データベースとは?大前提となる知識を3分で解説!
データベースは現代の情報社会において不可欠な存在です。情報の宝庫であるデータベースを理解することは、IT初心者にとって大切な一歩になります。
この記事では、データベースの重要性に触れながら、その基本的な構造と活用例を初心者にも分かりやすく解説していきます。データベースの魅力に触れながら、IT業界への一歩を踏み出してみましょう。
データベースとは?
情報社会において欠かせない存在となっているデータベースですが、その言葉の定義や細かい機能について、完璧に理解している、と自信を持っていえる人は少ないのではないでしょうか。まずはそれらの基本的な情報について解説していきます。
データベースの基本的な定義
データベースとは、広く「情報を効果的かつ効率的に管理するための仕組み」のことを言います。言い換えれば、テキスト、数字、画像、音声など、あらゆる種類のデータを整理し、必要なときに必要なものを呼び出すことができるよう、保存しておくシステムのことです。
データベースの基本機能
データベースの基本的な機能は主に4つ。「データの追加」「データの検索」「データの更新」「データの削除」が含まれます。基本的にはこれらの機能で、大量の情報を整然と管理し、必要なデータを素早く見つけ出しています。
データベースの不可欠性
データベースは単なる情報の格納庫に留まらず、ビジネスや科学、医療など様々な分野で活躍しています。例えば、企業が顧客情報をデータベースに保存することで、商品の購買履歴や嗜好を把握し、より効果的なマーケティング戦略を展開できるようになるでしょう。このようにデータベースの技術は幅広い分野で基幹的な役割を担っており、その必要性はますます増しています。
データベースの種類
データベースは、以下の3種類に分けることができます。
- 階層型
- ネットワーク型
- リレーショナル型
階層型
階層型のデータベースは、データに親と子の関係を持たせてツリー状で管理するタイプのデータベースです。家系図や会社の組織図をイメージしてもらうと分かりやすいでしょう。
子のデータは複数の親を持つことができないため、子データにアクセスするためのルートは一つに絞られ、アクセスの速度が速くなるというメリットがあります。その反面、子データに複数の親データを持たせたい場合には、それぞれの親データの下に子データを登録する必要が生じてしまいます。
また、データの追加や削除を行うことで、ツリーの形状がその都度変わってしまうため、柔軟なデータの管理ができないことが階層型のデメリットです。
ネットワーク型
ネットワーク型のデータベースは、子データに複数の親データを持たせることができない、という問題を解決したもので、網目のような構造を持つタイプのデータベースです。
しかし、データの追加や削除を行うことで形状が変わってしまうという問題は残っており、階層型と同様に、柔軟なデータの管理ができないことがネットワーク型のデメリットになります。
リレーショナル型
リレーショナル型のデータベースは、表形式でデータを管理するタイプのデータベースです。エクセルのシートのようなものを思い浮かべていただければ問題ありません。
データは列と行の単位で管理されるため、データの追加や削除をしたとしても、データベース全体の形が変わる心配がありません。また複数の表を関連付けて管理することもできるため、複雑なデータの関係を柔軟に管理できるというのがメリットです。
柔軟な管理がしづらいという階層型とネットワーク型の欠点を克服したリレーショナル型のデータベースが現在では主流になっています。
そのためここからは、現在主流となっているリレーショナルデータベースの細かい仕組みについて解説していきます。
リレーショナルデータベースの仕組み
ではまず、リレーショナルデータベースの基本的な仕組みについて解説していきます。
リレーショナルデータベースの構造
データベースは、テーブルと呼ばれる表形式で管理されるデータによって構成されています。これは、Googleのスプレッドシートのようなイメージで、行と列ごとにデータが格納されています。テーブルは名前を付けて管理し、該当のテーブル内で行と列を元に検索することで、すぐにデータを取り出せるという仕組みです。
基本的な用語解説
リレーショナルデータベースの基本構造を理解するためにまず、基本的な用語を解説しておきます。
レコード(Record)
テーブル内の1行分(横)のデータを指します。例えば、顧客テーブルの1つの行が1つのレコードです。
カラム(Field)
テーブル内の1列分(縦)のデータを指します。顧客テーブルでいうと、"氏名"や"住所"がそれぞれのカラムとなります。
キー(Key)
テーブル内のデータを識別するための項目です。例えば、顧客テーブルでは"顧客ID"がキーとなります。これによって各データを識別して管理することが可能です。
リレーショナルデータベースが情報を処理するメカニズム
リレーショナルデータベースは「検索」「挿入」「更新」「削除」といった基本操作を通じて情報を処理しています。例えば、商品の在庫情報を更新する際には、テーブル内の該当商品のレコードを「検索」により特定し、新たな在庫数の数値へと「更新」をします。また、新しく新商品を在庫に抱える際には、新商品の情報を在庫情報に「挿入」することになります。これによって、正確かつ迅速な情報の管理が行えるというわけです。
データベースの利用例
データベースは様々な場面で活躍し、その実用性はますます広がっています。以下では、リアルな場面での利用事例をあげ、データベースがどのような場面でどのような役割を果たしているのかについて具体的に解説していきます。
- オンラインショッピング
- 医療分野
- 人事・給与管理
- 学習管理システム
オンラインショッピング
オンラインショッピングサイトでは、膨大な商品情報や顧客データを効率的に管理するためにデータベースが活用されています。商品の在庫管理や購買履歴、顧客情報などをデータベースで管理することで、円滑なショッピング体験を提供しています。これにより顧客は、自分の購買履歴や支払い情報といった個人情報を迅速かつ正確に得ることができます。
医療分野
医療分野においてもデータベースの利用が欠かせません。患者の診療データ、処方箋、検査結果などがデータベースに集約され、医療スタッフは迅速かつ正確な診断や治療を行うことができます。また、医療研究にも活用されており、大量に集められたデータを分析することで医薬品のリスクを検証するなど、単なる情報の管理ではなく、質の高い医療サービス提供への活路も見出されています。
人事・給与管理
企業においては従業員の人事情報や給与データを、データベースで一元管理することが一般的です。これにより、従業員の勤怠や給与明細などを素早く管理することができ、効率的な人事業務を実現しています。また当然、労働時間の記録や福利厚生の管理にも、データベースが活躍しています。
学習管理システム
学校や教育機関では、生徒や教職員の情報、成績データ、出欠管理などがデータベースで管理されています。これにより、学習進捗の把握や教育方針の改善がスムーズに行え、教育の質の向上に寄与しています。
まとめ
以上がデータベースの基本についての解説になります。
データベースという言葉は聞いたことあるけど、具体的なイメージを持てていなかった方は、少なからず理解が深まったのではないでしょうか。
情報化する社会でデータベースのようなシステムの基盤となる物についての知識を蓄えておくことはとても重要なことです。本記事をきっかけに「聞いたことはあるけど、よくわからない」というような物について、今一度振り返ってみるのはいかがでしょうか。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
この記事を書いた人
クーシーブログ編集部
1999年に設立したweb制作会社。「ラクスル」「SUUMO」「スタディサプリ」など様々なサービスの立ち上げを支援。10,000ページ以上の大規模サイトの制作・運用や、年間約600件以上のプロジェクトに従事。クーシーブログ編集部では、数々のプロジェクトを成功に導いたメンバーが、Web制作・Webサービスに関するノウハウやハウツーを発信中。
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