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Figma AIとは?6つの便利機能と使い方がすぐわかるガイド【2025最新】

Figma AIとは?6つの便利機能と使い方がすぐわかるガイド【2025最新】
  1. Figma AIとは?
  2. Figma AIの始め方
  3. 主な機能とできること
  4. Figma AIがもたらすデザインプロセスの変化
  5. 今後の展望とまとめ

UI/UXデザインの現場において、Figmaはもはや必須のツールとなりました。しかし、日々の業務の中で「レイヤー名の整理」や「ダミーテキストの作成」、「画像の切り抜き」といった地味で反復的な作業に、多くの時間を奪われていませんか?そこで新たに登場したのが、デザイン作業を劇的に効率化させる「Figma AI」です。

「AIでデザイン業務はどう変わる?」
「Adobe FireflyやCanvaとは何が違うの?」

本記事では、そんな疑問を持つデザイナーの方に向けて、Figma AIの基本概要から実務ですぐに使える6つの主要機能、そして競合ツールとの決定的な違いまでを徹底解説します。

AIに任せるべき作業と、人が注力すべきクリエイティブを見極め、これからの時代のデザインプロセスを先取りしていきましょう。

Figma AIとは?

UI/UXデザイナーにとって欠かせないツールFigma。そのFigmaに、デザイン作業を劇的に効率化するAI機能の総称として搭載されたのが、Figma AIです。

これは、あなたの代わりに面倒な作業をこなしてくれる、超有能なAIアシスタントのような存在だとイメージしてください。

Figma AIはいつから登場した?

Figma AIは、2023年6月に開催されたFigmaの年次イベント「Config 2023」で初めて発表され、以降、さまざまな機能が順次実装・拡充されています。

この登場の背景には、デザイン業界全体を巻き込む生成AIの大きな潮流があります。

なぜFigma AIが必要なのか? 競合AIツールとの決定的な違い

現在、AIを活用したデザインツールは増えていますが、それぞれ得意分野が異なります。

ツール名AI機能の主な強みFigmaとの違い
Figma AIUI/UXデザイン、プロトタイピング、チームコラボレーションインターフェース設計とワークフローの効率化に特化。デザインの構造・レイアウト提案が得意。
Adobe Firefly高品質な画像生成、写真編集、ビジュアルアセット生成画像、ベクターアートワークなどクリエイティブアセットの制作に特化。プロフェッショナルなビジュアル生成に強い。商用利用への配慮も明確。
Canva
(Magic Studio)
グラフィックデザイン、マーケティング素材、初心者向け汎用デザイン直感的で簡単な操作と、チラシ・SNS画像などのグラフィック制作に強み。非デザイナーを含む幅広いユーザー層をターゲットにしている。

AdobeやCanvaが「素材」や「ビジュアル」の生成に強いのに対し、Figma AIはデザインの構造と作業効率にフォーカスしています。

従来のデザイン作業には、「レイヤー名の整理」「解像度の向上」「画像背景の透過」など、地味だけど時間がかかる反復作業が多く存在していました。Figma AIは、これらの作業をAIが肩代わりすることで、デザイナーを単純作業から解放し、以下のようなより本質的な創造活動に集中できるようにサポートします。

  • ユーザー体験(UX)の深い考察
  • デザインシステムにおけるルール設計
  • クライアントやエンジニアとのコミュニケーション

つまり、Figma AIは、時間を生み出し、アイデアを形にするスピードを格段に上げるための、デザイナー専用AIアシスタントです。

Figma AIの始め方

「Figma AIを使ってみたい!」そう思っても、どこから始めればいいのか、無料で使えるのか、疑問に感じる方もいるでしょう。ここでは、Figma AIの利用条件と、実際のデザイン画面での起動方法を解説します。

AIツールは有料プランが基本

まず、Figma AIの機能の多くは、残念ながらFigmaの有料プランで利用が基本となります。「First Draft」のようなデザインワークフローの根幹に関わる主要なAI機能は、通常、プロフェッショナルプラン以上で提供されています。本格的にAIを活用してデザインを自動化したい場合は、有料プランへの移行が必要になると考えておきましょう。

Figma料金比較表

また、FigmaではAIの利用回数を管理するためのAIクレジットが設けられていることもあります。有料プランであっても利用回数に上限がある場合があるため、使い始める前に、公式サイトで最新の料金体系と制限をチェックすることが重要です。

主な機能とできること

Figma AIは、デザイナーの日常業務を自動化し、大幅な時間短縮を実現します。ここでは、特にデザイナーをサポートする主要な6つの機能とそれぞれのメリットを詳しくご紹介します。

  1. ワイヤーフレームやデザインを作成
  2. テキストの自動生成やリライト
  3. レイヤー名を自動で変更
  4. デザインに合う画像の生成
  5. 画像の解像度をあげる
  6. 背景の削除

1.ワイヤーフレームやデザインを作成

Figma メニューからFirstDraftを選択

First Draftは、Figma AIの目玉機能の一つです。

テキストで指示するだけで、AIがデザインのスタイルやレイアウトのサンプルを生成し、ワイヤーフレームやデザインの骨子を自動で作成します。(※画面ではこの後の説明の関係上、途中で生成を止めています。)

Figma デザインの自動生成
Figma 自動生成したデザインのフォントやベースカラーも変更可能

「セミナー予約のログイン画面のワイヤーフレーム」「Eコマースサイトのトップページ」といった具体的な指示を出すだけで、キャンバスで直接作業しなくても、数秒でデザインの出発点が得られます。

メリット
アイデアを視覚化するまでの時間が大幅に短縮され、クライアントやチームとの初期のイメージ共有がスムーズになります。

2.テキストの自動生成やリライト

Figma テキストの自動生成

ダミーテキストを卒業し、リアルなテキストを素早くデザインに組み込むための機能です。

ボタンや見出しを選択し、「より魅力的なコピー」「現実的なユーザー名」「他言語への翻訳」などをAIに提案させることができます。

Figma テキストの自動生成・修正

「この見出しを、もっと親しみやすいトーンで書き直して」といった指示や、デザイン内のテキストを自動で多言語に翻訳することが可能です。

メリット
デザインと同時にコンテンツの品質を向上させることができ、ライティングや翻訳にかかる手間を削減します。

3.レイヤー名を自動で変更

Figma メニューからレイヤー名を変更を選択

デザイナーが最も面倒に感じやすい、レイヤー整理をAIが代行します。

構造化されていないファイル内で、複雑に入り組んだレイヤー名をAIが解析し、その内容に基づいた分かりやすい名前にワンクリックで自動変更します。

Figma レイヤー名の自動変更

メリット
デザイナー自身はもちろん、特にエンジニアへの引き渡しの際に、ファイル構造の理解度が格段に上がり、スムーズな開発に繋がります。

4.デザインに合う画像の生成

Figma 画像の自動生成

膨大な素材サイトを探す代わりに、具体的なシーンを指定して、デザインにぴったりの素材を即座に作り出します。

テキストを入力するだけで、デザインに合うオリジナルのイメージやイラストをAIに生成させることができます。

Figma プロンプトの入力だけでイメージ画像の生成可能

メリット
デザイナー自身はもちろん、特にエンジニアへの引き渡しの際に、ファイル構造の理解度が格段に上がり、スムーズな開発に繋がります。

5.画像の解像度をあげる

Figma 画像の解像度を上げる を選択

粗く見えてしまう写真やイラストを、Retinaディスプレイなど高画質な環境に適したレベルに向上させることができます。

低解像度の画像をAIが解析し、品質を損なうことなく、より高い解像度へ拡大します。

Figma 修正により解像度が上がった画像
Figma 解像度修正前後の比較

メリット
画像素材の品質を気にせずデザインを進められ、後から編集ソフトで加工し直す手間がなくなります。

6.背景の削除

Figma 背景の削除 を選択

Photoshopいらず!Figma内で手軽に切り抜きができます。

画像を選択した状態で「背景を削除」を実行すると、AIが被写体を正確に認識し、背景を自動で切り抜きます。

Figma 背景が削除された画像

商品写真や人物写真の背景を数秒できれいに透過させ、別の背景に配置したり、アイコン化したりする作業がFigma内で完結します。

メリット
専門ツールを開くことなく、手軽に写真加工ができ、作業効率が大きく向上します。

Figma AIがもたらすデザインプロセスの変化

Figma AIは、単なるツールの進化に留まらず、デザインプロセスそのものを根本的に変えようとしています。この変化の波は、私たちデザイナーに大きなメリットをもたらす一方で、避けて通れない新たな課題も生み出しています。

AIによる「時短」「効率化」「発想支援」の恩恵

Figma AIがもたらす最大の恩恵は、デザイナーが最も価値を発揮すべき場所に集中できる環境が整うことです。まず、レイヤー名の整理や画像の切り抜きといった反復的な作業をAIが引き受けることで、デザイナーは劇的な時間短縮と効率化を実現できます。

さらに、AIはクリエイティブな発想の支援も行います。「First Draft」機能のように、具体的な指示から複数のデザイン案を瞬時に生成できるため、アイデアに行き詰まった際のブレインストーミングの強力なトリガーとなります。AIの提案を叩き台として利用することで、デザイナーは「どう作るか」よりも「何を創るか」という、より戦略的な思考に時間を割けるようになります。また、AIによる整ったファイル構造は、デザイナーとエンジニア間の認識のズレを減らし、チームコラボレーションの強化にも貢献します。

デザイナーが意識すべきAI時代の課題

AIが便利になるほど、デザイナーはより高い視点から「デザインの価値」を問い直す必要が出てきます。一つは表現の均質化の懸念です。AIは学習データに基づき「最適解」を素早く提示するため、多くのデザイナーが同じようなプロンプト(指示)を使った場合、最終的なデザインの見た目や構造が似通ってしまうリスクがあります。これによりプロダクトの個性が失われ、差別化が難しくなる可能性があります。

また、著作権と倫理的な責任の問題も無視できません。AIが生成した画像やデザインは、学習データに含まれる既存の著作物との類似性が常に問題となります。デザイナーは、生成されたアセットの商用利用におけるリスクを理解し、倫理的な責任を持って利用する必要があります。

今後の展望とまとめ

Figma AIは、現在提供されている機能で留まることなく、今後さらに進化していくことが予測されます。未来のFigma AIは、単なる機能の自動化に加えて、より複雑なプロセスへの連携機能や、ユーザーテストの結果に基づいたデザインの自動改善提案を行うようになるでしょう。例えば、ユーザーの行動データやフィードバックをAIが解析し、「このボタンは色を赤に変更すればコンバージョン率が3%向上します」といった具体的な提案をFigma内で直接行ってくれる日が来るかもしれません。

このようなAIとの共進化が進むにつれ、デザイナーの仕事は「手を動かす作業」から、「AIをディレクションする、より高度で戦略的な業務」へと確実にシフトします。

AIが効率性と最適解を担う時代だからこそ、デザイナーにはAIでは代替できない「人間らしい価値」が強く求められます。

深い共感力と洞察力
ユーザーの潜在的なニーズや、言語化されていない感情や文化的背景を深く理解し、デザインに落とし込む力です。AIはデータで「何を」すべきかを示せても、人間は「なぜ」そう感じるのか、という物語を理解し、共感に基づいた体験を設計できます。

創造と物語を紡ぐ力
AIは既存のデータを組み合わせますが、まだ誰も考えたことのない独自のアイデアや、人を感動させ、突き動かすストーリーテリングは、人間の経験と感性からしか生まれません。

倫理的な判断と対話力
著作権や利用者のプライバシーといった倫理的な課題に対して、最終的な判断を下す責任は人間にあります。また、クライアントやチームとの間に信頼関係を築き、デザインの意図や価値を深く伝える対話力も、AI時代において最も重要なスキルとなるでしょう。

Figma AIを最高のパートナーとして賢く活用し、その効率性で生まれた時間を、人間だからこそできる「価値創造」に注ぎ込むことこそが、これからのデザイナーの未来を切り拓く鍵となります。

クーシーブログ編集部

この記事を書いた人

クーシーブログ編集部

1999年に設立したweb制作会社。「ラクスル」「SUUMO」「スタディサプリ」など様々なサービスの立ち上げを支援。10,000ページ以上の大規模サイトの制作・運用や、年間約600件以上のプロジェクトに従事。クーシーブログ編集部では、数々のプロジェクトを成功に導いたメンバーが、Web制作・Webサービスに関するノウハウやハウツーを発信中。

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