デザイン思考とは?Web制作会社が考える概念とプロセス

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デザインとデザイン思考とは

デザインとデザイン思考の違い

デザインとは、美しさ、格好良さ、居心地の良さなどを実現するための計画的な行動であり、一番近い言葉だと「設計」だと考えています。ただし、機能的なものや、数値的なものではなく、人の情緒的な感情をモノとして表現する「設計」をデザインだと捉えています。

よく「かっこいいだけのデザインではダメ」と言われたりしますが、一概にそうは思いません。例えば、シニア層が見るWEBサイトのデザインをする時、かっこよくするためにフォントサイズを小さくする。これはダメです。
利用するシニア層が分かりやすく使いやすいもの、そして情緒的な感情に訴える良さが必要です。

あくまでもデザインはHuman-Centric(人間中心的)であり、ユーザーはどのようなユーザーかにより「設計」が異なります。

デザインが人の情緒的な感情をモノとして表現する「設計」であるのであれば、デザイン思考とはその思考法であり、デザイナーがデザインする時のマインドセットや方法論のことを言います。このマインドセットや方法論をデザインだけではなく、ビジネスのあらゆる職種でも利用することを「デザイン思考」と呼んでいます。

デザインが「設計」であり、デザイン思考が「マインドセットと方法論」。目的は問題解決になります。ターゲットとするユーザーをHuman-Centric(人間中心的)として、何度もアウトプットと修正を繰り返し行い、問題を解決することが「デザイン思考」による解決方法となります。

「デザイン思考」は、デザイナーだけが身につけるマインドセットや方法論ではありません。「デザイン思考」が身についていないデザイナーも大勢いると思います。ターゲットとするユーザーを理解しないままデザインに取り掛かる方もいます。アウトプットと修正をあまり行わないデザイナーもいると思います。

逆に、「デザイン思考」が身についているデザイナーでない方も大勢いると思います。よりユーザーのことを深く理解し、何度もアウトプットと修正を繰り返すビジネスパーソンもいるのではないでしょうか?この「デザイン思考」というマインドセットと方法論を身につけてビジネスに役立てば良いと思います。

Webサービスになぜ「デザイン思考」が必要か?

「デザイン思考」は、1987年ピーター・ロウが記述した「デザインの思考過程(Design Thinking)」では建築家や都市計画者が用いる方法とアプローチの文献となります。

ビジネスに応用したのはIDEOを創立したデビッド・ケリーです。割と古くから使われていた「デザイン思考」という概念がWebサービスで取り出されているのには理由があります。

テクノロジーとデザインの関係性によって「デザイン思考」という概念がWebサービスを作る上で注目を集めています。
産業が新しく生まれると全てのサービスはブルーオーシャンとなり、早くサービスをスタートさせることに目が向けられます。この時はテクノロジーが強い所が有利になります。産業が成熟する間にテクノロジーは瞬く間に進歩していき、誰もが使える技術になっていきます。 また、市場はレッドオーシャン化していき、テクノロジーによって生み出される機能はコモディティ化していきます。この時に競合優位を生み出すためにデザインやブランドの価値が高まります。

インターネットやWebサービスは、今このコモディティ化した段階にありデザインやブランドの重要性が高まっています。その中でWebサービスを生み出す手法として「デザイン思考」が注目されています。

では、実際にデザイン思考がどのように行われるかを紹介します。

「デザイン思考」の具体的なプロセス

デザイン思考のプロセス

ハーバード大学デザイン研究所のハッソ・プラットナーという方が提唱された「デザイン思考の5段階」という思考モデルがあります。「デザイン思考」にも様々な解釈がありますが、定義を統一するために「デザイン思考の5段階」をもとに、実際のWeb制作の現場でどのように用いているかご紹介いたします。

1.共感

1段階目には共感というワードがあります。これはユーザーに対して共感するという意味で、まずはターゲットユーザーを明確に絞ることが大切になります。

例えば、牛丼屋で1万円のステーキを提供してもほとんどの方は購入しません。これはターゲットとするユーザーが安い金額でお腹いっぱいにしたいというニーズを持っていて、このニーズを外しているからで
す。
このように、ターゲットとするユーザーを間違えると提供するサービスが全く受け入れられなくなってしまいます。

そして、この共感の段階で重要なのはユーザーのより深い理解になります。自分自身がファーストユーザーになりきってユーザーに対する理解を深めます。例えば、先ほどの牛丼屋の話では、ユーザーは「牛丼」を食べたいのか「安い金額でお腹をいっぱい」にしたいのかで提供するサービスや競合が異なります。

「牛丼」を食べたいのであれば、提供するサービスは「牛丼」だけであり、競合は他の牛丼屋になります。

「安い金額でお腹をいっぱい」にしたいのであれば、提供するサービスは「納豆定食」でも良く、競合はコンビニや弁当屋など多くの競合が挙げられます。

2.定義

2段階目には「定義」というワードがあります。先ほどの共感と少し被りますがターゲットとしたユーザーのニーズに仮説を作ります。共感では、現状のユーザーからインタビューやアンケートを取るのも有効ですが、この定義では自らがニーズを考える必要があります。多くのユーザーは目の前に見えている物で判断し、自分自身が抱えているニーズに気づいていない場合がほとんどです。

自動車を普及させたヘンリー・フォードが以下の言葉を残しています。

「もし顧客に、彼らの望むものを聞いていたら、彼らは「もっと早い馬」が欲しいと答えていただろう」

ユーザーが欲しい物ではなく、自分が欲しい物、ユーザーに欲しいと思わせる物を自分で考えることが必要になります。

3.概念化

ユーザーのニーズに仮説を立てたら、それを解決するためのアイデアを出していきます。データの分析とは異なり膨らませていくことが大切です。

データ分析は一度情報を分解して再整理することにより、効率化や可視化をする手法になります。一方、「デザイン思考」の概念化は一度大きく概念を広げてから集束させる手法になります。

デザインを作るときもAパターン、Bパターン、Cパターン・・・と様々なパターンを頭の中でイメージしてから、一番良いと思えるパターンをアウトプットします。

手法としてはブレーンストーミングやマインドマップなどを利用しても良いと思います。2の定義までは一人の頭で考えた方が良いですが、3の概念化をより膨らませるためにグループワークをするのも良いと思います。

4.試作

試作はアウトプットのことを指します。「デザイン思考」の全てのプロセスが重要ではありますが、この試作を最重要視しています。
1から3までのプロセスは全て頭の中で考える工程ですが、この試作の工程で初めてアウトプットします。

デザイナーは職業柄デザインという形のアウトプットを求められますが、その他の職種ではアウトプットをあまり行わない職種もあると思います。デザインでも頭の中でイメージしていたものをデザインという形でアウトプットすると、意外と思っていたものとは違い、調整しながらデザインすることがほとんどです。6~7割程度は頭の中で構築しますが、残りの3〜4割はアウトプットしながら調整することでクオリティは上がっていきます。
このように幾つものパターンを考え、幾つものパターンをアウトプットしながら設計し、クオリティを高めていくのが「デザイン思考」のプロセスとなります。

5.テスト

テストは、レビューとフィードバックを指します。 幾つものパターンを考えてアウトプットしていても、やはり違う観点でのインプットが足らず、アウトプット時点で気づくというのはあるべき工程だと考えます。一発でOKをもらいたいと考える人が多いように見えますが、様々な観点からフィードバックを受けることは大切なプロセスです。

特に物を作っている時は自分のみの視点になりがちで、全く初見の人のレビューとフィードバックはとても参考になることが多くあります。スティーブ・ジョブスも物を作る原体験として以下のような言葉を残しています。

「石がこすれ合うことで摩擦や騒音はあるが、それで美しく磨き上がる」

相手によっては点で物を見てフィードバックをする人も沢山います。その時は定義や概念にそくしているかを確認します。クライアントワークの場合は、フィードバックを取り入れない理由を定義や概念に即して説明をすることも必要となります。

まとめ

以上が「デザイン思考」の概念とプロセスになります。 このプロセスを何度も行き来することが、ユーザーにフィットしたクオリティの高いプロダクトを産み出す工程だと考えています。
よく最近では、「アイデアだけには価値がない」と言われることが増えていますが、アイデアを出すより、この「デザイン思考」のプロセスを何往復もすることは、遥かに難易度が高く、コストをかけるべきという意味だと思います。

クーシーでは、この「デザイン思考」を「設計思考」「考える力」という表現をしています。あなたも一緒に「デザイン思考」でユーザー課題を一緒に解決するWebサービスを作りませんか?

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