Googleコアアップデートとは?歴史や最新情報、対策をおさえよう!

Googleコアアップデートが実施されると、検索順位が大幅に変動することも。
1年に数回実施され、SEO担当者なら気にかけておくべきでしょう。Googleコアアップデートでは、これまでに多数のアルゴリズム変更を実施してきました。Googleコアアップデートの歴史や、対策についてご紹介します。
Googleのコアアップデートとは?
SEOでGoogleのコアアップデートはとても重要です。Googleコアアップデートの概要や、時期・傾向などをご説明します。
大幅なGoogleアルゴリズム変更のこと
Googleコアアップデートとは、大幅なアルゴリズム変更のことです。Googleは、定期的にアルゴリズム変更を行い、ユーザーにとって有益なサイトが上位に表示されるように改良しています。
Googleコアアップデートでは、大幅なアルゴリズムの見直しにより、サイトの順位も大きく変動する可能性があります。たとえば、今まで検索順位が1位だったサイトが圏外になってしまうことも。
これまでさまざまなGoogleコアアップデートが行われたおかげで、検索一覧の上位に表示されるサイトの質が高まりました。過去には、サイトの質が低くても、Googleの検索エンジンが評価するポイントをおさえていれば、上位に表示されてしまうこともありました。その都度、アルゴリズムが改良され、よりユーザーにとって安心で有益な情報を提供しているサイトが上位に表示されるようになったのです。
更新される時期や傾向
Googleコアアップデートの時期は、決まっている訳ではありません。傾向としては、1年に3回程度行われています。直近3年のGoogleコアアップデート状況を下記にまとめました。
年 | Googleコアアップデートの実施月 | 回数 |
---|---|---|
2021年 ※2021年9月時点 |
6月、7月 | 2回 |
2020年 | 1月、5月、12月 | 3回 |
2019年 | 3月、6月、9月 | 3回 |
2018年 | 3月、4月、8月 | 3回 |
Googleコアアップデートの歴史

これまで、多数のGoogleコアアップデートが行われてきました。2011年から実施された代表的なGoogleコアアップデートをご紹介します。
パンダアップデート(2011年)

パンダアップデートは、サイトの品質が高いサイトを上位に表示させる目的で実施されました。2011年に英語圏、2012年に日本語圏に導入されています。パンダアップデートが行われたことで、品質の低いサイトとされる「コピーコンテンツ」「広告が多いサイト」などが上位に表示されなくなりました。
パンダアップデートという名前の由来は、パンダの体の色にちなんでつけられました。Googleアルゴリズムが、サイトの情報が有益なものかどうか、サイトの品質が担保されているかなど、白と黒を明確にさせるという意味が込められています。
フレッシュネスアップデート(2011年)
フレッシュネスアップデートでは、情報の鮮度が重要視されるようになりました。最新情報を知りたいユーザーにとって、古い情報しか載っていないサイトを上位に表示させているのは不親切ですね。最新の情報を更新し、常に情報の鮮度を保つことで順位が上がりやすくなるのです。フレッシュネスアップデートでは、35%の検索結果に影響を与えたとして、代表的なGoogleコアアップデートとなりました。
ペンギンアップデート(2012年)
ペンギンアップデートでは、品質が高いサイトを上位表示させるようなアルゴリズムに更新されました。パンダアップデートと同じように、アルゴリズムの白と黒を明確にする目的で実施されています。ブラックハットSEOのように、SEOを駆使し不正に上位表示させようとするサイトは、上位表示されにくくなりました。
たとえば、被リンクの大量設置、隠しテキストや隠しリンク、クローキング(検索エンジンにしか表示されない特別なページの作成)は、ブラックハットSEOと判断され、該当するサイトは軒並み順位が下がったと言われています。
ペイデイローンアップデート(2013年)
ペイデイローンアップデートは、2013年から2014年にかけて複数回実施されています。具体的な内容は、「金融系」「ギャンブル系」「アダルト系」などの限定的なキーワードに影響を与えました。特定のキーワードが対象となったため、大半のサイトは影響を受けていません。
また、これまでのGoogleコアアップデートは、英語圏、日本語圏と国によって実施時期が異なっていました。しかし、ペイデイローンアップデートでは、全国同時に実施され、タイムラグは生じなくなります。
ハミングバードアップデート(2013年)
ハミングアップデートでは、検索エンジンに入力された複数のキーワードに対し、よりユーザーが求める情報を検索結果に表示させられるようになりました。会話形式で検索エンジンに入力したり、曖昧なキーワードで検索した場合にも、よりユーザーのニーズを汲んで検索結果を表示できるのです。
たとえば、「横浜の夜景が綺麗なホテル」と検索した場合、ハミングバードアップデート前は、ユーザーニーズ適した情報が表示されないことがありました。そのため、「横浜 ホテル 夜景」などと、キーワードに分解して検索しなければいけないことも。しかし、ハミングバードアップデート後は、会話形式で検索をしても、検索エンジンがユーザーニーズを汲み取ってくれるようになったのです。
ピジョンアップデート(2014年)

ピジョンアップデートは、英語圏にのみ導入されました。ピジョンアップデートが行われる前、ローカル環境(位置情報をもとにした検索結果)とオーガニック検索(通常の検索結果)では、別のアルゴリズムが適用されていました。ピジョンアップデートにより、ローカル環境とオーガニック検索のアルゴリズムが統一されています。
ローカル環境では、検索順位の中で「7つの枠」が準備されており、ローカル環境のアルゴリズで評価されれば、7つの枠内でランキングに入ることができました。しかし、ピジョンアップデートが実施され、ローカル環境の7枠が減ったため、大きな順位変動が起きたのです。
また、ピジョンアップデートでは、距離と場所をより正確に把握した検索順位が表示されるようになりました。たとえば、「お台場 レストラン」と「港区 レストラン」と検索された場合、ユーザーニーズは異なるでしょう。ピジョンアップデートにより、距離や場所を把握した検索結果が表示されるようになりました。
ベニスアップデート(2014年)
ベニスアップデートでは、位置情報を検索結果に反映させるGoogleアルゴリズムのことです。ラーメン屋、カフェ、美容院など、具体的な店舗名を入れなくても、位置情報から近くのお店を検索結果に表示してくれます。
ピジョンアップデートと混同されやすいですが、ピジョンアップデートは、ローカル環境とオーガニック検索のアルゴリズムを統一し、「地名+店名」などで検索した場合の検索結果に影響します。一方、ベニスアップデートは、「ラーメン屋」と検索しただけで、ユーザーの位置情報から検索結果を表示できるようになりました。
モバイルフレンドリーアップデート(2015年)
モバイルフレンドリーアップデートでは、スマートフォンに適応したサイトになっているかを重要視するアルゴリズム変更です。スマートフォンが普及し、PCよりモバイル端末からのアクセスが多いことから、スマートフォンでもWebサイトの閲覧が快適であるかが重要になりました。モバイルでも見やすいデザインや読み込み速度であるかなども、評価されるのです。
クオリティアップデート(2015年)
クオリティアップデートは、Webサイトの品質を評価するアルゴリズム更新のことです。これまでにパンダアップデートやペンギンアップデートなど、Webサイトの品質に関するコアアップデートは何度か実施されてきました。
パンダアップデートなどは、特定のジャンルに対してのアルゴリズム更新、クオリティアップデートは、Webサイト全体のアルゴリズム更新となります。内容はパンダアップデートなどに近く、Webサイトのオリジナリティや広告が多すぎないか…などから、Webサイトの質を評価するものです。
インタースティシャルアップデート(2017年)

インタースティシャルアップデートでは、広告の表示に関するアルゴリズム変更です。スマートフォンなどのモバイル端末でWebサイトを訪れた際、画面を覆うような広告が出ることがありますよね。モバイル全画面に表示される広告は、ユーザーの利便性を下げてしまうことから、SEO評価も下げられてしまう可能性があります。
たとえば、全画面表示の広告を必ずクリックしなければWebサイトの情報が見れないなど、悪質な広告の利用はペナルティの対象となります。Cookieの使用確認や年齢確認など、必要なポップアップの場合は、ペナルティの対象外です。全画面表示の広告でもすぐに広告を閉じることができる場合も、評価が下げられる可能性は低いでしょう。
日本語検索アップデート(2017年)
日本語検索アップデートでは、日本語表示のWebサイトが対象で、品質やオリジナリティの評価が見直されました。初めて日本語に特化したコアアップデートです。日本のキュレーションメディアでは、これまでのGoogleアルゴリズムでは、対応しきれない部分が出てきたことが理由となります。
Webサイトの品質の高さやオリジナリティが評価されるアルゴリズムは、過去のパンダアップデートなどでも実施されてきました。日本語検索アップデートで、日本語に特化したアルゴリズム更新を実施したことで、信頼性のない情報を掲載していたキュレーションメディアの順位が大幅に下がるなど、大きな影響を与えています。
アウルアップデート(2017年)
アウルアップデートでは、フェイクニュースに関するアルゴリズム変更になります。アウルアップデートの内容は、デマの情報を掲載していたり、攻撃的な内容を含むWebページは、上位に表示されなくするというものです。
Webサイトは、誰でも作ることができ、情報も自由に発信できる点は、メリットにもデメリットにもなります。訪問者数やクリック数を増やしたいなど目的のために、フェイクニュースで集客をするWebサイトも現れていたのです。ユーザーが誤った情報に誘導されないよう、アウルアップデートが行われました。
医療健康アップデート(2017年)
医療健康アップデートは、人体の健康に影響を与える情報に関して、有益性と信頼性を重要視するというアルゴリズム更新です。過去のSEOでは、キーワード数やWebサイトの文字数など「量」が重視される傾向にありました。医療健康アップデートにより、有益性や信頼性の高い良質なWebサイトが評価されるようになったのです。
薬事法により「病気には〇〇が効く」「病気が治る」…などの表現は禁止されています。発信者や監修者が医療関係者である、など医療や健康に関する情報の発信には、よりシビアな目が向けられるようになりました。SEOでは、YMYL(Your Money Your Life)を意識してWebページを作成する必要があります。
スピードアップデート(2018年)
スピードアップデートは、Webサイトの表示速度に関連するアルゴリズムの更新です。評価されるポイントは、「Webページの表示速度の速さ(PC・スマートフォン)」になります。ユーザーにとって、Webページの表示速度は速いほど利便性が良いため、高速化は重要です。
Webページの高速化は必須ですが、表示速度が遅いとペナルティを受ける訳ではありません。有益性や信頼性、オリジナリティが高いWebページであれば、表示速度が遅くても、検索上位に表示されます。
BERTアップデート(2019年)
BERTアップデートは、文脈や理解力を向上するためのアルゴリズム更新です。「BERT(バート)」というAI技術を使い、自然言語処理を行い、ユーザーの検索意図に合った検索結果を表示させることができます。音声入力などの会話形式の検索クエリもより詳細に解析が可能です。
スパムアップデート(2021年)
スパムアップデートは、スパムに関連したアルゴリズムの更新です。アップデートの内容は明らかにされていないため、SEO担当者は気になりますよね。Googleの検索品質評価ガイドラインを守り、真面目に運営しているWebサイトであれば、ペナルティを受ける可能性は少ないでしょう。
スパムアップデートが実施されたことにより、Webサイトを無断でコピーするスクレイピングや自動生成コンテンツが大幅に減少しました。また、ハッキングサイトを検索結果から削除するなど、スパム対策に有効なアルゴリズムと言えます。
コアアップデートは予告される?
Googleのコアアップデートが予告されれば、SEO担当者もある程度の対策や心構えができますよね。ここ数年、Googleのコアアップデート情報は、Googleの公式Twitterで予告されています。
コアアップデートの予告では、コアアップデートの内容、実施月、アップデート完了にかかる時間などが、公開されます。2021年6月のコアアップデートは、6月3日に告知されました。ツイートには、2021年6月にコアアップデートが行われること、コアアップデートは2部構成となり7月にも続けてコアアップデートが行われることなどが記載されています。
Later today, we are releasing a broad core update, as we do several times per year. It is called the June 2021 Core Update. Our guidance about such updates is here:https://t.co/e5ZQUA3RC6
— Google SearchLiaison (@searchliaison) June 2, 2021
This will be followed by the July 2021 Core update. Here’s more information about that…
SEO担当者はGoogleの公式Twitterはチェックしておきたいですね。
Googleのコアアップデート対策

Googleのコアアップデートは、予告されるものの、具体的な内容や対策方法は公開されません。
ページの品質やユーザビリティの担保
Googleのコアアップデート時期が公開されても、Webページをその都度アルゴリズムに合わせてリライトするのは大変です。Webページを作成する際は、その都度「Google検索品質評価ガイドライン」の内容を守れているかを意識しましょう。Google検索品質評価ガイドラインで抑えるべきポイントは「ユーザーニーズを満たしているか」「ページ品質の高さ」「使いやすさ」です。SEOでは、ユーザーファーストなWebページの作成に努めましょう。
E-E-A-Tを強化
E-E-A-Tとは、経験、専門性、権威性、信頼性を略した造語です。ページ品質の高さに関係する部分になり、検索順位に大きく影響します。実体験を伴う内容は、「経験」においてコンテンツの質を高めます。専門性を高めるには、発信者の情報を公開したり、監修者をつけたりして対策が可能です。権威性は、ブランド力や知名度も重要です。Webページの運営者情報やプロフィールを公開することで、信頼性を高めることもできます。
まとめ
Googleのコアアップデートが実施されると、Webサイトの順位が下がることもあれば、上がることも。SEOで高い評価を得るためには、時間もかかります。Webサイトのパワーや各ページの検索順位を上げるには、コツコツ取り組みましょう。SEOのWebページでは、有益な情報を届けるのが大前提。ユーザーにとって有益な情報を届けられるよう真面目にSEOと向き合うことが重要です。
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