サイト企画の基本〜インサイトで理解度を深める
サイトを企画するとき、まず大切なのは企業やサービス(商品)、ユーザーの理解度を高めることになります。
理解の解像度が高ければ、より良いアウトプットに繋がります。逆に理解の解像度が低いと、どんな良いアイデアでも採用される確率は下がってしまいます。
クライアントワークであればクライアントに、自社サービスであれば上長やユーザーにヒアリングします。ヒアリングは、より沢山の情報を相手に話してもらうことが重要なので質問の内容が大切になります。
質問するにあたっては、予め仮説をたてて質問していきましょう。ヒアリングの最中もその仮説を修正しながら提案のストーリーを作っていきます。質問に関しては大きく分けると3つになります。
1. 企業について
2. サービス(商品)について
3. ユーザーについて
まずはサイトなどで上記の情報を収集します。そして、不明点や疑問点をピックアップしていきます。あまりにも情報が少ない場合は、ヒアリング時に直接説明してもらうと良いでしょう。
ある程度の情報が揃ったら、仮説を立てて再度ヒアリングを行い、クライアントやユーザーにどのような課題があり、その課題をどのように解決できるか提案のストーリーを固めていきましょう。
企業理解について
まずは、企業理解の解像度を高めます。
企業の売上規模や社員数などを確認して、どの程度のコストを投資するかかなど想像します。また、上場している企業であればIRで決算の情報なども公開しています。
売上がどのような構成になっているか確認できます。
そして、商品(サービス)の概要を把握します。詳しくは次の「商品(サービス)理解について」で解説します。
企業理解をするにあたり競業の調査は欠かせません。
競合がどのような商品(サービス)を取り扱い、どのような特性で、どのようなリソースを持っているのか理解することで、ポジショニングや競合優位性などを理解することができます。
まとめ
企業・売上規模、商品(サービス)概要、競合調査
商品(サービス)理解について
次は、商品(サービス)の解像度を高めます。
どのようなサービス(商品)を扱っていて、どのような方法で販売しているかを確認します。
・ ビジネスとしてBtoBとBtoCに分けられます。
・ 販売チャネルは、店舗販売、通販、Webの通販があります。
・ 販売を代理しているケースや、代行しているケースもあります。
ユーザーとのタッチポイントと販売方法によって、サイトの役割が変わってきます。
BtoBの多くの場合、タッチポイントは展示会やセミナーなどで、販売方法はプル型の営業というケースが多く見受けられます。
この場合、サイトの役割は販売促進になります。営業が顧客に説明するときに、より説明しやすく、商品(サービス)の魅力が伝わるサイトになっていると最適です。
BtoCは、販売方法がアナログかオンラインかで大きく仮説の立て方が変わります。
アナログであればOtoOのようにオンラインでタッチポイントを持ったユーザーが、いかにオフラインに送客できるかの仮説を作ります。逆にデジタルの場合は、Webサイトでいかに課金まで誘導するか仮説を立てることが大切です。
まとめ
タッチポイントの理解、販売方法の理解
ユーザー理解について
最後にユーザーの理解です。
1.ターゲットユーザーを決める
ターゲットとするユーザーを決めることで、どのような訴求をするべきか仮説が作れます。
例えば、家族構成であれば、シングル・ディンクス・ファミリーと分かれますが、シングルに子供用品を訴求しても効果が見込めないなどです。
2.ユーザー心理と行動パターン
ターゲットユーザーを決めたら、そのユーザーの心理や行動パターンを考えます。詳しくは、下記の記事なども参考にしてください。
満足度の高いWebサイトにするワイヤーフレーム設計のコツ
3.商品・サービスを客観視する
また、ファーストユーザーとなって商品(サービス)を客観視することが大切と言われています。
プロではないから、商品(サービス)を客観視することは難しいと思っている方もいますが、皆さんプロでなくても普段から物を選んで購入する消費者でもあります。一般消費者になって商品(サービス)をレビューしてみましょう。
4.モチベーションの仮説を立てる
そして、ユーザーのモチベーションの仮説を立てます。
モチベーションには、負のモチベーションと正のモチベーションがあります。
負のモチベーションとは、普段の生活で困っていることや危機を回避するものを指します。
例えると、「粉ミルク」がこれにあたります。普段から母乳を与えるのに時間がかかるとか、母乳が思ったように出ないとか。「粉ミルク」があることで解消されます。
正のモチベーションとは、プラスのイメージを持ち、こんなことできたら良いなと思うものを指します。
例えると、「新しい夫婦の暮らし」です。新しい環境で新しい暮らしを始めるワクワク感が感じられます。
ターゲットとするユーザーの行動パターン、心理、モチベーションなどを理解することで、ストーリーから仮説立てましょう。
サイトの企画をする前段に行う、企業・サービス(商品)・ユーザー理解についてご紹介しました。実際に企画を作る方法は今後紹介したいと思います。
この記事を書いた人
クーシーブログ編集部
1999年に設立したweb制作会社。「ラクスル」「SUUMO」「スタディサプリ」など様々なサービスの立ち上げを支援。10,000ページ以上の大規模サイトの制作・運用や、年間約600件以上のプロジェクトに従事。クーシーブログ編集部では、数々のプロジェクトを成功に導いたメンバーが、Web制作・Webサービスに関するノウハウやハウツーを発信中。
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