インパクトがある面白い採用サイト12選【COOSYデザイナーイチオシ】
採用活動において、会社にいい印象を持ってもらうことはとても重要です。この記事を読んでいるあなたは、採用サイトをおもしろくして求職者にインパクトを残せないか?と考えておられるのではないでしょうか。
おもしろいサイトで会社のことを覚えてもらえるだけでなく、いい印象まで持ってもらえるなら、こんなにいいことはありません。ただ「おもしろい」にもいろいろありますし、やみくもにおもしろさを狙ってもいい効果は得られません。
本記事では弊社のデザイナーイチオシのおもしろい採用サイトを12サイトご紹介します。
どの方向でおもしろくするのが自社にあっているのか、検討する際にご覧いただけると参考になるでしょう。
ぜひ最後までお読みください。
採用サイトを制作するならチェックしたい5つのポイント
三菱ケミカル株式会社
三菱ケミカルは、社会課題の解決に向けた製品やサービスを提供している会社です。GHG(温室効果ガス)低減や炭素循環を実現するといった、未来を創る事業を展開しています。それを意識してか、採用サイトも新しい未来が見えてきそうな作りです。
サイトのおもしろポイントは「インタラクション」。
トップページはスクロールすると「下」ではなく、画面中央のトンネルを「奥へ奥へ」と進んでいきます。一つトンネルをくぐるたびに、印象的なコピーと合わせて「VISION」「PROJECT」などのトピックが現れるので、「次は何が来るだろう?」と期待感が高まります。
他にも、カーソルの動きに合わせてふわふわと動く背景イラストや、ドラッグでスライドするスライダーなど、ユーザーの関心を高めアクションを引き出す仕掛けが豊富です。見ていても楽しいし、動かしてなお楽しいサイトです。
トヨタ自動車株式会社
日本を代表する自動車会社「トヨタ」の高校生向けリクルートサイトです。
おもしろポイントは「トヨタなのにかわいいイラスト」。
高校生向けのリクルートサイトということもあり、かなりポップなデザインです。かわいらしいイラストのほか、ドットや水玉の背景、漢字少なめのテキストもポップさに一役買っています。「世界のトヨタなのにポップ」というギャップがおもしろく、高校生にもすんなり受け入れられそうです。
ただし、ポップ100%なのはトップページまで。下層ページでは写真が使われており、少しリアルに職場をイメージできるようになっています。写真とイラストをうまく組み合わせてサイトを見る敷居を低くし、夢のあるイメージを抱かせてくれるサイトです。
つばめタクシー・大和グループ
つばめタクシー・大和グループは、セントラル交通をはじめとするタクシー会社5社が構成するグループです。こちらの採用サイトからは、5社のいずれかにエントリーできます。
おもしろポイントは「つばめの擬人化」。
上の画像のとおり、ロゴのつばめを擬人化したと思われるキービジュアルのキャラクターは、インパクトがあります。「創造力を、走らせろ」という採用コンセプトと併せて、「普通のタクシー会社とは違う」「どんなタクシー会社なんだろう」と興味を掻き立てられます。
このつばめの擬人化キャラはサイト全編に登場します。タクシーの運転席に乗っていたり、二種免許を掲げていたりで、サイトのナビゲーターのような存在です。イラストをこのように使うケースは見かけますが、実際の人をキャラ化して使っているのはめずらしいのではないでしょうか。その意味でもインパクトが残ります。
株式会社ケイブ
株式会社ケイブは、エンターテイメントコンテンツの企画・制作・運営などを行っている会社です。
採用サイトのおもしろポイントは「あくなき杭へのこだわり」。
サイトを開くと、ファーストビューでぴょこんと杭が飛び出して、その後に目に飛び込んでくる「求む、『〇〇すぎる杭』」の文字。「ケイブでは出過ぎる杭は大歓迎」という採用コンセプトを端的に表したキャッチコピーですが、すでにこの時点でインパクト大です。
これ以降、トップページから「杭」がなくなることはありません。どうスクロールしても必ず杭が出てきます。社員紹介を見れば、どの社員にも「〇〇すぎる杭」のキャッチコピー。会社を挙げて「出過ぎる杭」を歓迎しているのが伝わってきます。
おもしろいだけでなく、会社の姿勢や雰囲気と、求める人材の人物像がよくわかる採用サイトです。
吉川化成株式会社
吉川化成は1946年創業。プラスチック製品の製造を行っている会社です。日本国内5拠点のほか、タイ、マレーシア、メキシコなど海外にも拠点があります。
こちらの採用サイトのおもしろポイントは「社員の見せ方」。
社員のことを、社名をもじって「吉川化族」と称して紹介しています。「化族」には、おそらく「家族」もかかっているのでしょう。「社員でワンカット映像チャレンジ」という動画では、社員がみんなで協力して、吉川化成がどんな会社なのかを楽しく紹介しています。見応えあるのでぜひ見てください。
株式会社ケイブの「杭」と同じように、サイト全体に「化族」の考え方が貫かれています。事業紹介は「化族の事業を知る」、社員インタビューは「化族インタビュー」という具合です。「化族」がどんな人なのかがしっかりと伝わるので、求める人材に興味を持ってもらいやすいのではないでしょうか。
大陽日酸株式会社
大陽日酸は、主に化学製品や工業製品の製造・販売を行っている会社ですが、社名を聞いただけでは何をやっている会社か想像がつきにくいのではないでしょうか。そこを逆手に取った採用サイトです。
おもしろポイントは「謎が深まるコンセプトムービー」。
サイトを見る前に、「謎が深まるコンセプトムービー」という動画が提示されます。この動画、会社を紹介しているのですが、どこまで見ても何をやっている会社かわからないようになっています。本当に謎を深めて終わりの動画なのですが、これがあるおかげでサイトの説明がすんなり入ってくる仕組みになっているようです。
「となりの大陽日酸」という名前のとおり、親しみやすいサイトです。イラスト、フォント、テキストの語り口などで、やわらかく親しみやすい雰囲気を感じられるように工夫されています。
株式会社 鳥貴族ホールディングス
居酒屋「鳥貴族」や「やきとり大吉」などを全国に展開する鳥貴族ホールディングスの採用サイトです。「焼鳥屋で世の中を明るくしていく」がグループ共通の理念です。
おもしろポイントは「写真と手書きのコラボレーション」。
このサイト、鳥貴族の理念でもある「世の中を明るくする」がビシビシ伝わってきます。キービジュアルの「さて、今日も世の中を明るくしていこうか。」というキャッチコピーや、社員の方々の写真、かなり太めでどっしりしたフォントなどの組み合わせで、コンセプトを胸に働く社員達の熱い想いが表現されています。
これだけフォントがどっしりしていると力強さだけが強調されがちですが、手書きの羽や画像をホバーしたときに現れるフリーハンドで書いた囲い線のゆるさが相殺し、親しみやすさを出しています。勢いのある力強さと親しみやすさのバランスが鳥貴族らしくて素敵です。
清水建設株式会社
こちらは2023年6月25日に開催された、清水建設が主催するオンライン職種理解イベント「SHIMIZ Labo 2023」のサイトです。採用サイトではありませんが、関連するサイトとしておもしろいので取り上げました。
おもしろポイントは「ゆるい雰囲気のアイソメトリックイラスト」。
手書き感のあるゆるいアイソメトリックのイラストで描かれた街に、清水建設の職種が散らばっています。このページはスクロールがない「一枚絵」です。ドラッグで動かす部分はありますが、基本的にこの1ページで職種の地図がわかるようになっています。
イラストは人や車、風力発電が動いていたりと、アニメーションで楽しげな雰囲気です。ビジュアルのテキストをクリックすると、画面が2カラムに代わり、各職種の説明が出てくる仕組みになってます。テキストも長すぎず短すぎずで見やすくなっており、飽きることなく職種について知ることができるサイトです。
株式会社フェリシモ
https://www.felissimo.co.jp/company/recruit2024/recruit2024_cy.html
フェリシモは、自社企画商品を中心に、独自の視点でセレクトした国内外の商品やサービスを届ける事業などを行っている会社です。
こちらの採用サイトのおもしろポイントは「本のような採用サイト」。
「一番上にヘッダーがあって、ヘッダーの中にグローバルメニューがある」といった、普通のWebサイトの構成を完全に無視した作りです。上の画像でスクロールできるのは左側のカラムだけ。メニューは紫、黄色、緑の付箋として、左カラムの側面に並んでいます。
PCで見ると無駄が多い作りに見えるのですが、スマホで見ると左カラムだけの状態になり、本当に小さい本を見るようにページが切り替えられます。付箋の形のメニューも便利で、「こういうことだったのか!」とスマホで見て初めてわかりました。手作り感を感じさせるデザインが、事業の内容にマッチしています。
東映株式会社
映画会社「東映」の採用サイトです。大きなタイポグラフィが存在感を放っています。
こちらの採用サイトのおもしろポイントは「新聞みたいな採用サイト」。
文字も画像もはみ出しているのは、ページ内を縦横無尽に移動できる仕様になっているから。まさに新聞を上から覗き込んで読んでいるような感覚です。仮面ライダーやゴレンジャーの画像もあって昭和レトロな感じもありますが、採用ターゲットの世代には一周回って新しいものに見えるのかもしれません。
文字の大きさが普通のWebサイトならありえないくらい大きかったり小さかったりするのも、新聞だと思えば納得です。細かすぎる文字を拡大して見てしまうほど強い関心をもつ人材を集めることができるのではないでしょうか。
株式会社WOWOW
放送事業を行っているWOWOWの採用サイトです。
おもしろポイントは「グリッチノイズ」。
グリッチとは、映像が乱れた時に現れる画面のずれのことです。 スクロールするたびに、画像や文字にグリッチノイズがかかることで、何か新しいことが始まろうとしている気配を感じさせる演出となっています。
サイトには「進化」という言葉がたくさん出てきます。新しいことに挑戦する熱量の高い人材に刺さりそうなデザインです。
ライソン株式会社
ライソンは、自社ブランド製品の企画・開発・販売を行っています。と書くとどこにでもある会社に見えますが、 2万台以上を売り上げたペヤング専用ホットプレートや、巨大わたあめ機、ポップコーンメーカーを応用したコーヒー豆の焙煎機など、ネットをざわつかせる製品を連発しているちょっと変わった会社です。
採用サイトもインパクトがあります。おもしろポイントは「発明家」。
サイトでは社員を「発明家」として紹介していますが、それっぽい演出が効いています。社員の写真を額に入れる、個性全開のキャッチフレーズ(例「天才を超える変態」)、社員の名言を英訳付きで紹介するなどです。
キービジュアルには社員それぞれが走って飛び出してくるようなアニメーションがついていて、「俺たちが常識を作っていくんだ!」という気概が数秒で伝わってきます。おもしろいことがやりたい!という人材が集まってきそうです。
Web担当者が知っておくべき採用サイトのデザイン事例と成功のポイント
まとめ
以上、弊社デザイナーイチオシのおもしろい採用サイトを12サイトご紹介しました。
どのサイトもおもしろさの向こう側に、「こんな風に自社を見てほしい」「こんな人材に来てほしい」という考えがしっかりと見えました。採用サイトを作る際には、とにかくおもしろさを狙うのではなく、自社の特徴を効果的に表現するやり方の一つとしてご検討いただければと思います。
この記事を書いた人
クーシーブログ編集部
1999年に設立したweb制作会社。「ラクスル」「SUUMO」「スタディサプリ」など様々なサービスの立ち上げを支援。10,000ページ以上の大規模サイトの制作・運用や、年間約600件以上のプロジェクトに従事。クーシーブログ編集部では、数々のプロジェクトを成功に導いたメンバーが、Web制作・Webサービスに関するノウハウやハウツーを発信中。
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テキスト:加藤久佳 デザイン:鈴木滉大