブランディング/マーケティング施策としての「エンティティ(ネット上の存在感)」の強化
  • AI時代には、E-E-A-Tに裏打ちされた「本物」のコンテンツ価値がさらに高まる

2つのAIO(overview/optimization)とは?

「AIO」は、大別してGoogleの検索機能である「AI Overview」への対策と、ChatGPTやGeminiをはじめとしたAI検索出力を狙う最適化アプローチの「AI Optimization」の2つを指します。

AI OverviewAI Optimization
サービス元Google検索各生成AIツール
機能検索ワードの概要を検索結果に表示(入力に対し一回きりの出力)ユーザーとの対話により情報コンテンツを出力(都度の入力による複数回の出力)

AI Overview(AIによる概要)とは

AI Overview(AIによる概要)とは、検索ワードに応じたAIの回答をGoogle検索結果のトップページに表示する機能です(当初は検索トップのみの表示でしたが、昨今は広告下やSERP機能と組み合わせたり、中間に位置づけられるなど変更が加えられています)。

「aio」検索時の「AI Overview(AIによる概要)」(真ん中にこの旧・記事が掲載されています!)

2023年8月から試験運用されていた「SGE」が、2025年5月に「AI Overview」として正式版としてリリースされました。

試験運用が始まった当初は、「ピザのチーズがくっつかない」というユーザーの質問に「ピザソースに接着剤を加えろ」と答えて話題になりましたが、現在のAI Overviewではこうした珍回答は少なくなっています。

珍回答をするAI Overviewの画像

AI Optimization(LLMO/GEO)とは

AI Optimization(AI検索最適化)とは、ChatGPTやGeminiといった生成AIの検索結果に、自社のコンテンツを優先的に表示・引用させるための新しい最適化アプローチの総称です。

以下、本記事では「AI Optimization」の略称としてAIOを用いて、Google検索上の「AIによる概要」は「AI Overview」と呼称します。

AIO/LLMO/GEO。紛らわしい名称の呼び分けは?

AIOは、LLMOやGEOとも呼ばれます。LLMOもGEOも、基本的にはこのAI Optimization(AI検索最適化)とほぼ同義で使われていると捉えて問題ありません。

用語正式名称主な焦点
AIOAI Overview/AI OptimizationGoogle検索/生成AI全般
LLMOLarge Language Model Optimization大規模言語モデル
GEOGenerative Engine Optimization生成AI全般

LLMOは「大規模言語モデル」という技術に焦点が当たった名称で、一方、GEOはAIOと同じく生成AI全般を指しています。英語圏ではGEOが主流のようですが、日本市場ではゲームの販売や買取を行う「ゲオ」の存在感が大きく、AIOか、LLMO、あるいはAIO/LLMOのように併記される場合が多いです(詳細は「LLMO/GEOとは?」記事で解説しています)。

AI Modeとは?

Google公式ブログに掲載されるAI Modeのデモ映像の一部

今後、AI Optimizationの重要性をさらに高めると目されるのが、Googleが開発中の「AI Mode」です。これは、検索ページ上でAIと直接対話しながら、情報の探索や深掘りができる新しい検索モードです(25年7月現在、米国とインドで試験運用中)。

AI Modeが本格導入されれば、AI検索が一般ユーザーに大きく開かれ、浸透する可能性を大いに秘めています。AI Overview以上の影響が見込まれるのはもちろん、過去の検索履歴やユーザーの状況を理解した上で、今まで以上にパーソナライズされた回答を返すようになるはずです。

この「AIとの対話」の中で、自社がどのような存在として認識されるかが、将来のデジタルマーケティングにおいても決定的に重要になるのです。

SEOとAIO/LLMOの違いと対策

では、「AIの時代になったら、もうSEOは古いのか?」という疑問は、多くのWeb担当者が抱く問いかもしれません。

結論から言えば、AIOはSEOの延長線上にありますが、評価の重点は大きくシフトする可能性も否めません。「SEOとAIO/LLMO対策の違い」と具体的な対策について、わかりやすくご紹介します。

AIO/LLMO(AI検索最適化)対策とは?

まず、対策の全体像をつかんでおきましょう。AIO/LLMO対策は、次の4つの施策からなる複合的な戦略と捉えてください。

  1. 従来のSEO対策の継続と強化

    AIはWeb上の情報を参照して回答を生成するため、検索エンジンから高く評価されている、質の高いコンテンツがAIO/LLMOの土台となります。

  2. AIが認識・学習しやすいコンテンツを制作

    AIが内容を正確に理解できるよう、情報の構造を整理し、FAQのような形式でわかりやすく記述することも有効な施策です。

  3. 生成AIへの引用・出力を狙う施策

    AIが「このサイトのこの情報は信頼できる」と判断し、回答の参照元として積極的に引用・表示してくれるようはたらきかけます。

  4. 外部評価とブランディングの推進

    他社メディアからの引用やSNSでの言及などを通じて、自社がその領域の「権威」であるとAIに認識させ、ブランド価値を高めていきます。

SEOとAIO/LLMO対策の違いと共通点

では、従来のSEOとAIO/LLMO対策は、具体的に何が違うのでしょうか。両者の目的やアプローチの違いをまとめたのが下記の表です。

比較項目従来のSEOAIO/LLMO
主な目的検索エンジンでの上位表示生成AIからの最適な引用・言及
評価の重点キーワード、内部構造、被リンク、網羅性ユーザーの意図・文脈、情報の信頼性・独自性
コンテンツ個別:検索意図に応える網羅的な情報
全体:一貫性・専門性のあるキーワードの関連づけ
個別:AIが解釈・引用しやすい構造的な情報
全体:ユーザーニーズとブランディングに基づいたキーワードやトーンの関連づけ
目指す場所検索結果の1ページ目AIの回答内、参照元リンク

このように、両者は目的もアプローチも異なります。しかし、全くの別物というわけではありません。

例えば、AI Overviewに表示されるのは検索上位記事が多い傾向が報告されていますし、AI検索に引用されやすいコンテンツとして重要視されるのも、SEO対策と同じく、Googleが重視する「検索意図やニーズに沿ったユーザーに役立つ質の高いコンテンツ(E-E-A-Tなど)」だからです。

AI検索時代の影響と、予測される変化は? 

とはいえ、AI検索の普及により、そもそも「検索行動」が減ることや、検索しても記事を読まない「ゼロクリック」が増えることが懸念されています。現状は、その検証調査もさまざまに挙がっている最中で、正確なところはまだわかりません。

一方で、ぜひ押さえてほしいAI検索時代に見込まれる変化は、コンテンツ価値の二極化です。

  • 価値が下がるコンテンツ:

    AIが瞬時に、かつ大量に生成できるような、ありふれた情報の羅列(「〇〇とは」に答えるだけの単純な解説記事など)の価値は、相対的に大きく低下します。

  • 価値が上がるコンテンツ:

    一方で、AIには決して生成できない、書き手の独自の体験、深い専門性、一次情報(独自調査など)、そして企業の理念が込められたコンテンツの価値は、むしろ高まります。

この変化は、Googleが長年コアアップデートで一貫して重視してきた「E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)」の重要性が、AIO時代にさらに加速することを意味します。

考えてみれば、これは必然です。AIが「それっぽい偽物(平均的な情報)」をいくらでも作れるようになったからこそ、Googleは「本物(信頼できる情報源)」をより正確に見分け、評価するアルゴリズムを磨き続けてきたのです。

したがって、私たちが今とるべき最適解は、「SEOを捨てる」ことではありません。「質の高いSEOを土台とし、その上でAIO/LLMOの観点(信頼性、評判、広報の強化)を加えること」、これに尽きるでしょう。

3ステップで解説するAIO/LLMO対策

いよいよここからは、私たちクーシーが推奨するAIO/LLMO対策の進め方を3つのステップでご紹介します。

  1. 現状把握:

    自社はAIにどう見られているか?

  2. 直接的施策:

    AIが理解しやすい構造を作る

  3. 長期的施策:

    複雑な検索行動に応える「エンティティ」の強化

この3ステップを踏むことで、AIOという未知の領域に対しても、施策、分析、改善の着実なサイクルを回せるはずです。では、最初の「現状把握」について、私たちが実際に自社メディアを分析したレポートを交えながら、具体的に解説していきましょう。

Google公式情報で確認できる要件を土台に、クーシーの実務で優先している順に整理しました。なお、この順番は「上から実施すればAI引用が増える」と保証するものではなく、まず土台の欠けをなくすための優先順位です。

AI検索対策で避けたいのは、「AI向けの特別な裏ワザがある」と考えることです。Google自身も、特別なAIファイルや専用マークアップは不要としています。まずはユーザーに役立ち、検索エンジンが正しく取得・理解できる状態をつくります。

避けたい考え方優先したい考え方
キーワードやAI向け表現を詰め込む検索意図に対する答えと根拠を明確にする
新しい用語・裏ワザを追い続けるSEOの技術基盤と一次情報を先に整える
特別なAI用schemaやファイルを入れればよい正しいインデックスとページ実態に合う構造化データを整える
1回表示を確認して成果判断する同条件で定点観測し、流入・問い合わせまで追う

AIO対策①現状把握:自社はAIにどう見られているか?

今回は特別に、私たちクーシーが自社のオウンドメディアに関する「AIO診断レポート」の一部を公開します。

このレポートは、AIO対策に関心のある多くの方が、「AIにどう評価されているか」だけでなく、「競合と比べてどうか」という相対的な立ち位置を知りたいだろうという想定のもとで作成したサンプルです。また、単純な表示対策としての「AI Overview」と、より深いブランド認知に関わる「AIO/LLMO」では、狙うべきキーワードやアプローチが異なります。

そこで、Webサイト分析ツール「Semrush」やAI調査ツールを活用し、この2つの側面から自社と競合を比較分析し、具体的な対策まで落とし込むとどうなるか、と試行錯誤しながらレポートをまとめました。その思考プロセスとアウトプットの一例としてご覧ください。

AI Overview自社メディア調査例

まず、AI Overviewの分析例です。 ここでは、リード獲得やブランドの露出機会の最大化を目的とし、Web制作を検討しているユーザーが検索するであろう、比較的検索ボリュームの多いキーワードに焦点を当てて分析を行いました。

分析は、まず自社サイトがAI Overviewに表示されるキーワードの全体的な傾向を把握することから始めます。その上で、「東京のWeb制作会社」「大手Web制作会社」といった主要なクエリで、競合企業と比較した表示結果を確認します。

競合とのAI Overview表示比較表(サンプル)

さらに、実際にAI Overviewに表示されているキーワードの中から検索ボリュームの多いものを抽出し、競合のラインナップと比較。これにより、各社のコンテンツの強みや傾向が浮かび上がってきます。

各社のAI Overview表示キーワードリスト(サンプル)

この分析の結果、例えばクーシーは「css とは」「aio」といった技術的・専門的なキーワードではAIに評価されている一方、よりビジネスに直結する高ボリュームのキーワードでは競合に差をつけられている、という実態が明らかになりました。

その実態を踏まえ、お問い合わせにつながりやすく、効果が見込まれる検索キーワードやそのボリュームをまとめたのが下記のスライドです。

費用対効果が高いと見込まれるクエリの可視化(サンプル)

費用対効果が高いと見込まれるクエリの可視化(サンプル)

AIO/LLMO自社メディア調査例

次に、より深いブランド認知や評判形成に関わる「AIO/LLMO」の分析例です。こちらは、AIとのやりとりの中で、いかにして自社を第一想起させ、質の高い見込み客にリーチするかを目的とします。そのため、より購買意欲の高い、いわゆる「Goクエリ」に焦点を当てて調査しました。

具体的には、「東京のWeb制作会社」「デザインに強いWeb制作会社」といった、当社の強みに直結するクエリを対象に、ChatGPT、Gemini、Perplexityの各AIでどのように表示・引用されているかを徹底的に調査します。

Geminiにて「デザインに強いWeb制作会社」で自社が表示された例

その結果、クーシーはGeminiでは一部表示されるものの、ChatGPTやPerplexityでは表示されず、特に「おすすめWeb制作会社」という最重要クエリの一つでは全てのAIで表示されない、という厳しい現実が明らかになりました。一方で、競合企業では、特に「デザインに強い」というクエリで複数のAIに表示されており、AIが「まとめ記事」を頻繁に参照しているという傾向もつかむことができました。

調査ポイント:強み・課題・対策

このように、「AI Overview」と「AIO/LLMO」という2つの側面から分析を行うことで、単なるキーワード中心のSEO対策に留まらない、立体的で本質的な戦略を描くことが可能になります。

今回の自社分析から見えてきた「強み・課題・対策」をまとめると、以下のようになります。

  • 強み:

    制作現場の実務や専門性に根差したキーワードでAIに評価されており、技術的な信頼性という独自のポジションを築けている。

  • 課題:

    事業に直結する高検索ボリュームのキーワードでの露出が弱い。また、AIが参照する「まとめ記事」などでの外部評価・被リンクが競合に比べて不足している。

  • 対策:

    「Geminiでの評価」を足がかりに他AIへの横展開を図ること。そして、まとめ記事への掲載をはじめとした広報戦略を推進し、外部からの評価を高めていくこと。

ここまでが、対策の第一歩である「現状把握」です。 自社の立ち位置が明確になると、具体的な戦略と施策、そして費用対効果の是非を検討することができます。

次のステップである「直接的施策」と「長期的施策」については、自社メディアレポートからは離れ、一般的なAIO/LLMO対策について解説します。

AIO対策②直接的施策:AIが理解しやすい構造を作る

ここでは、比較的すぐに着手でき、かつ効果の高い「直接的施策」として、AIに「このコンテンツはわかりやすく、信頼できる」と認識させるための2つの方法をご紹介します。

ターゲティングコンテンツ:FAQで、実際に検索される疑問を取りこぼさない

FAQは、AIへの直接的なランキングシグナルとして確認されているわけではありません。それでも、読者が抱く具体的な疑問を質問と回答の形で整理できるため、検索意図の抜けを減らす情報設計として有効です。

質問は、サーチコンソールの検索クエリ、営業・問い合わせで実際に聞かれる内容、検索結果の「他の人はこちらも質問」などから集めます。回答は結論を先に書き、必要な条件や例外を続けます。FAQを増やすこと自体を目的にせず、本文ですでに十分答えている質問を重複させないことも大切です。

実際に「aio対策」で確認した検索結果では、「AIO対策にかかる費用は?」「AIOとは何ですか?」「AIO対策とSEO対策の違いは何ですか?」といった質問が表示されていました。こうした実際の疑問を記事構成に反映すると、ユーザーが次に知りたい情報まで一つのページで答えやすくなります。

AIはユーザーからの質問に答えることを目的としているため、「質問と回答」がセットになったコンテンツは、AIにとってこの上なく理解しやすく、引用しやすいとも考えられます。

例えば、Web制作会社を探しているユーザーは、次のような複合的な疑問を持っているかもしれません。

【ユーザーの想定質問】
Webサイトのリニューアルを検討しているため、BtoB企業としての堅い雰囲気を自社にあった親しみやすいものに変え、リード獲得数増加につなげたい。その課題を解決するような、デザイン力があり、将来的なSEO・AIO対策もリードしてくれるおすすめのWeb制作会社を教えてほしい。

このような複雑なニーズに対し、自社の強みを的確に伝えるFAQをサイト内に用意しておくことが有効です。

<コンテンツ作成のポイント>
質問:クーシーが得意とする提供サービスはどのようなものですか?
回答:
株式会社クーシーは、お客様のビジネス課題解決を目的としたWebサイト制作をワンストップで提供しています。特に、以下の3つの領域を得意としています。

  • デザインとユーザー体験(UIUX):

    見た目の美しさはもちろん、ユーザーにとって使いやすく、目的を達成しやすいサイト設計を重視しています。Webサイトリニューアルを通じて、企業のブランド価値向上やお問い合わせ数の増加に貢献した実績が多数ございます。

  • 戦略的なSEO・AIOコンサルティング:

    従来のSEO対策に加え、AI検索時代を見据えたコンテンツ戦略や、AIに評価されるサイト構造の設計を得意としています。

  • 企画から開発、運用までの一貫体制:

    お客様との対話を重視し、企画提案からシステム開発、公開後のマーケティング支援や保守まで、事業の成長に並走するパートナーとして長期的なサポートを提供します。

このように、ユーザーの疑問に先回りして簡潔な答えを用意しておくことは、AIに「良質な情報源」として認識されるための近道と言えるでしょう。

FAQコンテンツをはじめとしたAI検索最適化の方法は下記記事でも解説しています。

クロール・インデックス・スニペット表示の土台を整える

GoogleのAI機能で参照リンクとして表示されるには、ページがGoogleにインデックスされ、通常の検索結果でスニペット表示の対象になれる状態であることが前提です。AI専用の技術対応より先に、検索エンジンがページを取得・理解できるかを確認します。

優先して確認したいのは、robots.txtやCDNでクロールを妨げていないか、noindexやcanonicalが意図どおりか、重要ページへ内部リンクで到達できるか、主要な情報が画像だけでなくテキストでも掲載されているか、ページ表示やモバイル体験に大きな問題がないかです。

  • Googlebotがrobots.txt/CDN/WAFでブロックされていない
  • 重要ページがindex可能で、canonicalが意図したURLを指している
  • 主要ページへ内部リンクでたどれる
  • 重要な説明・料金・仕様などがテキストとして読める
  • Search Consoleでクロール/インデックスの異常を定期確認する

構造化データマークアップ

次に取り組みたいのが「構造化データマークアップ」です。

これは、サイト上のコンテンツが「何なのか」をAIに正確に伝えるためのタグのようなものです。人間には見えませんが、特定のルール(Schema.orgなど)に従ってサイトの裏側(HTMLコード)に記述します。

例えば、「この文章は『質問』です」「この文章はその『回答』です」「これは『イベントの日時』です」といった情報をタグ付けすることで、AIはコンテンツの意味をより正確に理解することができます。

AIO対策③長期的施策:複雑な検索行動に応える「エンティティ」の強化

ここまでの「現状把握」「直接的施策」は、AIO/LLMO対策の土台を固める上で非常に重要です。しかし、AIがさらに進化し、ユーザーの検索行動がより複雑化する未来を見据えたとき、私たちはもう一歩先の、より本質的な戦略に目を向ける必要があります。

それが、自社の「エンティティ」を強化するという、中長期的なブランディング戦略です。

エンティティ(企業やブランドが持つネット上の存在感)強化

エンティティとは、単なるキーワードではなく、AIやユーザーが認識する「企業やブランド、製品などが持つ、意味や文脈を含んだネット上の存在感そのもの」を指します。簡単に言えば、「〇〇といえば、この会社だ」と想起されるような、存在感のことです。

海外のSEO専門家の間では、AIO/LLMO対策は単なるテクニック論ではなく、「いかにしてAIに自社ブランドの“世界観”や“存在感”を認識させるか」という、広報やブランディング活動そのものであると捉えられています。

LLMの最適化とは、ブランドの「世界」、つまりブランドの位置付け、製品、人材、それを取り巻く情報をLLMで取り上げられるよう取り組むことです。

AIは、単語と単語の関係性から「AというトピックとBというブランドは関連性が深い」と学習します。つまり、私たちが目指すべきは、自社ブランドと専門領域のトピックを強く結びつけ、AIの知識の中に確固たる「エンティティ」として自社を刻み込むことなのです。

そのための具体的な施策は、従来のSEOの枠を超えた、総合的な活動となります。

  • PRへの投資:

    専門メディアへの寄稿やプレスリリース配信を通じて、自社ブランドと専門トピックが一緒に語られる機会を増やす。

  • 引用・統計データの活用:

    独自の調査データや統計情報をコンテンツに盛り込み、信頼できる情報源として他サイトから引用・言及される機会を創出する。

  • Wikipediaへの掲載:

    AIがトレーニングデータとして最重要視するWikipediaに、中立的かつ検証可能な情報として自社の項目を掲載する。

  • 外部評価の獲得:

    業界の権威あるイベントへの登壇やアワードの受賞、信頼できる第三者によるレビューなどを通じて、客観的な評価を積み重ねる。

検索行動の変化とその対応

「なぜ、そこまでしてエンティティを強化する必要があるのか?」

そのもうひとつの答えは、ユーザーの「検索行動」そのものが、単純なものではないからです。Googleは、ユーザーの検索プロセスは、従来、マーケターが想定する「認知→興味→購入」といった型通りのフレームワークに当てはまるのではなく、興味の対象が現れたり消えたり、さまざまな情報源を蝶のように行き来しながら、複雑な軌道を描いて意思決定へと至ることを「バタフライ・サーキット」と名付けました。

バタフライ・サーキットのイメージ図(引用:「さぐる」​「かためる」を​蝶のように​行き来する​バタフライ・サーキットとはなにか|Think with Google)

ユーザーは、「なんとなく調べるモード」と「選択肢を固めるモード」を何度も行き来します。この複雑で予測不能な検索行動のどこかで、未来の顧客と出会うためには、個別のキーワードで待ち伏せるだけでは不十分です。コンテンツマーケティング戦略としても、多様な流入チャネル、ユーザーの文脈に応じる複雑な課題やその解決の「大きい受け皿」を用意する価値がますます高まるでしょう。

さぐる(気晴らしさせて、学ばせて、みんなの教えて、にんまりさせて)|かためる(納得させて、解決させて、心づもりさせて、答え合わせさせて)

情報探索をかき立てる8つの動機(引用:「さぐる」​「かためる」を​蝶のように​行き来する​バタフライ・サーキットとはなにか|Think with Google)

必要なのは、ユーザーがどのルートを辿っても、その道の先をほんのり照らす、「この分野なら、あの会社が信頼できる」と導く存在(=エンティティ)となることです。

中長期的なブランディング戦略としてのAIO/LLMO対策の価値

ここまでお話ししてきたエンティティ強化も、そしてSEO対策もAIO/LLMO対策も、一朝一夕に成果が出るものではありません。しかし、今後ますます発展するAI時代を見据えれば、企業のデジタル空間における資産を築くための未来への投資になるはずです。

先ほど紹介したAhrefsの記事冒頭では、「2028年までに検索エンジンのトラフィックの50%が消える」と予測する企業の見解を紹介しています。

この予測が示すように、検索エンジンからのトラフィック流入モデルは、今後大きく変化する可能性があります。そのような時代において、検索順位の変動に一喜一憂しない、強固なブランドを築いておくことの重要性は言わずもがな高まる一方でしょう。

エンティティが強化されると、指名検索の増加による広告依存度の低下や、業界の第一人者として認知されることによる採用活動への好影響など、ビジネス全体に波及効果が期待できます。

一次情報・著者情報・E-E-A-Tで、信頼できる根拠を示すこともやはり大切

GoogleはE-E-A-Tを、経験・専門性・権威性・信頼性という観点からコンテンツを自己評価するための考え方として説明しています。E-E-A-T自体が単一のランキング要因というわけではなく、なかでも「信頼性」が最も重要とされています。AI検索対策でも、まず読者が「誰が、何を根拠に書いているか」を確認できる状態をつくることが重要です。

執筆者・監修者のプロフィール、調査方法、出典、更新日を明示し、自社で取得したデータ、実務で得た知見、独自調査などの一次情報を盛り込みます。他サイトの要約だけで終わらず、「この会社だから言える事実」を増やすことは、SEOでもAI検索でもコンテンツの差別化につながります。確認できない内容は断定せず、観測事実と推測を分けて書きます。

私たちが2026年8月に「aio対策」の上位記事を確認した範囲では、自社の流入下落や改善過程まで数値で公開している記事は多くありませんでした。そこで本稿では、一般論を増やすのではなく、Search Console・GA4・Ahrefsで確認した自社データを一次情報として公開しています。

【自社実例】約95%の流入下落をどう見て、何を直したか

ここからはクーシー自身の実測です。ただし、流入が落ちたからといって「AI検索が原因だった」と断定することはできません。Search Console・Ahrefs・SERP観測を組み合わせ、確認できた事実と、そこから考えた要因候補を分けて整理します。

ピーク比でクリックが約95%減少した実データ

この記事は2025年5月に月517クリック、平均掲載順位は約6位まで伸びていました。「aio」を含むクエリでも上位に入り、記事流入の柱になっていました。

そこから1年あまりで状況は大きく変わり、2026年7月は月26クリック・平均28.9位まで下落しました。ピークの517クリックと比べると約95%減です。以下はSearch ConsoleのBigQueryエクスポートで集計した、直近の月次推移(全クエリ)です。

時期クリック/月表示回数/月平均順位クリック率
2026年5月5313,53419.3位0.39%
2026年6月328,93524.5位0.36%
2026年7月268,21128.9位0.32%
2026年8月(第1週)21,02336.3位0.20%

2026年7月も表示回数は8,211回ありましたが、クリック率は0.32%まで低下していました。ただし、「表示回数が残っているのにクリックが減った=AI Overviewが原因」とは判断できません。順位低下、SERP機能の変化、検索意図の変化など複数の要因が重なり得るためです。7月末にはサイト内の複数ページで追加の順位変動も観測しましたが、当時Googleから特定のアップデート告知はなく、原因は確定できません。「〜とは」系クエリでは順位が落ちてもクリック減が小さいものもあり、もともとのクリック寄与が小さかった可能性があります。

下落の要因候補を3つに整理

データとSERPを照らし合わせると、改善対象は3つに整理できました。ここで重要なのは、これらを「Googleのアルゴリズム原因」と断定しないことです。観測できた事実から、サイト側で直せる要因を優先して切り分けました。

ひとつめは、SERP上の可視性です。主要キーワードでは、AI Overviewや「他の人はこちらも質問」などが自然検索結果より上に表示されるケースを確認しました。これにより同じ順位でも自然検索リンクが画面下へ移ることはあります。ただしSearch Consoleの通常データだけでは、クリック減のうち何割がAI Overviewによるものかは切り分けられません。

ふたつめは、検索意図と記事構成のズレです。この記事はもともと「2つのAIO(Overview/Optimization)とは」という定義中心の構成でした。一方、2026年前半のSearch Consoleでは「aio対策 やり方」など実践方法を求めるクエリからの流入が目立ち、上位記事も具体策・チェックリスト型が中心でした。そこで、定義中心から実践ガイド中心へ構成を変更しました。

三つめは、情報更新の不足です。初版後に大きな構成変更をせず、変化の速いAI検索の仕様や計測方法も十分に追えていませんでした。これだけで順位下落の原因だとは言えませんが、現在の検索意図に合わない情報を残す要因にはなります。Googleも、鮮度が必要なクエリでは新しい情報を示す仕組みがある一方、単に日付だけ新しくすることは推奨していません。

ここから何を直したか

立て直しでは、①検索意図に合わせて実践ガイド型へ再構成、②結論を先に示す、③クロール・インデックスの技術基盤を再確認、④構造化データをページ実態に合わせて整理、⑤自社データと出典を追加、⑥FAQを実際の疑問に合わせて見直す、という順で修正しました。この記事自体を、改善の検証対象として使っています。

旧構成(〜2026年初頭)新構成(第5次改訂)
「2つのAIOとは」と定義から開始冒頭で用語の揺れとGoogle公式の前提を整理
用語解説と考察が中心SEO基盤から始める7つの実践施策
FAQ・構造化データなしFAQ・構造化データを「直接効果」と断定せず正確に整理
自社データなし下落データとSERP再観測を公開し、事実と仮説を分離
効果測定・費用の記述なしSearch Console最新仕様・AI可視性・CV・公開料金まで更新

「aio対策」では、AhrefsのDRが低いサイトでも上位に入るケースを確認しました。ただし、そこから「DRは不要」「構成と鮮度だけで順位が決まる」とは言えません。少なくともDRだけでは順位を説明できないため、リライト前後の順位・表示回数・クリック・AI回答での引用を継続して観測し、改善の影響を見ていきます。

2026年7月・8月の再観測|AI OverviewもSERPも短期間で変わる

このリライトにあたり、2026年7月と8月に同じキーワードのSERPを定点観測しました。すると、わずか1か月でもAI Overviewの文脈や引用先、自然検索の上位ページが変わるケースを確認しました。

7月の観測では、「aio対策」のAI Overviewが参照するリンクがPCの水冷クーラー関連の記事に偏っていました。「AIO」がAll in One水冷クーラーの文脈でも使われるためです。8月に同じキーワードを再確認すると、マーケティング文脈の回答に戻り、引用先も企業ブログへ変わっていました。AI Overviewは固定された答えではなく、クエリの解釈や検索結果に応じて変わり得ます。

自然検索の上位ページも入れ替わっていました。6月に2位だったDR16のサイトが7月に7位へ下がり、8月には別の企業ブログ(DR62)が2位に上昇。さらにDR2のサイトが具体例とチェックリストを含む記事で9位に入っていました。この観測から言えるのは、少なくともDRだけでは順位を説明できず、このキーワードのSERPが短期間でも変動しているということです。

こうした変化を追うには、同じキーワード・地域・デバイスなど条件をできるだけそろえて定点観測し、Search ConsoleやAhrefsの時系列データと照合します。AI回答は毎回同一とは限らないため、1回の表示だけで判断しないことが重要です。クーシーのLLMO/AIO/GEO診断では、検索・AI回答・サイト構造・計測をまとめて確認し、改善優先度まで整理します。

AI時代に問われる「本物らしさ」

本記事では、AIO/LLMO/GEOの定義から始まり、具体的な3つの対策ステップ(現状把握、直接的施策、長期的施策)まで解説してきました。AI時代における本質的な施策は、自社の「本物」の価値を問い直し、Web上で表現し続けることです。

未来予測:ユーザーの検索行動とコンテンツ制作環境の変化

では、AIがもたらす未来は、今後どのように変化していくのでしょうか。

私見では、AI時代の変化の序章において、実はユーザーの「検索行動」の変化よりも、私たち自身の「コンテンツ制作環境と市場」の変化の方が、より速く大きいと考えています。

その理由のひとつが、まずAI検索の普及が見込まれるとはいえ、まだこれまでの検索行動の方がずっと大きいボリュームを占めるからです。例えば、ユーザー数が月間3,000万を超えるWebサービス「マイベスト」ユーザーのAI利用動向をレポートする記事によれば、2025年3月はじめ時点のセッション数は数千程度に過ぎないと報告されています。

さすがに現在はもっと増加していると思いますが、このデータは今やマーケティングトレンドとなりつつあるAIO/LLMO対策を冷静に捉えさせてくれるものでしょう。

もうひとつの理由は、誰でも簡単に「それらしい」コンテンツを大量生産できるようになった結果、今まで以上に直接参照されるような独自の視点を持つ「本物のコンテンツ」の価値が高まるからです。例えば、Web制作会社を探すユーザーであれば、「コーポレートサイトとは」「サイトの作り方」といった単純な情報以上に、その具体的なプロセスや、自社に合った差別化された制作会社ならではの強みとその信頼性を探ろうとするでしょう。

つまり、Web上にもAIチャット上でも平均的な情報が溢れかえり、結局、ユーザーは「どの企業のどのような情報を本当に信じればいいのか」という探索行動を取るのではないかと思います。だからこそ、E-E-A-Tに裏打ちされるような、信頼できる情報源や独自の視点を持つ「本物のコンテンツ」の需要と価値が、これまで以上に高まるはずです。

この変化は、すでに始まっています。

クーシーはAI時代に有効なクリエイティブを提供します

私たちクーシーは、25年以上にわたってWeb制作の最前線で、このような時代の変化に柔軟に対応し、お客様の課題解決に向き合ってきました。AIという未知の領域に対しても、私たちは常に最新の情報をキャッチアップしながら、実践に基づいた有益な視点を提供してまいります。

繰り返すように、AI時代に問われるのはおそらく「本物」です。その意味で、AIO・SEO対策をはじめとしたWeb戦略はもちろん、市場変化に適応する強いビジネスモデルや組織・環境の構築など、本質的な事業価値を「育てる」ことに投資していくべきでしょう。

AI時代のWeb戦略には、マーケティングはもちろん、デザイン、システム開発、コンテンツ制作など、さまざまな専門性を掛け合わせた総合力が不可欠です。そして何より、AIの可能性をさらに引き出し、ビジネス成果へとつなげる専門的な判断力がより重要になってきます。

私たちは、人の手による丁寧なクリエイティブワークと最新のAI技術を組み合わせることで、お客様のビジネスに最適なソリューションを提供します。AIO・SEO対策はもちろん、Web制作・運用に関することでお悩みの際は、どうぞお気軽にご相談ください。

AIO対策の効果測定|引用・流入・問い合わせを分けて見る

AIO対策は、検索順位だけでは評価できません。「GoogleのAI機能での可視性」「外部AIサービスからの流入」「AI回答での言及・引用」「最終的な問い合わせ・商談」を分けて追い、どこが変化したのかを確認します。

Google Search Consoleでは、AI OverviewsやAI Modeのデータは通常の「ウェブ」検索のパフォーマンスにも含まれます。さらに2026年6月から、生成AI機能内の表示を確認できる専用レポートが一部サイト向けにテスト提供されています。専用レポートが使えないサイトでは、通常のSearch ConsoleだけでAI Overview由来の表示・クリックを完全に切り分けることはできません。GA4ではChatGPTやPerplexityなど、参照元が判別できる外部AIサービスからの流入を追いますが、Google AI Overviewを独立した参照元として判別できるわけではありません。

見る指標使うツールわかること/注意点
Google AI機能での可視性Search Console通常のWebレポートに含まれる。専用生成AIレポートは一部サイトでテスト提供中
外部AIサービスからの流入GA4ChatGPT・Perplexity等、参照元を判別できる訪問とCV。Google AI Overviewを独立判定するものではない
AI回答での言及・引用Brand Radarなど特定プロンプト集合での言及・引用・Share of Voice。全実ユーザー回答の総数ではない
問い合わせ・商談GA4/CRM/問い合わせログ最終的な事業成果。流入が少なくても質が高いかを確認する

AI回答での言及・引用を広く確認する場合は、Ahrefs Brand Radarなどの可視性ツールを併用します。ただし、これらはAIサービス上のすべての実ユーザー回答を完全取得するものではなく、ツールごとのプロンプト集合や計測方法に基づく可視性データです。数値は絶対値ではなく、競合比較や時系列変化を見る指標として使うのが適切です。

ここでも自社の実測を開きます。クーシーのGA4で2026年7月に「外部AIサービスからの流入」と判定できた訪問は220セッションでした。当社集計では、そこからの問い合わせ発生率は通常の自然検索のおよそ36倍でした。また、問い合わせ内容でも「AIで会社名を知った」と確認できる指名相談が複数ありました。ただし母数が小さい単月データのため、一般的に「AI流入は36倍CVしやすい」とは言えません。自社では、流入数だけでなく問い合わせ率と商談内容まで見るべきだと判断しています。

AIO対策の費用相場と、外注する範囲の決め方

「AIO対策はいくらかかるのか」は検索ニーズが増えているテーマです。Ahrefsでも「aio対策 費用」の検索需要を確認できます。ここでは、2026年8月時点で公開されている国内サービスの料金例と、自社で対応できる範囲を分けて整理します。

自分でできること、お金がかかること

7施策のうち、検索意図の見直し、FAQの整理、著者・出典の明記、更新情報の確認は、社内でも着手できます。一方で、クロール・インデックスの診断、canonicalや構造化データの実装、サイト全体の情報設計変更は、CMSや開発環境によってエンジニアの対応が必要です。「AIO専用の実装」ではなく、既存のSEO・サイト改善として切り分けると判断しやすくなります。

外注を検討しやすいのは、次の3領域です。

領域内容社内対応の目安
現状診断検索・AI回答・競合・計測環境を横断して現在地と優先課題を整理ツールと分析経験があれば可能
サイト基盤の改修クロール/インデックス、内部リンク、構造化データ、情報設計の改善CMS・開発体制による
継続観測と改善検索・AI回答・流入・CVを定点観測し、コンテンツやサイトを更新担当工数を確保できれば可能

分かれ目は、①Search Console・GA4・AI可視性ツールを横断して診断できるか、②サイトを実際に改修できるか、③定点観測と改善を続ける担当工数があるか、の3点です。ここが社内にそろっているなら、すべてを外注する必要はありません。

AIO対策でよくある誤解・失敗

AIOは用語もサービス内容もまだ揺れているため、「これを入れれば引用される」という説明には注意が必要です。Google公式情報と照らしながら、よくある誤解を4つに整理します。

ひとつめは、SEOを捨ててAIOに乗り換えること。GoogleはAI機能でも従来のSEOのベストプラクティスが有効だと明記しています。ふたつめは、FAQPage、llms.txt、特別なAI向けマークアップなど、特定の実装だけで引用が増えると考えることです。少なくともGoogleのAI機能では、特別なAIファイルや専用schema.orgマークアップは必要ありません。

三つめは、AI Overviewに引用されれば必ず流入が増えるという期待です。AIの回答内で認知されても、クリックされない場合があります。四つめは、1回の検索結果やAI回答だけで成果を判断することです。AI回答やSERPは変動するため、同条件で複数回・時系列で観測し、最終的には問い合わせ・商談まで確認します。

AIO対策チェックリスト

自社サイトを見直すチェックリストにまとめました。すべてを一度に実装するより、まずクロール・インデックスと検索意図のズレを確認し、その後に一次情報、構造化データ、外部言及、計測へ広げる方が進めやすくなります。

確認項目見るポイント
検索意図に答えているか見出し直後に答えがあり、条件・根拠・具体例まで確認できるか
実際の疑問を拾えているかSearch Console・PAA・問い合わせからFAQ候補を作れているか
クロール/インデックスできるかrobots・noindex・canonical・内部リンクに問題がないか
構造化データが正しいかページ実態と一致し、Googleがサポートする用途に沿っているか
一次情報と著者情報があるか自社データ・出典・執筆者/監修者・調査方法が分かるか
外部で正確に言及されているか社名・サービス名・URLの表記がそろい、第三者情報が増えているか
更新と計測を続けているか内容が変わったとき更新し、SERP・AI回答・CVを時系列で追っているか

FAQ

AIO対策とは何の略ですか?

「AIO」は、GoogleのAI Overviewsを指す略称として使われる場合と、AI Optimizationを指す場合があります。Googleが「AIO対策」という公式名称を定めているわけではなく、業界内でも定義は統一されていません。本稿では、AI検索で自社情報が見つけられ、引用・参照される土台を整える施策の総称として使っています。

AIO対策とSEO対策、どちらを優先すべきですか?

まずSEOの土台を優先します。GoogleはAI Overviews・AI Modeについて、通常のSEOのベストプラクティスが有効で、追加の技術要件はないと説明しています。クロール・インデックス・検索意図への適合を整えたうえで、一次情報、分かりやすい情報設計、AI回答での言及・引用の計測を追加するのが基本です。

AIO対策にかかる費用はどのくらいですか?

2026年8月時点の国内公開料金を見ると、スポット診断は10万〜80万円程度、継続支援は月20万〜100万円程度が中心で、実装・コンテンツ制作まで含む包括支援では月50万〜300万円超の例もあります。支援範囲の差が大きいため、価格だけでなく「診断・実装・計測のどこまで含むか」で比較してください。

AIO対策のメリットは何ですか?

大きく3つあります。第一に、自然検索順位だけでは捉えにくいAI回答内でも、自社情報が参照される接点を増やせる可能性があります。第二に、AIOの土台となる検索意図の整理、一次情報、技術SEOは、通常のSEOやユーザー体験の改善にもつながります。第三に、クーシーの2026年7月実測では外部AIサービス経由の問い合わせ率が自然検索より高く、流入数が小さくても商談につながる可能性を確認できました。ただし単月の自社データであり、一般化はできません。

小規模サイトでもAIO対策で機会はありますか?

あります。サイト規模だけでAI機能への表示可否が決まるわけではありません。GoogleもAI機能は、従来の検索では見つからなかった多様なサイトへのリンクを提示する機会があると説明しています。小規模サイトでは、広いテーマを薄く扱うより、自社にしかない一次情報や専門領域を明確にする方が強みを出しやすくなります。ただし、引用や上位表示を保証するものではありません。

AIO対策の効果が出るまでどのくらいかかりますか?

一律の期間はありません。GoogleもAI機能への表示時期を保証しておらず、クロール・再評価のタイミングや競合、クエリによって変わります。ページ単位の修正はすぐ着手できますが、効果は1回の検索で判断せず、少なくとも月次で引用・検索流入・問い合わせを定点観測するのがおすすめです。短期で「引用された/されない」だけを見るより、複数回の観測で傾向を判断します。

AIO対策のご相談はクーシーへ

AIO対策で最初にやるべきことは、AI専用のテクニックを増やすことではありません。クロール・インデックス、検索意図、一次情報、正しい構造化データ、外部でのブランド情報を整え、そのうえでAI回答の言及・引用と問い合わせまで計測します。Google公式の考え方に沿ってSEOを土台に進めることが、遠回りしない方法です。

クーシーはWeb制作会社を母体に、常時30社以上のWeb運用で改善を続けています。AI検索の可視性診断だけで終わらず、Search Console・GA4・AI可視性ツールを使った現状把握から、情報設計、テクニカルSEO、構造化データ、コンテンツ改修、公開後の効果測定まで同じチームで対応できます。この記事でも自社サイトの下落データを公開し、改善後の変化を継続して検証します。「AI検索で自社がどう見られているか」「何から直すべきか」を整理したい場合は、まず現状診断からご相談ください。

クーシーブログ編集部

この記事を書いた人

クーシーブログ編集部

1999年に設立したweb制作会社。「ラクスル」「SUUMO」「スタディサプリ」など様々なサービスの立ち上げを支援。10,000ページ以上の大規模サイトの制作・運用や、年間約600件以上のプロジェクトに従事。クーシーブログ編集部では、数々のプロジェクトを成功に導いたメンバーが、Web制作・Webサービスに関するノウハウやハウツーを発信中。

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