【OpenAI DevDay 2025 速報まとめ】 ChatGPTが“アプリ化”する新時代へ

2025年10月7日(現地時間)、OpenAIによる開発者向けカンファレンス「DevDay 2025」が開催されました。
最新の動画生成モデル「Sora2」や、能動的に情報を提示する新機能「Pulse」の発表で既に世界的な注目を集めていたOpenAIですが、今回のDevDay 2025でもCEOのサム・アルトマン氏が登壇、GPT-5 Proや新たな開発者向けツール群を発表。ChatGPTを中心とした“AIアプリ時代”の幕開けを感じさせる内容となった。
内容の要点は以下の通りです。
アルトマン氏は、以下の4つの新ツールを発表した。
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Apps in ChatGPT / Apps SDK
チャット画面内で Spotify、Canva、Zillow、Coursera、Figma などのアプリを直接操作可能に。
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AgentKit(AIエージェント開発ツール群)
チャットベースのエージェントを設計・展開・改善できるツール群を提供。
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Codex の一般提供(GA)/更新
Codex が正式版化され、より広く使えるようになる発表やモデル更新が含まれる。
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Sora 2(映像+音声統合生成モデル)
映像と音声を一体生成できる新モデル。iOS アプリ「Sora」と連動。
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AMD との大規模 GPU 提携
OpenAI と AMD が提携し、最大 6 ギガワット規模の GPU を供給。さらに OpenAI に AMD 株取得権も付与。
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ChatGPTのアプリ統合戦略刷新
アプリを名前で呼び出す機能や、ChatGPT がタスクに応じてアプリを提案する仕組み強化。
これにより、誰でもAIを活用して自分のアプリを作れる環境が整いつつある。
1. ChatGPTの中でアプリが動くように
ChatGPT 内でアプリを動かす「Apps in ChatGPT」+ Apps SDK(開発者向け統合機能)
SpotifyやCanvaをチャット上で直接操作できるように

You can now chat with apps in ChatGPT. pic.twitter.com/T9Owi3POim
— OpenAI (@OpenAI) October 6, 2025
ChatGPT のチャット画面の中で、Spotify、Canva、Zillow、Coursera、Figma などの外部アプリを呼び出して操作できるようになる機能「Apps in ChatGPT」が導入される。
さらに、開発者が自分のアプリをChatGPT内に追加できる「Apps SDK」(開発キット)も公開された。
今後はChatGPTの中で、音楽を再生したり、デザインを作ったり、地図を検索したりと、アプリを切り替えずに会話の中で操作できるようになる。
まさにChatGPTが“アプリのハブ”になる形だ。
すべてのアプリが即時に利用できるわけではなく、今後アプリの登録・審査、アプリストア/ディレクトリ化の仕組みも予定されている。
2. AIエージェントを作るツール「AgentKit」
AIが自動で考えて動く時代へ。チャット・エージェントを作るための開発キット

Introducing AgentKit—build, deploy, and optimize agentic workflows.
— OpenAI Developers (@OpenAIDevs) October 6, 2025
💬 ChatKit: Embeddable, customizable chat UI
👷 Agent Builder: WYSIWYG workflow creator
🛤️ Guardrails: Safety screening for inputs/outputs
⚖️ Evals: Datasets, trace grading, auto-prompt optimization pic.twitter.com/pGgNHKOvj3
OpenAIは、AIエージェントを簡単に作れる新ツール「AgentKit」を発表。
ノーコードでAIの動きを設定できる「Agent Builder」や、ChatGPTのようなチャットUIを自分のアプリに埋め込める「ChatKit」などが含まれる。
たとえば、「請求処理を自動化するAI」や「情報を調べて提案するAI」を、プログラミング知識なしで数分で作ることが可能になる。
AIが単に答えるだけでなく、「判断して動く」存在に変わる大きな一歩だ。
機能名 | できること | たとえばこんな場面で使う |
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Agent Builder | 図を描くように「こういう手順で動かすAIにしよう」と設計できる画面 | 「顧客が問い合わせ → データベースを調べ → 回答をメールで送る」といった流れを直感的に組み立てる |
ChatKit | 自分のアプリや Web サイトに、“会話できるAI窓口”を簡単に埋め込める道具 | 自社サイトに「チャットで質問できるAIサポート」を設置する |
Evals for Agents | 作ったエージェントがちゃんと動くかをテスト・評価できる機能 | ステップごとにミスがないか点検したり、どこがうまく動いていないかを見つけたり |
Connector Registry /接続管理 | エージェントが社内システム・外部サービスと安全につながるよう、接続先を管理する仕組み | AIが社内データベースを使える権限を制御したり、どのAPIを使うかを決めたり |
3. 次世代動画モデル「Sora 2」
AIが映像も音も一体で作る
テキストから動画と音声を生成する次世代AIモデル
OpenAIの映像生成モデル「Sora 2」が正式発表。
テキストからリアルな動画と音声を同時生成できる新モデル。
さらに、ユーザーが自分を動画に登場させる“カメオ機能”を備えた新アプリ「Sora(iOS)」も公開。
Sora 2 APIの提供も予定され、外部アプリから動画生成機能を呼び出せるようになる。
ユーザーが自分を動画に登場させたり、他人の動画をリミックスしたりできる。
AIが映画のような映像を数秒で生み出す時代が現実になりつつある。
4. GPT-5 Pro
高精度・長文対応の新世代モデル

GPT-5 Proは、ChatGPTやAPI向けの最新フラッグシップモデル。
従来のGPT-5よりも精度・応答速度・長文処理能力が大幅に向上し、マルチモーダル(テキスト+画像+音声)対応も強化される。
企業利用・業務エージェント開発に最適化され、ChatGPT EnterpriseやTeamプランにも順次提供予定。
5. miniモデルシリーズ
軽量・低コストなAIモデル群を発表
OpenAIは、高速かつ低コストで使える小型モデルシリーズを追加発表。
gpt-realtime-mini: リアルタイム音声対話に特化
gpt-image-1-mini: 画像生成を軽量化
これにより、IoTやモバイル、Webサービスなど軽量環境でもAIの導入が現実的になる。
6. AMDとの大型提携でAIインフラを強化
NVIDIA依存を減らし、開発を加速
OpenAIは、AMDと大規模なGPU供給契約を締結したと発表。
最大6ギガワット分のGPUを導入予定で、2026年後半には最初の1ギガワットを稼働させる計画だ。
この提携により、AIモデルの開発や運用がより安定・高速化。
OpenAIはNVIDIA一社への依存を減らし、AI開発のスピードとコスト効率を両立させる狙いがある。
7. 著作権キャラクター利用のルールを強化
AI動画時代に向けた“権利の再設計”
AIで作った動画の中に、アニメや映画などの著作権キャラクターが登場するケースが増えている。
OpenAIは今後、権利者が利用を細かく制御できる仕組みを導入する方針を明らかにした。
これまでの「拒否しなければ使える」方式から、「許可した場合だけ使える」方向へ変更する見通し。
さらに、収益を権利者と分け合う仕組みの導入も検討されている。
AIが映像を作る時代にふさわしい、新しい著作権ルール作りが始まっている。
まとめ
ChatGPTは“AI時代のOS”へ
今回の発表でOpenAIは、ChatGPTを「アプリ開発・操作・生成」の中心に据える構想を明確にした。
- アプリをチャット内で直接操作できる
- AIエージェントを数分で作れる
- 映像や音声も生成できる
- GPUや著作権の仕組みを整備
これらの動きにより、ChatGPTは“会話のためのAI”から“何でも動かせるOS”へと進化している。
2025年は、AIがアプリ・デザイン・動画・開発をすべてつなぐ年になりそうだ。

この記事を書いた人
クーシーブログ編集部
1999年に設立したweb制作会社。「ラクスル」「SUUMO」「スタディサプリ」など様々なサービスの立ち上げを支援。10,000ページ以上の大規模サイトの制作・運用や、年間約600件以上のプロジェクトに従事。クーシーブログ編集部では、数々のプロジェクトを成功に導いたメンバーが、Web制作・Webサービスに関するノウハウやハウツーを発信中。
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