非エンジニアがプログラマ採用面接でプログラマを見分けるコツ
デザイン会社としてスタートしたクーシーの開発は、当初全て外部パートナーに依頼していました。プログラマは0人という状況からスタートしています。そこから非エンジニアの私がシステム開発部を立ち上げたのが2012年頃。恐らく数百人と面接してきた中で非プログラマが面接でプログラマの力量を測るため、どのような質問をしているか紹介したいと思います。
様々な企業の方からエンジニアを採用できたのは良いが、うまくドライブできない。という相談をよく受けます。起点となる採用はとても重要です。また他社の採用面接に同席して参考にしていただいるため、エンジニアリングで悩みを抱えている企業の方には特に参考になるかと思います。
どのようなプログラマを
ターゲットにしているか?
面接時に色々と質問はしていますが、大きくは”プログラミング能力”と”理解度”がどの程度かを見極めています。下の図のように、例えばあまりプログラミングが得意ではなくてもシステム環境を理解していれば採用の対象としています。
”プログラミング能力”とは、読んで字のごとくどれくらいプログラミングに精通しているか。”理解度”とは、自身が開発しているシステムやサービス全般をどれくらい理解しているかです。
そして、最後に開発に対する"責任感"が強いか弱いかの質問をします。
私がプログラマの採用でかなりの割合大切にしているのは”理解度”です。
プログラマーを目指す人は、プログラミングの勉強をして1ヶ月約160時間画面と向き合う訳です。それが楽しいと感じ、学習意欲さえあれば大体プログラミングは覚えられます。と言いつつ私は楽しいと感じないのでプログラマとしては向いていません(笑。
しかし、”理解度”は意識しないと理解できないですし、”理解度”が低い人はシステムの一部分しか触れていないケースが多いため、非常に重要です。
プログラマ採用時に
あまり重視していない要素
当然全てに優れたプログラマを採用できるのが最上です。ですが、そんなプログラマを探しているといつになっても採用できないため切り捨てるところは思い切って切り捨てます!
- Webのキャリア
- コミュニケーション能力
- 年齢
上記の項目を重要視している企業は多いと思います。もちろんあった方が良いですが、私はこれらにこだわりません。その理由をご説明します。
Webのキャリア
社内で一人はWebのキャリアのあるプログラマが必要です。ですが、もし一人でもいるのであれば、一年くらいで大体は身に付くので人材要件から切り捨てています。
コミュニケーション能力
面接においてコミュニケーション能力が高いエンジニアは結構危険です。饒舌に喋るので面接時は良いかも!と思いますが、採用してみると全然コードを書けないじゃないか!みたいなこともままあります。そもそも画面とのコミュニケーションが得意なエンジニアは、対人のコミュニケーションがあまり得意ではありません。
年齢
大手だと年齢が上がればコードを書くより管理に回されがちです。プログラマはコードを書くのが好きなので、年齢が上がってもコードを書き続けて良いのではないでしょうか。
プログラマの
力量を見極める質問
前段がだいぶ長くなりましたが、本題のプログラマの力量を見極める質問を、プログラミング能力・理解度・責任感の3つの観点からご紹介したいと思います。
プログラミング能力を見極める質問
- 習得しているプログラミング言語
- 利用したことのあるフレームワーク
- Gitの経験、またGitHubの利用
- テキストエディタは何を利用しているか
理解度を見極める質問
- 開発したプロジェクトの概要
- サーバ構成
- 外部連携
- サービスの利用者数(UU、PVなど)
責任感を測る質問
”プログラミング能力”と”理解度”の質問が終わったら最後にこの質問をします。
- 「今までの開発経験で一番苦労したことやトラブルなど教えてください」
この質問に対して
「苦労したことやトラブルはありません」
と答える方が結構います。性善説から嘘ではないとすると、責任あるポジションには着いたことがないのだと思います。システム開発において出来るだけリスクマネージメントをすることは勿論大切ですし、保守的になるのは当然だと思います。しかし、一切トラブルがないシステムはありませんし、複雑化するほど苦労はあると思います。この回答が返ってきたときは、責任あるポジションに積極性がないと判断します。
このように、”プログラミング能力””理解度”そして最後に”責任感”を測る質問をすることで、私は本当に優秀な人材を見極めてきました。
クーシーで
プログラミングをする意味
デザイナーでもプログラマでも同じですが、デザインをする、プログラミングをするだけなら、正直どこで働いても個人で働いても大差はないと思います。クーシーでは「ここでデザインする」「ここでプログラミングする」意味を大切にしています。
我々はデザインやプログラミングを作っている訳ではなく、クライアントから発注を受けてプロダクトを作っています。最終的に使ってくれるユーザーにどのような「体験」を提供するか、そしてクライアントが投資した金額に対して効果をうむプロダクトにすることが目的です。
当然、プロダクトだけがサービスの鍵を握っている訳ではないですが、少しでも良い「体験」を提供することがプロジェクトのゴールと考えています。
そして、その「体験」を作り出す経験を得られることが、プログラマがクーシーでプログラミングをする意味になると考えます。
この記事を書いた人
クーシーブログ編集部
1999年に設立したweb制作会社。「ラクスル」「SUUMO」「スタディサプリ」など様々なサービスの立ち上げを支援。10,000ページ以上の大規模サイトの制作・運用や、年間約600件以上のプロジェクトに従事。クーシーブログ編集部では、数々のプロジェクトを成功に導いたメンバーが、Web制作・Webサービスに関するノウハウやハウツーを発信中。
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牧野秀哲