Share on

専門学校サイト制作・運用ならではの9つのポイントを徹底解説! 受験生を引き寄せる戦略とは?

専門学校サイト制作・運用ならではの9つのポイントを徹底解説! 受験生を引き寄せる戦略とは?

「競合校のサイトは魅力的なのに、どう差別化すればいいのだろう?」
「今の時代、受験生の心に本当に響くWebサイトとは、どんなサイトなのだろうか?」

少子化や競争の激化が進む中、受験生を呼び寄せるためにも多くの専門学校でWebサイトの重要性は増すばかりです。

そこで本記事では、さまざまな学校サイト制作を請け負ってきたWeb制作会社のクーシーが、専門学校サイト制作の勘所を「3つの成功原理」「9つの実践ポイント」に分け、徹底解説します。さらに、実際の成功事例を通じて、その効果を具体的にご紹介します。最後までお読みいただくと、成果につなげるWeb戦略の道筋がきっと見えてくるはずです。

なぜ今、専門学校サイトの見直しが必要なのか?

専門学校を取り巻く事情は、18歳人口の減少という大きな流れの中で、年々厳しさを増しています。昨今、魅力的でわかりやすい学校サイトが次々と公開されており、受験生がアクセスできる情報量は格段に増えました。

こうした状況を踏まえると、Webサイトの見た目をよくするリニューアル「だけ」では、数ある選択肢の中からみなさまの学校を選んでもらう決定打にはならないでしょう。

だからこそ私たちは、Webサイト制作を、学校の価値を再定義する「リブランディング」の絶好の機会と捉えるべきだと考えています。長年培ってきた学校ならではの伝統や、「ここでしか学べない」独自の強みを見つめ直し、一貫したメッセージとしてデザインやコンテンツに落とし込む。

このプロセスは、受験生らへの対外的なアピール強化はもちろん、うまくいけば教職員の意識をまとめ、学校全体に連携を働きかける機会にもなり得ます。

では、「成功する専門学校サイト」はどのような特徴を持っているのでしょうか。次にその3つのポイントを紹介します。

成功する専門学校サイトが持つ3つの特徴

学校サイト制作成功の秘訣は、学校が「伝えたいこと」と、未来の学生が「知りたいこと」が「驚き」を持つほどの高いレベルで交わることにあります。ここでは、そのために不可欠な3つの特徴を解説します。

特徴1:届けたい「たった一人」の顔が見えている

成功しているサイトは、ターゲットを「高校生」などと広く捉えず、「〇〇に興味があり、将来△△になりたいと思っている、□□な性格の18歳」というレベルまで具体化した「ペルソナ」を設定しています。

届けたい相手の顔が明確になれば、心に響くデザインのトーンや言葉遣いが定まり、メッセージの輪郭がくっきりと浮かび上がるのです。

特徴2:ゴール(資料請求、出願など)から逆算された「UIUX設計」

専門学校サイト制作で重要なのは、受験生からの資料請求、オープンキャンパスへの参加、出願などの集客成果です。魅力的なコンテンツもデザインも、最終的なゴールの逆算から企画制作することで成果に結びつく確率が上がります。

サイトに訪れたユーザーのすぐ目につく箇所に、適切に移って欲しいアクションへの入口を用意する工夫が、学校サイトのUIUX設計においてとても重要なのです。

特徴3:「好き」の先にある「なりたい自分」が描ける

受験生が専門学校に求めるのは、その先にある「理想の未来」です。しかし、その未来に向かうための何よりの原動力は、「楽しそう!」「これが大好きだ!」という、理屈抜きの熱意に他なりません。

その熱意こそが子ども自身を突き動かし、ひいては「好きなものを見つけて、イキイキと学んでほしい」と願う親御さんの心を動かし、納得させる力になります。

そのため、「この学校でなら、自分の“好き”をとことん追求でき、それがプロの仕事につながる」という道筋を具体的に示すことが鍵となります。活躍する卒業生の姿や業界との連携を通じて、「好きなことを仕事にする」という夢が現実になる場所だと直感させることが、心を動かす最後のひと押しになるはずです。

専門学校サイト制作・運用の9つのポイント

前の節では、うまくいく専門学校サイトが持つ、いわば「3つの成功原理」について解説しました。次に、その成功原理をWebサイトに落とし込むための具体的な9つの制作・運用ポイントをご紹介します。

  1. すべての基本は「受験生ファースト」
  2. 強みとなる「専門性と学習環境」のビジュアル化
  3. 記憶に残り、選ばれるための「ブランディング戦略」
  4. ターゲットに合わせた「コンテンツ戦略」
  5. 学生・保護者に信頼される多彩なコンテンツ
  6. 動画・VRなど「最新技術」の活用
  7. 戦略的な「集客導線」の設計
  8. 誰もが使いやすい「アクセシビリティ」への配慮
  9. サイトを育てる「情報更新・改善」の運用体制

これらのポイントは、[基本姿勢] → [戦略] → [具体策] → [品質・運用]というように、Webサイト制作の流れを追体験できるよう順番に構成しています。

1. すべての基本は「受験生ファースト」

学校が伝えたい情報と、受験生が知りたい情報は必ずしも一致しません。

まず持って「受験生ファースト」の核心は、サイト上のあらゆるページに「これは誰の、どんな要望や疑問に答えるものか?」と問い続ける姿勢です。トップページに並ぶメニューの順番、各学科ページで最初に目に入る情報。それらは“受験生”を主語に設計されているのか。

まずは既存サイトの構成を「受験生の視点」で見直すことから始めてみましょう。

2. 強みとなる「専門性と学習環境」のビジュアル化

専門学校サイトで大切なのは、提供する訓練プログラムが、いかに具体的な職務成果や業界の要求に結びついているかを示すことです。そこで重要になるのが、学生が実践的な訓練に励み、業界標準の設備を使いこなしている様子を、高品質なビジュアルでいわば「証明」することです。

写真や動画に「学生たちの真剣な眼差し」や「卒業制作の圧倒的なクオリティ」といったブランドコンセプトを乗せることで、サイトは「プロフェッショナリズム」や「熱意」といったメタメッセージを伝え始めます。説得力あるビジュアルこそ、各学校ならではの価値を物語ってくれます。

3. 記憶に残り、選ばれるための「ブランディング戦略」

ブランディングは、サイト全体で「〇〇学校らしさ」という一貫した印象を創り出す施策です。具体的には、ロゴの使い方、メインカラー、フォント、写真のトーンといったデザインのルールを明確に定め、どのページを訪れても同じ世界観が保たれている状態を目指します。

この一貫性が、競合にはない独自の魅力として記憶に残り、信頼感へとつながります。

4. ターゲットに合わせた「コンテンツ戦略」

コンテンツの「作り分け」を意識することが、受験生の行動を促す鍵です。同じ情報でも、届けたい相手が置かれている状況や心理状態によって、響く切り口は異なります。

例えば、将来に漠然とした憧れを抱く高校生には、目標となる卒業生のインタビュー動画で「なりたい自分」を具体的にイメージさせる。一方で、キャリアに課題を感じている社会人には、同じ境遇から再就職を成功させた人の体験談や、資格取得率といった客観的なデータを提示し、不安を解消する

このように、相手の心に寄り添って情報の見せ方を変えることこそ、コンテンツ戦略の重大ポイントです。

5. 学生・保護者に信頼される多彩なコンテンツ

どんなにデザインが優れていても、情報が不足していては信頼されません。以下のコンテンツは、受験生や保護者が学校選びで必ずチェックする項目です。貴校のサイトに不足がないか、このチェックリストで確認してみてください。

6. 動画・VRなど「最新技術」の活用

専門学校サイトならではの取り組みとして光るのが、通常は見たり体験したりできない専門的な技術や空間を「疑似体験」させることにあります。

例えば、プロのシェフ講師の手元の動きをスーパースローで見せる「技術解説動画」や、学生が制作したCG作品の「メイキング映像」は、その思考プロセスまで伝えます。また、VRを使えば、普段は入れない航空機のコックピットや、医療現場の手術室といった専門空間への「バーチャル見学」も可能です。受験生が「未来の自分をリアルに体感する」ために最新技術を活用することで、Webサイトは単なる情報ツールから、入学動機を力強く後押しする体験ツールへと進化します。

7. 戦略的な「集客導線」の設計

多くの専門学校サイトのゴールは「資料請求」や「オープンキャンパス申込」でしょう。未来の受験生を集めるためにも、できる限りのページで「次にしてほしい行動」を明確に示しましょう。

例えば、目立つ色のボタンを使う、入力項目を極限まで減らしたフォームを用意する、「詳しくはこちら」ではなく「3分で完了! 資料請求する」のように具体的な行動を促す文言にするなど、こうした細やかな工夫が施策の成否を分けます。

8. 誰もが使いやすい「アクセシビリティ」への配慮

Webサイトは、さまざまな環境の人が利用します。誰もが平等に情報を得られるよう配慮する「アクセシビリティ」は、教育機関のサイトとして必須の要件です。具体的には、画像に説明文(altテキスト)を入れる、十分な色のコントラストを確保する、キーボードだけでも操作できるようにするなど、JIS規格などに準拠したサイト制作を目指しましょう。

9. サイトを育てる「情報更新・改善」の運用体制

Webサイトは公開がゴールではなく、スタートです。常に最新情報を保ち成果を改善し続けるには、「誰が・いつ・何を更新するのか」という運用体制を事前に決めておくことがとても重要です。

専門知識がなくても更新できるCMSの導入はもちろん、定期的にアクセス解析を行い、改善を続けるサイクルを構築しましょう。

【ポイント別】専門学校サイトの成功事例

前の章で解説したポイントが、実際のWebサイトでどのように活かされているのか。ここでは、特長的な2つの専門学校サイトを例に、その成功要因を紐解いていきます。

神戸電子専門学校:【集客導線】Z世代に最適化されたUIUXデザインとコンバージョン獲得戦略

参考

神戸電子専門学校のサイト制作は私たちクーシーが制作し、運用を請け負っている事例です。サイトリニューアルにあたって、提案したのがZ世代の「タイパ(タイムパフォーマンス)」を重視する価値観を的確に捉え、Webサイトの役割を再定義することです。

従来のようなサイト内を回遊させる設計から、イベント申込や資料請求といったゴールへの「最短コース」を設計する方針へ大胆にシフト。一目で学校の特色が伝わる写真やイラストを多用し、理屈よりもまず感性に訴えかけるデザインで、ターゲットの心を掴む工夫を凝らしています。

また、学科一覧ページでは「ゲームが好き」といった受験生の「好き」という好奇心を起点に、未来的な3Dグラフィックを用いて各学科を紹介。これにより、受験生は「自分ごと」として学びの先にある未来を直感的にイメージできます。ターゲットの価値観を深く理解し、それをUIUXデザインと情報設計に徹底的に落とし込むことで成果につなげた、戦略的なサイトリニューアル事例です。

※ 企画・制作の詳細は下記の制作実績ページにまとめておりますのでぜひご覧ください。

エスモード・東京校:【ブランディング・集客導線】本校との連携による独自性の確立

参考

パリに本校を置くエスモード・東京校のサイト制作もクーシーが請け負った事例です。このサイトでは、「グローバルで一貫したブランドイメージの確立」と「国内の入学希望者に向けた戦略的な集客」という2つの目標を高いレベルで両立させました。

パリ本校のWebデザインとも合わせ、あえて「学校らしさ」をなくし、まるでファッションブランドの公式サイトのような洗練された世界観を構築しています。

また、Web上での受験生との接点を強化するため、オープンキャンパスやトライアルレッスンといったイベント情報を柔軟に更新できる設計を導入しています。お問い合わせ数の増加に向け、リニューアル後は広告運用なども含めた継続的な集客サポートも行っています。

※ 企画・制作の詳細は下記の制作実績ページにまとめておりますのでぜひご覧ください。

辻調理師専門学校:【コンテンツ】「プロ」の世界観を構築するビジュアルと情報量

参考

辻調理師専門学校のサイトは、単に「料理の技術」を教える場所としてではなく、「食のプロフェッショナルとしての輝かしい未来」を約束する場所として、その価値を提示することに成功しています。

まず、トップページのファーストビューには、学生が運営するレストランや出版物といった活発なメディア連携の情報が、スタイリッシュながらわかりやすく集約されています。メニューにも「卒業後のキャリア・食の業界」という項目が独立し、また卒業生が出店するお店情報まとめページも設けられるなど、サイト全体を貫く洗練されたデザインとプロフェッショナルな写真のトーンは、まさにブランディング戦略の成功例と言えるでしょう。

これらの一つひとつの要素が「プロ品質」という一貫したメッセージを発信し、受験生の「ここで学べば、なりたい自分になれる」という期待感を高めています。

カワスイ アクア&アニマルスクール:【ブランディング】「教室は水族館。」というコンセプトの体現

参考

「教室は水族館。」というブランディングステートメントを、Webサイトの隅々まで体現しているのが、カワスイ アクア&アニマルスクールのサイトです。特徴的なのは、水族館にいるかのような没入感のあるデザインです。メッセージとそれを体現するデザインにより、ユニークな学習環境を強烈に印象付けてくれます。

これは、ポイントにあげたブランディング戦略と学習環境のビジュアル化が理想的な形で融合した、まさに「コンセプトの勝利」と言える事例です。座学ではなく「環境そのもので学ぶ」という価値をWebサイト上で疑似体験させることで、強い情熱を持つ受験生の心を確実に掴んでいます。

さらに、高校生・専門学生・社会人という3つのターゲットに向けてコースが明確に分けられ、それぞれに最適化されたコンテンツが用意されており、「自分向けの学びがここにある」という納得感を深めています。「ここでしか学べない」という唯一無二の価値を、強力なコンセプトとデザインの力で伝えきる、見事なブランディング事例です。

「受験生ファースト」の専門学校サイト制作ならクーシーへ!

今、専門学校サイトに求められているのは、学校の独自の価値を再定義し、受験生の「なりたい未来」と結びつける戦略的な視点です。本記事で解説してきたように、Webサイトは、学校の理念や熱意を伝えるコミュニケーションの最前線であり、未来の学生との最初の重要な接点として捉えるべきでしょう。

まずは、今回ご紹介したポイントを参考に、サイトが「受験生ファースト」になっているか、そして「独自の強み」が伝わる設計になっているか、客観的に見直すことから始めてみてはいかがでしょうか。

本記事でご紹介した事例のほかにも、クーシーではさまざまな業界のWeb制作で培った知見がございます。私たちの制作実績ページでは、多様な課題解決の事例をご覧いただけますので、ぜひ貴校のサイト戦略の参考にしてください。

もし、専門的な視点からのサイト分析や、リブランディングを含めたリニューアルの具体的な進め方についてお悩みの点がございましたら、相談は無料で承っていますので、いつでもお気軽に私たちクーシーにご相談ください。

クーシーブログ編集部

この記事を書いた人

クーシーブログ編集部

1999年に設立したweb制作会社。「ラクスル」「SUUMO」「スタディサプリ」など様々なサービスの立ち上げを支援。10,000ページ以上の大規模サイトの制作・運用や、年間約600件以上のプロジェクトに従事。クーシーブログ編集部では、数々のプロジェクトを成功に導いたメンバーが、Web制作・Webサービスに関するノウハウやハウツーを発信中。

お問い合わせはこちらから

Web制作デザイン、丸ごとお任せ

お問い合わせする

Share on

お問い合わせはこちら

CATEGORY LIST