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「行きたい」を引き出す! 大学受験生サイト制作のポイントと集客戦略

「行きたい」を引き出す! 大学受験生サイト制作のポイントと集客戦略

18歳人口の減少により大学間の競争は激化する中、多くの受験生がスマートフォンを片手に、Webサイトを眺めながら口コミや評判で大学を「品定め」しています。

数多ある選択肢の中から「選ばれる大学」になるため、設けられているのが「受験生サイト」です。

本記事では、最新の調査データに基づき、大学広報にますます不可欠な受験生サイトの戦略と、具体的な制作・運用ポイントを解説します。

【2025年最新調査】東京の大学の6割が「受験生サイト」を導入!

2025年、東京にキャンパスを置く大学152校のWebサイトを調査(※)したところ、全体の約65%にあたる大学が、公式サイトとは別に何らかの形で「受験生に特化したサイト(またはページ)」を設置しています。

このデータが示すのは、「受験生サイトがあること」がアドバンテージになるというよりも、その「質」と「戦略」こそが受験生の心を動かす舞台になっている、という事実です。

大学サイトの役割は、単に「情報」を渡すことに留まりません。受験生の選択肢に上がる共感(いいね!)を集め、「この大学で学びたい!」と強く感じさせる「未来の体験」を提供することです。

※クーシー調べ

次に、受験生サイトがもたらす戦略的なメリットを解説しましょう。

受験生サイトがもたらす3つの戦略的メリット

ポイント1:情報以上に「未来」を伝え、感情を揺さぶる

大学公式サイトには、さまざまな情報が網羅的に掲載されています。しかし、受験生が本当に知りたいのは、施設情報や学科のシラバスだけではありません。

「この大学で学んだら、どんな未来が待っているんだろう?」
「どんな仲間と出会い、どんな4年間を過ごせるんだろう?」

受験生サイトならではの役割は、「大学生活」への期待感や憧れといった「感情」を刺激することです。在学生が生き生きと活動する様子の動画、卒業生が社会で活躍するインタビュー記事、研究室での熱意あふれるディスカッション風景。これらは、その大学ならではの「知的さ」や「熱量」といった「空気感」を伝えます。

大学公式サイトが「What(何を学べるか)」を伝える場所なら、受験生サイトは「How(どう成長できるか)」と「Why(なぜこの大学なのか)」を、物語として伝える場所です。受験生視点に立った、こうした感情へのアプローチこそが、数ある大学の中から「この大学がいい」と選ばれるための第一歩となります。

ポイント2:意思決定を後押しする「不安」の解消と「ワクワク感」の演出

受験生は、期待と同時に多くの不安を抱えています。出願手続き、入試スケジュールや入試内容などへの不安を丁寧に解消し、「楽しそう!」というポジティブな感情が上回れば、受験生の出願への意思決定を後押しできます。

例えば、複雑な入試制度はインフォグラフィックで視覚的にわかりやすく解説する。サークル活動や年間イベントを写真や動画で紹介し、キャンパスライフの「楽しさ」を具体的に見せる。先輩たちが受験の悩みや大学生活の疑問に答えるQ&Aコンテンツを用意する。

このように、受験生目線に立ち、彼らの「不」を取り除くことで、大学への心理的なハードルはぐっと下がります。安心感という土台の上に「ワクワク感」を付け足すことで、「この大学を受験しよう」という具体的な行動へとつながるのです。

ポイント3:認知から出願まで、フェーズに合わせた最適なアプローチが可能

受験生の検討プロセスは、一直線ではありません。「なんとなく知っている」という認知段階から、「ちょっと気になる」という興味・関心段階、そして「詳しく知りたい」という比較・検討段階を経て、最終的に出願へと至ります。

受験生サイトであれば、この検討フェーズに合わせた自由かつ戦略的な情報設計が可能になります。 例えば、高校1・2年生向けには大学の魅力を広く伝えるオープンキャンパス情報や学部紹介コンテンツを。入試直前の受験生には、出願手続きへの導線や過去問へのリンクをわかりやすく提示する。

このように、相手の状況に合わせて最適な情報を最適なタイミングで提供するアプローチができることが、受験生サイトが持つ大きな戦略的メリットです。

出願まで伴走する! 受験生サイト制作・運用の7つの具体策

戦略的なメリットを押さえたところで、次はその戦略をサイトで実現するための具体的な施策を見ていきましょう。受験生の心を掴み、実際のアクションを引き起こす7つのポイントを解説します。

①学部・学科選びに迷う受験生のペルソナ設定

プロジェクトの土台となるのが「ペルソナ設定」です。「高校3年生」と大雑把に捉えるのではなく、「地方在住で文理選択に迷っている理系女子」「都内在住で、留学制度を重視している国際志向の男子」というように、具体的な人物像(ペルソナ)を描きます。

ペルソナを明確にすることで、「この子は何を知りたいか?」「どんな言葉なら響くか?」という問いが生まれ、コンテンツの的がズレるのを防ぎます。

②スマホで「知りたい」に即アクセスできるUIUX設計

現代の受験生にとって、スマートフォンは情報収集のメインツールです。PCでの見栄えも大切ですが、受験生からの評価はスマホで見たときの「わかりやすさ」「使いやすさ」が上回るでしょう。

文字が小さくて読めない、ボタンが押しにくい、情報がどこにあるかわからない。こうした小さなストレスは、サイトからの即時離脱、ひいては大学へのネガティブな印象につながりかねません。

知りたい情報に3タップ以内でたどり着けるか。メニューは直感的か。スマホを片手にした受験生の姿を想像し、ユーザーファーストな設計の徹底追求が重要です。

③「オープンキャンパスに行きたくなる」イベントページの作り方

オープンキャンパスは、大学の魅力を直接伝える最大のチャンスです。イベントページは、そのチャンスを最大化するためのいわば「予告編」としての役割を担います。

その実現のためにも、昨年度の参加者の生き生きとした写真や動画、「このイベントが志望校決定の決め手になりました!」といった先輩の声を掲載しましょう。当日のタイムスケジュールや体験授業の魅力を具体的に紹介し、「ここに行けば、自分の未来が具体的にイメージできそうだ」という期待感を醸成することが重要です。

申込ボタンは大きく、わかりやすく。「行きたい」と思わせ、行動(申込)することがページのゴールです。情報の配置からグラフィックや言葉のデザインまで、受験生視点とゴールまでの道筋を描く設計力が物を言います。

④複雑な入試情報を一瞬で理解させるインフォグラフィック

一般選抜、総合型選抜、学校推薦型選抜…。多様化・複雑化する入試制度は、受験生にとって大きな不安要素です。文字だらけの募集要項は、読む意欲を削いでしまいます。

ここで活躍するのが、図やイラストで情報を整理する「インフォグラフィック」です。入試全体の流れを示すタイムライン、自分に合った入試方式を見つけるためのフローチャートなど、視覚的に表現することで、難解な情報も直感的に理解できるようになります。情報の「わかりやすさ」は、大学の「親切さ」として受験生に伝わります。

⑤SNS連携による継続的なコミュニケーション戦略

受験生サイトが「本拠地」だとすれば、SNSは日常的に接点を持つ「最前線」です。サイトに来てもらうのを待つだけでなく、SNSを通じて大学側から積極的にコミュニケーションを図り、関係性を築いていくことが重要になります。

サイトに掲載した学生インタビュー記事をXで紹介したり、Instagramでキャンパスの日常風景を発信し、プロフィール欄からサイトへ誘導したり。WebサイトのコンテンツをSNSで拡散し、エンゲージメントを高めていく。この両輪を回すことで、大学は受験生にとってより身近な存在になっていきます。

⑥動画・Vlogで伝える「リアルなキャンパスライフ」

テキストや写真だけでは伝わらない大学の「空気感」を伝える最強のツールが動画です。特に、在学生の目線で日常を発信するVlog(ビデオブログ)形式の動画は、受験生に絶大な共感と親近感を与えます。

「先輩の1日のスケジュール」「人気学食メニューベスト3」「サークル活動紹介」など、作り込みすぎない「リアル」な動画は、受験生が自分自身の大学生活を具体的にイメージする手助けとなります。プロが作る洗練されたPR動画と、学生が作る「リアル」な動画。この両方を戦略的に活用することが、効果を最大化する鍵です。

⑦Web出願システムへのストレスない誘導設計

受験生サイトを運営する上で、最終目的地である「出願」にスムーズにたどり着けることが最重要です。特に出願期間が近づいたら、サイトのトップページなど最も目立つ場所に、Web出願ページへのボタンを大きく設置しましょう。

「インターネット出願はこちら」といったわかりやすい言葉を使い、クリックをためらわせないデザインを心がけます。また、外部の出願システムに移行する場合は、大学ロゴを表示するなどして「大学の公式サイトである」と保証することが、最後の離脱を防ぎます。

【ポイント別】大学受験生サイトの事例

ここまで解説してきた戦略や具体策が、実際のサイトでどのように表現されているか。ここでは、特に優れたアプローチで成功している3つの大学をピックアップし、そのポイントを解説します。

【オウンドメディア型の事例】駒澤大学

参考

総合大学の受験生サイトとして、コンテンツの「量」と戦略的な「質」を極めて高いレベルで両立させているのが駒澤大学です。サイトはさながら良質な紙媒体の広報冊子が「Webマガジン」として作成されたもののようです。

ヘッダーメニューで「受験生」「高校1・2年生」とターゲットを明確に分けるUI設計もさることながら、特筆すべきはコンテンツの多彩さです。学科説明や学生インタビューはもちろん、学問に関するQ&Aやよく読まれている記事ランキングなど、多様な切り口が豊富に用意されており、受験生は知りたい情報に深く、そして何度も訪れたくなるでしょう。

それでいて、オープンキャンパスや資料請求への導線も明確です。まさに受験生サイトの「王道」とも言える総合力の高い事例です。

【ユーザビリティの成功事例】星薬科大学

参考

受験生の「知りたい」に最短距離で応え、気持ちの良いサイト閲覧体験を提供しているのが星薬科大学です。「3分でわかる星薬科」に代表されるように、タイパを重視する若者のニーズに合わせた情報発信の工夫が見られます。

トップページには、アクセスや学費免除制度といった実用的な情報から、在学生の1日の過ごし方、ランチ、クラブ活動といったキャンパスライフの情報まで、受験生が気になるであろう項目が網羅的に配置され、あらゆる疑問への入り口が用意されています。

大学名の「星」をモチーフにしたアイコンやブランドカラーの活用も巧みで、サイト全体に明るく親しみやすい印象を与えつつ、薬科大学としての専門性や信頼感を損なわない、優れたユーザビリティとブランディングの成功事例です。

【伝統と探求の両立事例】青山学院大学

参考

多くの大学サイトが「楽しさ」や「わかりやすさ」を追求する中で、青山学院大学は「知的探究」を真正面からテーマに据え、独自のブランディングを確立しています。

「青学の魅力を、もっと深く」というコピーの通り、学生や研究者の探究する姿を追った質の高い動画コンテンツが用意され、大学での「学びの深さ」や「知的な刺激」そのものを魅力として伝えているのが特徴です。 ブランドカラーである緑を基調とした、統一されたトーンの写真やデザインは、高等教育機関としての「知的な誠実さ」や「権威性」を表現しています。

これは、大学がどのような学生を求めているのかをコンテンツを通じて明確に伝え、それに共感する層を引きつけるという、ブランディング戦略であり、優れた事例と言えるでしょう。

受験生の「行きたい」気持ちを高めるWebサイト制作・運用ならクーシーへ!

受験生サイトは、未来の学生から「選ばれる」ための最重要拠点です。その成功には、高校生のインサイトを深く理解した戦略と、彼らの心を動かすコミュニケーション設計が不可欠です。

私たちWeb制作会社クーシーは、見た目のデザインはもちろん、受験生のさまざまな「不安」を解消する徹底的なユーザーファーストのUIUX設計にこだわっています。その上で、彼らが大学生活に「期待」を膨らませるような、感情に訴えかけるコンテンツや体験価値の提供を追求します。

これまで、大学をはじめ、さまざまな教育機関のサイト制作で培った知見を活かし、特に「学生募集」という領域の課題に最適な解決策をご提案してきました(私たちの制作実績はちらをご覧ください)。

「他大学との差別化をどう図ればいいか分からない」
「今の受験生に響くコンテンツが何かわからない」
「リニューアルしたいが、どこから手をつければ…」

受験生サイトに関するお悩みは尽きないかと存じます。私たちクーシーでは、そうしたお悩みに対して、無料でご相談を承っております。Webサイトに関する小さな疑問から、リニューアルの具体的な進め方まで、どんなことでも構いません。

ぜひお気軽に、下記のフォームからお問い合わせください。貴学ならではの価値を、Webサイトを通じて未来の学生たちの心に届けるためのお手伝いをいたします。

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