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SGEとは?GoogleのAI検索エンジン「SGE」紹介動画を日本語解説!

SGEとは?GoogleのAI検索エンジン「SGE」紹介動画を日本語解説!

SGEとはSearch Generative Engineの略で、生成AIを導入した新しいGoogle検索の形です。

Bing AIにおけるGPT-4の実装をはじめとして、生成AIの検索エンジンへの導入はすでに行われていますが、検索体験そのものを変えるほどのインパクトは残していません。

SGEは、従来の検索とはまったく違う新しい検索体験を提供します。
いったい何が違うのか?

この記事を書いた時点では日本でSGEを使うことができませんでしたが、2023年8月30日より日本語版「Search Generative Experience」(SGE)の試験運用が開始されています。

Search LabsにGoogleアカウントを登録すれば、ウェイティングリストに入ることもなく、デスクトップのChromeブラウザとモバイル版Googleアプリ(AndroidおよびiOS)で利用できるようになりますが、その前に何ができるか軽く知っておきませんか?

SGEについては、A look at what’s next for AI and Google Searchという1分32秒の紹介動画があります。
これをサーっと見ただけでは、そこまで凄さは伝わらないかもしれませんが、よーく見るとSGEのすごいところがじつによくわかるようになっているのです。

そこでこの記事では、SGEのすごさを2分で知りたい人のために、 A look at what’s next for AI and Google Searchを場面ごとに分解して解説します。

この動画をここまで細かく読み込んだ記事は、おそらく他にないでしょう。
ぜひ最後までお読みください。

SGEとは

SGEとはどんなものか、まずはこちらの動画をご覧ください。

ご覧のとおり情報量がとても多く、展開がとても早い動画です。
英語に慣れていないとメッセージの意味もよくわからず、結局何が起こっていたのかよくわからなかったかもしれません。

だから詳しく見ていきましょう。

A look at what’s next for AI and Google Search の細かすぎる解説

では動画を細かく切り分けて解説していきます。

0:00 - 0:10
For over a decade, AI has been behind the evolution of search. Now it’s moving front and center.
「この10年以上、AIは検索の進化を支えてきた。そして今、AIはその最前線に躍り出ようとしている」

このテキストが、これから起ころうとしていることを示唆しています。

0:11 - 0:17
SGEの特徴である新しい検索結果ページです。
検索窓にはキーワードではなく、「What planet is most similar to earth(地球に一番似ている惑星は)?」とテキストが入っています。

答えはテキストで簡単に書かれており、その下に補足の情報、横には関連する記事が表示されています。
詳細は次から細かく見ていきます。

0:18 - 0:25
So you can do more with a single search.
「一度の検索でより多くのことができる」

検索窓にはキーワードではなく、文章が入っていますね。
これまで細切れに検索で調べていたことが、一つのテキストを検索窓に入れるだけで調べられるのが、このパートでわかります。

質問の内容は、「5月にマイアミで行われる屋外ウェディングのためのドレス。トレンドの色で2日以内に配達してほしい」。
かなり複雑かつわがままな内容です。

0:26 - 0:27
そんなわがままな質問の答えがこちら。
マイアミは暑くて湿度も高いからということを踏まえて、ポイントを教えてくれるようです。

0:28 - 0:29
「通気性のよい素材」「大胆な色彩」「流行のシルエット」というポイントが提示されました。

0:30 - 0:34
3つのポイントに合ったドレスの例が画像付きで表示されます。しかも2日以内に配達できそうなものが。

0:35 - 0:38
And if you have a follow-up question, you don’t have to start over.
「もっと聞きたいことがあったとしても、検索を最初からやり直す必要はありません」

「Ask a follow up」で追加で質問ができます。

0:35 - 0:41
What about shoes?
と質問すると、ドレスに合いそうな靴が動画で紹介されました。

0:42 - 0:48
ここまでのまとめが、以下のメッセージ。

Every result is assembled live, connecting you to the best of the web.
すべての結果はライブで収集され、あなたを最高のウェブにつなぎます。

0:49 - 0:51
ここから別のデモンストレーションです。

Compare two lunch spots near me that are good for big groups.
「大人数で楽しめる近場のランチスポットを2軒比較して」という依頼をしています。
その結果、2つの候補が並べて表示されました。

0:51 - 0:53
「Ask a follow up」で、how about high hat cafe?
「ハイハットカフェはどう?」と追加の質問をしています。

0:53 - 0:56
ハイハットカフェが追加されて、3つの候補を並べて比較できるようになりました。

0:56 - 1:04
And search will keep evolving to answer any question in any format.
「そして検索は、どんなフォーマットであれあらゆる質問に答えられるように進化し続ける」
というメッセージの後に始まるのがこちら。

make me a training plan to run a 10k by the end of summer
検索エンジンに自分用のトレーニングプランを作るように依頼しています。
しかも「夏の終わりまでに10キロ走れるようにする」という、これまたわがままな条件付きです。

1:04 - 1:11
従来の検索エンジンでは絶対できなかったことですし、やってもらおうとも思っていませんでしたが、SGEは難なく答えを提示します。

Week1、Week2という具合に週ごとにトレーニングプログラムを作り、チュートリアルの動画もついています。

1:12 - 1:18
It might even answer humanity’s biggest questions
「人類の最大の疑問に答えてくれるかもしれない」
と大上段に振りかぶって検索窓に打ち込まれたのは、

is a hot dog a sandwich
「ホットドッグはサンドイッチか?」という疑問。

アメリカンジョークか、アメリカのあるあるですかね。
たぶんアメリカ人ならニヤリとするところなんでしょう。
こういう(どうでもいい)疑問にも答えてくれます。

以上がA look at what’s next for AI and Google Searchの内容でした。
SGEの何がそんなにすごいのか、この動画でわかったのではないでしょうか。

SGEの実装でSEOはどうなる?

SGEが実装されたら、SEOはなくなってしまうのではないか?
今までSEOをがんばってきた人なら、そんな心配をするかと思いますが、SEOはなくならないようです。
SGEが実装された後も、記事の一覧が表示される従来の検索結果は残ります。

ただしページの最上部は、動画で見たAIが導き出す回答が占めます。ユーザーはAIによるリッチな答えをまず目にするのです。
検索結果の記事一覧はその下に表示されるため、検索した記事からの流入は減少することが予想されます。

AIはすばらしい答えを返してくれますが、今のところ、AIの答えだけで満足することはほぼありません。
そもそも信頼性もまだ怪しいことが多いです。
SGEの情報の精度についてはまだわかりませんが、AIの回答だけで検索者のニーズが100%満たされるとは考えにくく、検索による記事の需要も残るのではと考えられます。

SGE対策としてできること

まだSGEそのものを体験できていないので、予想としてお話しします。

検索結果としてSGEが優先され、SGE自体もすばらしい回答をユーザーに提供するのは間違いありませんが、どうしても「とりこぼし」は発生するはずです。
より詳細で個人的なケースは、AIの回答に反映しにくいのではないかと思っています。
そこで記事を書く側として重要になるのが、Experience(経験)です。

これは現在もGoogleがE-E-A-Tとして、Webサイトの評価基準に置いています。
とくに最後に追加されたExperience(経験)は、SGEではカバーしづらいコンテンツとして、価値がより高くなるのではないでしょうか。

いかに独自性の高いコンテンツを出せるかが重要になってくると思われます。

まとめ

以上、SGEとSGE実装後のSEOについて解説しました。
たった1分30秒の動画でしたが、コンパクトすぎるほどに情報が詰め込まれていましたね。

SGEが一般的になれば確実に検索行動は変わりますし、それに伴う広告やマーケティングのやり方も変わってきます。
今からどうするという話ではありませんが、ユーザーの行動がこうなりそうだと想像する材料にはなるでしょう。

今はまだ情報を集める段階です。
日本でも使える日を待ちつつ、最新情報を追っていきましょう。

クーシーブログ編集部

この記事を書いた人

クーシーブログ編集部

1999年に設立したweb制作会社。「ラスクル」「SUUMO」「スタディサプリ」など様々なサービスの立ち上げを支援。10,000ページ以上の大規模サイトの制作・運用や、年間約600件以上のプロジェクトに従事。クーシーブログ編集部では、数々のプロジェクトを成功に導いたメンバーが、Web制作・Webサービスに関するノウハウやハウツーを発信中。

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