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BtoBサイト制作で失敗するワケとは?成功事例から学ぶ成功法則5選

BtoBサイト制作で失敗するワケとは?成功事例から学ぶ成功法則5選

BtoBサイトを制作・リニューアルするにあたって「コストをかけたのに失敗した」という結果は避けたいですよね。

失敗する要因を把握しないままサイトを作っても、思うような成果は上がりません。それどころか、問い合わせやアクセス数の減少など、マイナスに終わってしまうケースも少なくありません。

今回は、BtoBサイトを制作する場合の失敗要因や成功の法則を解説します。さらに、成功の法則に沿った実際の事例も紹介していきます。

BtoBサイトとは?

BtoB(Business to Business)サイトとは、企業が他の企業に対して商品やサービス、情報を提供するためのWebサイトです。

商品やサービスの営業、マーケティングを目的としたサービスサイトをBtoBサイトと呼ぶケースは多いですが、広い意味ではコーポレートサイトやIRサイト、採用サイトなども含まれます。

BtoBサイトの目的と役割

BtoBサイトの目的は、サイトの種類によって異なります。たとえばサービスサイトであれば、商品やサービスの情報を掲載することで見込み顧客を獲得し、そこからお問い合わせや見積もり相談などのコンバージョンへつなげることが主な目的です。

その他にも、BtoBサイトには次のような目的と役割が考えられます。

  • ブランドの認知拡大、イメージの向上
  • 株主や投資家などからの信頼獲得
  • 顧客との関係構築
  • 人材の採用
  • 情報発信

BtoBサイトは企業の信頼性を示すための重要なツールです。商品やサービスの情報を提供するだけでなく、自社のブランドイメージや企業理念などを伝える名刺的な役割も果たします。

BtoBサイトを通じて信頼性を獲得することで、見込み顧客が他社と比較・検討した際に、選ばれる一因となるでしょう。

BtoBサイトを制作するメリット

BtoBサイトを制作するメリットは、マーケティングや営業活動を効率化できることです。オンライン上で情報提供や取引ができるため、物理的な制約がなく、さらに24時間365日いつでも営業をしているような状態にできます。

また、製品やサービス購入のための情報源として、BtoBサイトは他の媒体を大きく上回っています。

テキスト

引用

現代は、オンライン上で情報収集して比較・検討をするのが当たり前の時代です。実際に「営業担当者と関わる前に購買プロセスは57%まで進んでいる」とのデータもあります。

BtoBサイトを制作することは、多くの見込み顧客にアプローチする上で大きなメリットになるでしょう。

BtoBとBtoCの違い

BtoBとBtoCの違いは、取引相手の対象が企業か消費者かという点です。

BtoB=Business to Business
BtoC=Business to Consumer

BtoBとBtoCでは、意思決定のプロセスやコンバージョンまでの流れにも違いがあります。

BtoBでは、取引の単価が大きく長期的です。また、購入決定に複数の関係者が存在するため、取引条件や契約が慎重に検討される傾向があります。

一方で、BtoCは個人の消費者を対象としているため、購買決定がより感情的で、顧客が購入を決めるまでの時間が短いのが特徴です。

BtoBサイト制作の失敗要因

BtoBサイトの制作における失敗要因には、主に次のようなものがあります。

  • 目標設定の不明確さ
  • ターゲットユーザーへの理解不足
  • UX/UIデザインの欠陥
  • コンテンツ戦略の欠如
  • 技術的な問題やセキュリティ対策の不足

これらの問題が存在する場合、サイトはユーザーのニーズに応えることができず、結果としてコンバージョン率の低下やブランドイメージの損失につながります。

それぞれの失敗要因について、詳しく解説していきます。

よくある失敗要因1:目標設定の不明確さ

BtoBサイト制作において、目標が明確に設定されていないと運用の方向性も定まらず成果が上がりません。

「必要そうだからとりあえず作る」「古い気がするからリニューアルしたい」のようなあいまいな理由だと、サイトを作ることが目的になってしまいます。

サイトを制作するのは、ビジネスにおける具体的な課題、目標を達成するための手段と考えましょう。

また、具体的なKGI・KPIが設定されていないと、進捗状況の評価や改善策の策定も難しくなります。たとえば、サイトへの訪問数や回遊率、ユニークユーザー数などがKPIとして設定されます。

BtoBサイトを制作する際には、目標と達成基準を明確に設定し、ゴールまでの一貫した計画を立てることが大切です。

よくある失敗要因2:ターゲットユーザーへの理解不足

BtoBサイトの成功には、ターゲットユーザーを深く理解する必要があります。ターゲットユーザーへの理解が不足していると、サイトが提供するコンテンツやサービスが顧客のニーズに合わず、アクセス数やCV率は伸びません。

マーケティング戦略やブランディングもあいまいになり、ターゲットユーザーに対して効果的なアプローチができなくなります。

ターゲットユーザーはどんな人物で、どんな悩みや課題を抱えているのかを理解してサイトを設計する必要があります。

BtoBサイトでは、ユーザーの購買プロセスや意思決定における重要な要素を分析し、それに基づいたサイト設計やコンテンツ制作をすることが大切です。

よくある失敗要因3:UX/UIデザインの欠陥

BtoBに限らず、UX/UIデザインの欠陥はユーザーにとって使いづらいサイトになるため、ストレスを与えることになりかねません。

たとえば、ページ遷移が多かったり、知りたい情報がどこにあるかわからなかったりすると、ユーザーは使いづらさを感じてサイトから離脱してしまいます。また、CTAボタンが目立たない場合などは、コンバージョンが減少します。

デザインにこだわり過ぎて、ユーザビリティが低いサイトになってしまうのはよくある失敗です。特にBtoBサイトの場合、わかりやすさや機能性、そして信頼性を重視する必要があります。

見た目がオシャレでも、企業のイメージを反映させたBtoB向けのデザインになっていなければ成果は上がらず失敗の要因になってしまうでしょう。

よくある失敗要因4:コンテンツ戦略の欠如

コンテンツ戦略が欠けているBtoBサイトは、ユーザーにとって価値を提供することは難しいでしょう。顧客からの信頼を高めたりコンバージョンにつなげるには、サイトに訪れたユーザーの需要を満たすコンテンツを用意しなければいけません。

戦略を立てずにコンテンツを制作し続けると、一貫性がなくユーザーにとって有益でないものになりがちです。また、コンテンツが更新されない場合なども、信頼性を失いユーザーが離れていく要因になりえます。

BtoBサイトでは、ターゲットユーザーに対して価値のあるコンテンツが何かを分析し、有益な情報を継続的に提供することが、ユーザーのエンゲージメントを維持するために必要な要素です。

よくある失敗要因5:技術的な問題とセキュリティ対策の不足

BtoBサイトにおいて技術的な問題やセキュリティ対策の不足は、サイトだけでなく会社全体の信頼性を損なうリスクとなります。

BtoBサイトはデータやページが膨大になる場合もあります。特に最近ニーズの高まっているECサイトは、顧客のクレジット情報なども扱うためセキュリティには気を使わなければいけません。

また、サイト制作・運用にあたっての技術的な問題も失敗の要因になりえます。たとえば、脆弱性のあるプラグインを使用することによる外部からの攻撃や、SEOの内部対策を怠ったことでGoogleから評価されづらくなるといった問題です。

このような技術的問題を防ぐためには、定期的なサイトメンテナンスや最新のセキュリティ技術の導入などが不可欠です。

成功事例から学ぶBtoBサイト制作の成功法則5選

BtoBサイトの制作を成功させるためには、失敗要因に対する正しい対策が必要です。失敗要因や成功事例を知って、成功のための法則を学びましょう。

BtoBサイトを成功させるポイントは、次の5つです。

  • 明確な目標設定とKPIの策定
  • ターゲットユーザーの詳細なペルソナ設定
  • UX/UIデザインの最適化
  • 効果的なコンテンツマーケティング
  • 最新の技術とセキュリティ対策の導入

これらの要素を適切に設計することで、ユーザーのニーズに応える魅力的なBtoBサイトを制作できます。

明確な目標設定とKPIの策定

BtoBサイトの成功には、明確な目標設定とそれに基づくKPIの策定が欠かせません。何のためにサイトを作るのか、解決するべき課題は何かを考えることが大切です。

KPIは「最終的なゴール (KGI)にたどり着くための中間目標となる数値」だと考えてください。目標を達成するためにはどれくらいの数字が必要なのか、ゴールから逆算して具体的な数値を設定しましょう。

BtoBサイトにおけるKPIの例

  • 訪問者数
  • 回遊率
  • お問い合わせ件数
  • CV数
  • 平均客単価

たとえばBtoBサイトを制作する目的を「売り上げ1億円を達成する」「売上本数を2倍に増やす」などをゴールに設定した場合、上記のようなKPIが考えられます。

最終的な目標とKPIを最初に策定することで、サイトの設計からコンテンツの作成、さらにはマーケティング活動まで、すべての施策で一貫性を持つことができます。

ターゲットユーザーの詳細なペルソナ設定

成功しているBtoBサイトは、詳細なペルソナ設定に基づいてターゲットユーザーを深く理解し、それに応じたコンテンツやサービスを提供しています。

ペルソナとは、ターゲットをより具体的な人物像に落とし込んだものです。

BtoCの場合はそれぞれ個人のライフスタイルやニーズを考慮したペルソナ設定をしますが、BtoBの場合は企業の担当者などがターゲットになるため、さらに業種や役職、企業規模なども含めて設定していきます。

BtoBにおけるペルソナ設定の項目

  • 年齢
  • 業界
  • 役職
  • 企業規模
  • 決裁権の有無
  • 情報源
  • 解決したい課題

詳細なペルソナ設定を決めることで、購買までのプロセスをより明確に考慮してサイト制作を進められます。特にBtoBサイトにおいては、担当者個人について深堀りするのではなく、所属する組織やビジネスの特性を意識してペルソナを設定することが大切です。

UX/UIデザインの最適化

BtoBサイトを制作する場合、ユーザーが直感的にすぐ理解できるUX/UIデザインにする必要があります。

BtoBサイトのターゲットは個人の顧客ではないため、過度におしゃれな装飾や派手な演出のような感情に訴えかけるデザインにする必要はありません。かえってユーザビリティを下げてしまい、離脱される原因になる可能性があります。

ユーザーが必要な情報にすばやくアクセスできるようナビゲーションを簡素化したり、CTAボタンの配置をわかりやすくしたりと、使いやすさを重視した設計を取り入れましょう。

また、BtoBサイトは購買までのプロセスで担当者が複数いるため、決済までに時間がかかるのが特徴です。

そのため、他社と比較できるような判断材料を豊富に提供しながらも、見やすく情報をまとめ、購入までの導線が複雑にならないように設計しましょう。

効果的なコンテンツマーケティング

効果的なコンテンツマーケティングを行うには、ユーザーのニーズに応えられるコンテンツを充実させることが大切です。また、コンテンツを通して顧客とのコミュニケーションを図ることで、購買につなげたり長期的に関係を築きます。

コンテンツというと、オウンドメディアに掲載されているようなWeb記事をイメージしがちですが、他にもさまざまな種類が存在します。

  • ホワイトペーパー
  • メールマガジン
  • セミナー・ウェビナー
  • 動画
  • SNS

適切なコンテンツを提供することで、コンテンツを通じて潜在顧客を育成し購入まで導きます。さらに、コンテンツの質と量を維持し続けることで、顧客との信頼関係やブランドイメージを強化できるでしょう。

最新の技術とセキュリティ対策の導入

BtoBサイトを運営するには、最新の技術と堅牢なセキュリティ対策の導入が不可欠です。

基本的なセキュリティ対策としては、定期的なセキュリティテストや常時SSL化、システムのアップデートとパッチ対応、IPアクセス制限などがあります。また、WAFやIPS、ファイアウォールといった対策も導入を検討しましょう。

また、技術的な問題だけでなく人的なミスも想定しなくてはいけません。担当者に対するセキュリティ教育やインシデントが発生した際の対応、セキュリティポリシーの見直しなどによるセキュリティ意識の向上も必要です。
自社での管理が難しく、無駄なコストがかかってしまう場合は、Web制作会社による定期的なチェックや保守管理サービスを依頼することをおすすめします。

成功法則を取り入れたBtoBサイトの事例紹介

BtoBサイトを制作して効果を上げるには、成功するための法則を取り入れることが大切です。
今回は、弊社で携わったBtoBサイトの制作・リニューアルの案件から、成功法則を取り入れた事例をいくつか紹介します。

明確な目標設定とユーザビリティ向上の成功事例: 株式会社マスダック様 

テキスト

トンネルオーブンやスチーマー、デポジッターなど、食品機械の製造を手掛ける株式会社マスダック様のコーポレートサイトです。

「お問い合わせを増やしたい」という課題を最終目標として「強みのアピール」「CVまでのハードルを下げる」「海外の新規顧客を取り込む」という3つを軸に改善を行いました。

見積もりや図面のダウンロードをマイクロコンバージョン(中間目標)として設定し、その効果を最大限発揮できるようサイトを設計。

ユーザビリティの向上を図りつつ、高品質な機械を提供しているという強みをアピールしたデザインです。

ターゲットユーザー理解とコンバージョン向上の成功事例: 株式会社KiteRa様

テキスト

社労士や事業会社向けの社内規程管理クラウド「KiteRa(キテラ)」の開発・運用を行っている、株式会社KiteRa様のサービスサイトです。

社労士向けの「KiteRa Pro」と企業向けの「KiteRa Biz」という、ターゲットの異なる2つのサービスを1つのサイトで制作しています。

「KiteRa Pro」では、イラストやアニメーションを使いメリットが直感的に理解できるようにし、導入のハードルを下げるような作りに。「KiteRa Biz」では、安心感を重視した配色や情報設計を意識し「効果で推す」見せ方になっています。

「CVRの向上」と「お問い合わせの増加」という要望にあわせ、それぞれのターゲットがCVにつながるようなページ構成で制作しています。

まとめ

BtoBサイトの制作で失敗しないためには、明確な目標設定やターゲットユーザーの理解、最適化されたUX/UIデザインなどの設計が必要不可欠です。

これらの要素を取り入れることで、コンバージョン率のアップや顧客との信頼構築など、解決すべき課題をクリアできるでしょう。

クーシーブログ編集部

この記事を書いた人

クーシーブログ編集部

1999年に設立したweb制作会社。「ラクスル」「SUUMO」「スタディサプリ」など様々なサービスの立ち上げを支援。10,000ページ以上の大規模サイトの制作・運用や、年間約600件以上のプロジェクトに従事。クーシーブログ編集部では、数々のプロジェクトを成功に導いたメンバーが、Web制作・Webサービスに関するノウハウやハウツーを発信中。

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