プロモーションサイトとは? 制作ポイントや企業事例を丁寧に解説
インターネットが生活インフラとなった現在、ネットでのプロモーションは無視できないマーケティング手法となっています。自社の商品やサービスの認知拡大、販売促進のために検討されたこともあるのではないでしょうか。
Webプロモーションにおいて販促目的で作られるサイトのことを「プロモーションサイト」といいます。この記事では具体的な事例も交えてプロモーションサイトについて解説します。「プロモーションサイト制作が自社の目的に合っているか」も判断できる内容となっていますので、ぜひ最後までお読みください。
プロモーションサイトとは? 他のサイトとの違い
プロモーションサイトは販促目的で作られるサイトのことです。キャンペーンサイトやランディングページも販売促進を目的としており、どれが自社に最適かわかりにくいかもしれません。
そこでまずは違いをまとめてみました。以下のとおり販売促進を目的とするのは共通ですが、「扱うもの」「期間」「とくに関わっている購買プロセス」が異なります。
プロモーションサイト | キャンペーンサイト | ランディングページ | |
---|---|---|---|
目的 | 販売促進 | ||
扱うもの | 特定の商品・サービス | 主に新しい 商品・サービス |
特定の商品・サービス |
期間 | 期限なし | 期間限定 | 期限なし |
とくに関わっている 購買プロセス |
認知→関心→購入 | 認知→関心→購入 | 認知→関心→購入 |
一つずつ見ていきましょう。
プロモーションサイト
特定の自社商品やサービスに関する情報をまとめたサイトです。認知度の向上のほか、見込みや新規の顧客獲得を目的として制作されます。
「認知→関心→購入」の購買ブロセスのうち、プロモーションサイトが特に関わっているのは「認知→関心」の部分です。「魅力的なコンテンツ」で認知、関心を高めることで、ユーザーに行動を促します。
プロモーションサイトは表示期間を設けず、リニューアルを繰り返しながら長期間使われることが多いです。
キャンペーンサイト
購買意欲の向上を狙うのはプロモーションサイトと同じですが、キャンペーンサイトの場合、「新しいもの」がキャンペーンの対象になることが多いです。
したがって「認知→関心→購入」の購買プロセスでは、「認知」を上げることに力点が置かれます。認知を高めることで、ユーザーの心理を「関心」「購入」に移していきます。
キャンペーンに使用されるサイトは「期間限定」です。今回比較している3種類の中では、キャンペーンサイトだけが期間を限定して使用されます。
ランディングページ
ランディングページは、縦長1枚のWebページです。Web広告にリンクさせることが多く、広告をクリックすると表示されます。
期間に限定はなく、販売促進目的で使われるのはプロモーションサイトと同じですが、目的が売り上げアップに直結しているところが違います。購買プロセスの「関心→購入」の部分と関わりが強く、商品やサービスに興味がある人に訴求を行なって成約までつなげます。行動を促すことに重点を置くのがランディングページです。
プロモーションサイトの事例紹介
Hello! TSUMURA
出典
クーシーが制作した「Hello! TSUMURA」のサイトです。「架空の漢方博物館のパンフレット」をテーマに、実際に博物館を訪れたように楽しむことができます。
クーシーが得意とするイラストでアイソメトリックに博物館を表現しており、斜め上から全体が見渡せます。館内では人のイラストが歩くアニメーションをつけるなど、動きのある演出も加えました。クリック、スクロールして館内を回っていただくと、ツムラや漢方について学べるコンテンツとなっています。
制作実績の詳細は、バーチャル体験しよう。3Dで表現する「ツムラ漢方記念館」をご覧ください。
はじめての石見銀山大森町
出典
世界遺産「石見銀山」に来てもらうことが目的のプロモーションサイトです。石見銀山を知っていても、どこにあって何があるのか知っている人は少ないのではないでしょうか。
サイトでは石見銀山の歩き方や見どころを紹介しています。親しみやすいイラストと魅力的な写真で、石見銀山がどんなところか知らなかった人に「それなら行ってみようかな」と思わせる内容です。
マイナンバーカードの魅力を伝えよ。
出典
マイナンバーカード(サイトは終了)
デジタル庁と人気アニメ「SPY×FAMILY」がコラボ。マイナンバーカードを申請してもらうためのプロモーションサイトです。マイナンバーガードのメリットや未取得者が抱えているであろう不安の解消、お得なキャンペーンなどについて紹介し、カードの取得を促しています。
「SPY×FAMILY」の世界観に乗せることで、スパイのミッション風でワクワク感のあるコンテンツとなっています。
THE HYBRID WORK
出典
サイボウズ株式会社のプロモーションサイトです。
在宅と出社を組み合わせる時代の「働き方」と「ツール」を考えるメディアとして、「ハイブリッドワークの5つの条件」「問題解決ストーリー」「最新ハイブリッドワーク事情」などのコンテンツを用意。説明するというより考えさせる内容となっています。ハイブリッドワークが気になっている人の関心をさらに高めるサイトです。
NB GREY
出典
株式会社ニューバランスジャパンのプロモーションサイト。ニューバランスを象徴する色「グレー」を通して、ブランドとプロダクトを再発見してもらおうという内容です。
ニューバランスの名前や靴は知っていても、同社における「グレー」の意味を知っている人はきっと多くないでしょう。グレーの意味を知れば、プロダクトは違った見え方をするかもしれません。
サイトでは余白を大きくとってコーデとシューズの写真をアシンメトリーに配置。スクロールしながら「自分だったらどんな服と合わせようか」と想像してしまうサイトです。
プロモーションサイト制作のポイント
プロモーションサイトを制作する時に押さえるべきポイントをご紹介します。
目的を明確に設定する
プロモーションサイトの目的はユーザーの認知、関心を高めることですが、「その結果どうなってほしいか」まで考えます。想定されるゴールは以下のようなものです。
- 会員登録
- 購入
- 申し込み
- 問い合わせ
- 来店・来訪 など
たとえば Hello! TSUMURAの事例では、漢方やツムラに対する関心を高めることで、漢方が日本独自に発展した優れた医学であることを周知し、より多くの方に日々の健康維持に役立てていただけるよう促すことが想定されます。
ペルソナを設定する
ペルソナを設定することで、プロモーションサイトに訪れるユーザー像が具体的になります。
ターゲットとペルソナは違いがわかりにくいかもしれませんが、ターゲットは「30代、男性」など共通の特徴を持つ集団です。これに対してペルソナはその集団の中の特定の個人を指します。解像度高くユーザーを理解できるだけでなく、複数のメンバー間で共通のユーザー像を共有できるのがメリットです。
名前、性別、年齢、住所、職業などの基本情報のほか、よく使用するSNSや抱えている悩みなど、細かく人物像を言語化していきましょう。
目的達成に必要な要素を洗い出す
プロモーションサイトに入れる要素(コンテンツ)を洗い出します。どんな要素があればユーザーの心が動き、目的の行動に達するかという観点で出してみましょう。
観光地への来訪を促すサイトなら、以下のようなものがコンテンツになります。
- 見どころ
- モデルコース
- お客様の声
- アクセス
- グルメ情報
- 宿泊情報
コンテンツの形式も検討事項です。たとえばモデルコースは「テキスト+画像」「動画」あるいはその両方で見せることができます。プロモーションサイトの武器は魅力的なコンテンツです。どうすれば魅力的に紹介できるか考えてみましょう。
世界観を統一する
魅力的なプロモーションサイトには、全体を貫く世界観があります。
事例でご紹介したHello! TSUMURAのサイトは「架空の漢方博物館のパンフレット」という世界観でデザインされています。デジタル庁の「マイナンバーカードの魅力を伝えよ。」では、「SPY×FAMILY」の文脈でスパイがミッションをクリアしていくようにコンテンツを見せています。
コンテンツの魅力をアップするために統一した世界観は不可欠です。どんな世界観でプロモーションを展開したいか話し合っておきましょう。いきなり世界観を決めるのが難しいなら、理想に近いサイトを探しておくだけでも制作の助けになります。
プロモーションサイトの使い方
プロモーションサイトは、Webプロモーションを行う際の道具の一つにすぎません。さまざま集客手段と連動させることにより大きな効果を上げることができます。
集客には、SEOや各種広告のほか、SNS、MEO、YouTubeなどが使われます。これらを使ったWebプロモーションの事例は、以下の記事にまとめましたのでご覧ください。
Webプロモーションの成功事例まとめ!成功するためのポイントも解説
制作会社を選ぶときの注意点
最後にプロモーションサイト制作を制作会社に相談するときの注意点をお伝えします。
制作会社の実績をチェックする
希望のサイトが作れそうか実績を見て大まかに判断します。Webサイトで実績が公開されている会社もありますので、まずはそちらを見てみましょう。
クーシーでも制作実績を公開しています。今回ご紹介できなかったものも多数ありますので、制作実績からご覧ください。
複数の制作会社を比較する
よさそうな会社が見つかったら詳しく話を聞いてみましょう。はじめから1社に絞らず、複数社で比較されることをおすすめします。1社だけでは相場感も提案内容の良し悪しも判断ができないからです。
その際、重視するポイントを3つ決めておきます。以下を参考にしてみてください。
- デザイン力
- 担当者との相性
- コミュニケーション
- 費用
- 実績
- 作業範囲
比較する軸を決めることで各社の強み・弱みが明確になり比較しやすいです。
まとめ
以上、プロモーションサイトについて解説しました。販売促進目的のサイトとしては、他にキャンペーンサイト、ランディングページがあります。それぞれ関わる購買プロセスが異なりますので、あなたの目的に合ったサイトをお選びください。
クーシーではプロモーションサイトのご相談を承っております。クーシーの制作実績もご覧いただけますと幸いです。
この記事を書いた人
クーシーブログ編集部
1999年に設立したweb制作会社。「ラクスル」「SUUMO」「スタディサプリ」など様々なサービスの立ち上げを支援。10,000ページ以上の大規模サイトの制作・運用や、年間約600件以上のプロジェクトに従事。クーシーブログ編集部では、数々のプロジェクトを成功に導いたメンバーが、Web制作・Webサービスに関するノウハウやハウツーを発信中。
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加藤