Shopify Plusとは?通常プランとの違いや機能を解説
Shopifyは、個人から大企業まで幅広く利用されるECサイトを制作・運営できるプラットフォームです。カスタマイズの汎用性が高く、世界中で人気のShopifyには通常プランが3つ用意されています。
さらに「ShopifyPlus」というプランをご存じでしょうか?Shopify Plusは、通常プランよりもさらに、カスタマイズ性や機能性が優れているプランです。しかし、通常プランに比べて月額の利用料が高額に設定されています。そのため、「通常のプランと何が違うのか?」「Shopify Plusでは何ができるのか?」気になる人もいるのではないでしょうか?
そこで本記事では、Shopify Plusについて紹介します。Shopify Plusの機能やメリット、導入を検討したいケースをぜひチェックしてみてください。
Shopify Plusとは?
Shopify Plusとは、プランの中でも上位プランとして用意されています。通常プランに比べて、カスタマイズできる幅も広がり、よりオリジナルのECサイトを構築できる点が魅力です。
さらに、BtoCだけでなくBtoBにも利用できるため、ECサイトの運営に関わる作業の軽減や自動化にも効果が期待できるプランでしょう。しかし、通常プランより高機能なShopify Plusは、利用料金も高額に設定されています。
Shopify Plusの月額2000ドル(月商80万ドル以上の場合は売上の0.25%)と、Shopifyの通常プランのひとつであるBasicプラン29ドルに比べて高額です。一方で、他の通常プランに比べて、決済手数料が安く設定されている点は、Shopify Plusのメリットのひとつです。
これから紹介しますが、Shopify Plusは通常プランに比べて豊富な機能により、ECサイトの自動化が期待できます。さらに、スタッフアカウントも複数作成できるなど、大規模なECサイトを運営する場合には、検討したいプランです。
今後、ECサイトを成長させたいとお考えの方も、Shopify Plusをチェックしておくことで、成長に合わせて柔軟に対応できるでしょう。
Shopify Plusの機能
「Shopify Plusでは、具体的に何ができるの?」と疑問に思う人もいますよね?ここでは、Shopify Plusでできることについて紹介します。Shopify Plusでは、通常プランに比べて、主にこれから紹介する5つの機能がプラスされています。
ECサイトイベントスケジュールを管理ができる
Shopify Plusは、利用できるアプリの幅も広がり業務の自動化が可能です。Shopify Plusで利用できるアプリに、「Launchpad」があります。Launchpadは、ECサイトのイベントスケジュールを管理できるアプリです。
ECサイトの販促活動には、特定の期間でセールや割引キャンペーンなどの施策があります。Launchpadは、事前に開始・終了時間を設定することで、キャンペーンを自動的にリリースが可能です。これにより、スタッフが開始・終了時間に待機しなければならない手間を省きます。越境ECサイトの運営では、時差を考慮する手間も省けるでしょう。
そのほかに「Shopify Flow」も、ShopifyPlusで利用できるアプリです。在庫管理や注文、顧客管理などを自動化できる点がメリットです。たとえば「在庫が100個以下になったらSlackに通知する」と設定しておけば、在庫を都度確認する作業時間の短縮に役立つでしょう。
このように、Shopify Plusでは運営の自動化に役立つアプリが活用できます。その結果、大規模なECサイトでも、スムーズな運営効果が期待できます。
最大10サイトのECショップ構築が可能
Shopify Plusでは、9つのストアを追加作成できます。追加料金も必要ありません。複数のECサイトを作成した場合でも、一括管理が可能です。
追加アカウントの利用例としては、グローバル展開する際に、複数の言語や国にあわせてECサイトを制作できます。他には、パスワードを設定した卸業者向けサイトなどの制作が可能です。
チェックアウトページが編集可能
Shopify Plusでは、チェックアウトページの編集が可能です。チェックアウトページは、顧客が商品を購入完了させるまでのページのことです。Shopifyの通常プランでは、チェックアウトページを編集することはできませんが、Shopify Plusでは可能です。
「Script Editor」のアプリを使うことで、複数条件を組み合わせた複雑な割引や決済サービスの変更などが可能になります。より顧客のショッピング体験が向上する効果が期待できるでしょう。
国や地域ごとに詳細な通貨設定が可能
Shopify Plusでは、国ごとに価格を設定できる機能があります。通常プランでも通貨設定は可能ですが、「価格調整の設定」「国と地域の商品価格の設定」はプレミアムプランとShopify Plusのみ対応している機能です。Shopify Plusで利用できる通貨設定は、国や地域ごとに異なる商品価格や配送料を表示することが可能です。
参考
Shopifyヘルプセンター : 国際価格
会員制のECサイトも作成可能
Shopify Plusでは、パスワードを設定したECサイトを作成できます。この機能を利用すると、卸事業者ごとに価格を設定して商品を販売することが可能です。この機能により、一般ユーザーに卸値を知られずに、BtoBに対しても効率的に販売できます。
Shopify Plusのメリット
Shopify Plusの機能を活用することで、ECサイトの運営にメリットがあります。ここでは、どんなメリットがあるのかチェックしてみましょう。
事業の拡大に対応できる
Shopify Plusを活用することで、事業の拡大に対応できるでしょう。最大10アカウントまで作成でき、国内だけでなく、海外に向けたECサイトや卸売業者向けなど、Shopify Plusを利用することで、幅広くビジネスに活用できます。
事業拡大により、運営の手間やコストがかかる問題も、自動化できる拡張機能を使うことで、スムーズな運営が可能になるでしょう。
決済手数料が安い
売上が増えると、決済手数料も増える点が悩みのひとつではないでしょうか?Shopify Plusでは、通常プランよりも決済手数料が安く設定されています。事業の拡大と同時に、手数料への負担増加にお悩みの場合は、決済手数料が削減できるShopify Plusを検討してみましょう。
Shopifyの決済方法おすすめ9選!特徴と強みも一緒にご紹介!
サーバーの処理能力が強化される
Shopify Plusは、ECサイトに効果的なたくさんの機能を利用できるだけでなく、サーバーも強化される点がメリットです。Shopify Plusのサーバー環境は1分間に10,000件処理できる能力があります。
世界的に有名なアーティストや事業でも、使用されているShopify Plusは、一度にたくさんのアクセスや注文が殺到しても、ユーザーが快適にショッピングができる環境が整っています。事業拡大と共に、ECサイトの人気やアクセス数が向上するでしょう。その際に、ページ表示が遅いなどのトラブルは、顧客の満足度も低下しています。Shopify Plusを活用することで、サーバー側のトラブルも防ぎ、スムーズなショッピングをサポートしてくれます。
専任サポートを受けられる
Shopify Plusでは、専任サポートが受けられるメリットがあります。「Shopify Plusパートナープログラム」は、ECサイトの構築・広告運用・外部サービスの連携などを支援してくれるサービスです。たとえば、ECサイトを制作する際は、専任のエンジニアに相談できます。ECサイトを運営中は、売上改善につながるアドバイスを受けることも可能です。
Shopify Plusのデメリット
次に、Shopify Plusのデメリットを紹介します。
月額料金が高額
まず、月額の利用料金が通常プランに比べて高額な点はデメリットのひとつとして考えられます。Shopify Plusは、利用料金に見合った機能が豊富にあり、ECサイトの運営にも効率的に活用できるでしょう。
しかし、高額な利用料金がECサイトの運営を圧迫してしまうケースも考えられます。月額利用料金を払える資金力がある場合や大企業以外では、高額な料金はデメリットになることがあります。
豊富な機能を使いこなすのが難しい
豊富な機能が、ShopifyPlusのメリットです。しかし、「全ての機能を使いこなせるか?」疑問に思う人はいませんか?ECサイトの運営側が使いこなせない場合も考えられますが、ECサイトに豊富な機能が必要なのかも、よく検討することがおすすめです。
たとえば、現状は国内向けで事業をしており、今後も海外展開は考えていない場合は、ShopifyPlusの複数通貨対応・複数アカウントの作成などの機能は無駄になってしまうと考えられます。どのような機能がECサイトに必要かをよく検討した上で、Shopify Plusを導入しましょう。
Shopify Plusの導入に向いているケース
では、どんな場合にShopify plusを導入すべきでしょうか?ここでは、Shopify Plusがおすすめされる、3つのケースを紹介します。
複数のECサイトを運営している
ひとつめのケースは、複数のECサイトを運営していて、それぞれを別に管理している場合です。Shopify Plusは、最大10アカウントを作成できます。さらに、スタッフアカウントの数に制限がないため、一括管理するにはShopifyPlusがオススメです。
国内・海外・卸売業者・商品ごとなど、複数のECサイトがまとめて管理できます。さらに、自動化によりスムーズな運営が可能です。複数サイトを運営している、または運営する予定のある場合は、Shopify Plusを検討することで、効率的なECサイト運営が可能になるでしょう。
ECサイトの売上が多い
ECサイトの売上が多い場合も、Shopify plusを検討してみましょう。なぜなら、決済手数料が削減できる可能性があるからです。前述したように、Shopify Plusは通常プランに比べて決済手数料が安く設定されています。
売上が増えると、決済手数料の負担も大きくなります。売上が多く、決済手数料の負担が大きいと感じている場合は、Shopify Plusの導入を検討することで、削減できる可能性があるでしょう。
デザインにこだわりたい
通常プランではできない、チェックアウトページの編集が可能です。細部までデザインにこだわりたい場合は、ShopifyPlusを導入することで、満足度の高いECサイトが出来上がります。さらに、デザインテンプレートも増えるなど、デザインにこだわりたい方にもメリットがあるでしょう。
カスタマイズできる箇所はデザインだけではありません。割引の組み合わせや決済方法など、アプリを活用することで幅広くカスタマイズできます。デザイン性を高め、より複雑なカスタマイズをしたい場合も、ShopifyPlusがおすすめです。
Shopifyの料金プラン
最後にShopifyの料金プランを紹介します。比較すると分かるように、Shopify Plusは月額利用料金が高額です。しかし、豊富な機能により、顧客のショッピング体験向上や運用の効率化が期待できます。
ベーシック | 25米ドル/月 |
---|---|
スタンダード | 69米ドル/月 |
プレミアム | 299米ドル/月 |
Shopify Plus | 2000米ドル/月 ※規模により変動 |
参考
- Shopify:プラン
- Shopify:ShopifyPlus
まとめ
Shopify Plusは通常プランに比べて、豊富な機能を活用できます。利用できるアプリも増え、運営の自動化・業務の削減ができ、スムーズな運営が期待できるでしょう。さらに、越境ECなど国境を超えてビジネスを展開することも可能です。
Shopify Plusは、事業拡大に伴う、コストや運用の面での問題を解決することに役立つ機能が備わっています。高額な利用料金がデメリットに感じるかもしれませんが、売上が多い・大企業のECサイトでは、決済手数料の削減や運用効率化に優れたプランと言えるでしょう。
一方で、十分すぎる機能を使いこなせない・ECサイトに必要かどうかはよく検討し導入する必要があります。売上・運営コストをもとに、Shopify Plusを検討することで、より効率的に、ECサイトを運用できるでしょう。
この記事を書いた人
三浦まなみ
SNSマーケティングやキャリア、企業のブログ記事など様々なジャンルの記事を執筆。企画構成から執筆まで担当する。現在は、「AnyMaMa」にてライターとして活躍中。
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