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初心者向けのWordPressセキュリティプラグインおすすめ4選! 設定と注意点をプロが解説

初心者向けのWordPressセキュリティプラグインおすすめ4選! 設定と注意点をプロが解説

世界のWebサイトの4割以上で利用されるWordPress。その使いやすさから多くの人に愛されていますが、人気が高いゆえにサイバー攻撃の標的になりやすいという一面も持っています。

参考

この記事では、Web制作会社のクーシーがWordPressのセキュリティ対策の基本から、おすすめのセキュリティプラグイン、そして「正しい運用のポイント」まで、初心者の方にもわかりやすく解説します。

なぜWordPressのセキュリティは必須なのか?

理由1:圧倒的なシェアによる攻撃効率の良さ

世界中で膨大な数のサイトがWordPressを利用しているということは、攻撃者側からすれば「一度攻撃方法を見つければ、同じ手口で多くのサイトを攻撃しやすい」ことを意味します。攻撃者にとって非常に「コストパフォーマンスが高い」ターゲットなのです。

理由2:プラグインやテーマに潜む脆弱性

WordPressの最大の魅力は、プラグインやテーマを使って自由に機能を拡張できる点です。しかし、世界中で公開されている無数のプラグインやテーマの品質は玉石混交です。

中には長期間メンテナンスされていなかったり、プログラムに欠陥(脆弱性)を抱えたまま放置されていたりするものも少なくありません。攻撃者はこうした「セキュリティの穴」を狙って侵入を試みてきます。WordPressへの攻撃の多くは、このプラグインやテーマの脆弱性を突いたものです。

理由3:誰でも仕組みを研究できる「オープンソース」であること

WordPressは、プログラムの設計図であるソースコードが全世界に公開されている「オープンソースソフトウェア」です。これにより、世界中の開発者が協力してWordPressを改良・発展させることができます。

その反面、攻撃者もWordPressの仕組みを隅々まで研究できるということでもあります。そのため、新たな脆弱性が発見された場合、公式の修正プログラムが配布される前に、その弱点を狙った攻撃(ゼロデイ攻撃)が発生するリスクも常に存在します。

セキュリティ被害の例5選

では、WordPressサイトにはどのようなセキュリティ被害があるのでしょうか。例をいくつか挙げます。

  1. 乗っ取り

    乗っ取りとは、ウェブサイトの所有者の許可なく、誰かがウェブサイトを乗っ取ることです。 (例:誰かが許可なく管理パネルにアクセスし、ウェブサイトにスパムや有害なコンテンツを追加するなど)

  2. 改ざん

    改ざんとは、誰かがあなたの知らないうちにウェブサイトに変更を加えることです。(例:ブログ記事に悪意のあるリンクを追加する、ウェブサイトがeコマースサイトの場合、商品の価格を変更するなど)

  3. 個人情報漏洩

    サイトを利用しているユーザーの個人情報が盗まれること。(例:ウェブサイトに関連付けられた氏名、メールアドレス、銀行のクレジットカード番号など)

  4. DoS攻撃/DDoS攻撃

    DDoS/DoS(分散型サービス拒否)は、基本的にWebサイトのトラフィックを標的とするサイバー攻撃です。サーバーに過負荷をかけ、最終的にはウェブサイトを完全にダウンさせる可能性があります。

  5. マルウェア感染

    ハッカーはWebサイトにマルウェアリンクを挿入します。これらのリンクを誤ってクリックすると、Webサイト訪問者のコンピュータに深刻な被害をもたらします。マルウェアリンクの中には、ユーザーが気付かないうちに自動的にダウンロードされ、コンピュータの背後でウイルスを拡散させるものもあります。

WordPressセキュリティ対策のおすすめプラグイン4選

WordPressサイトでセキュリティ問題を未然に防ぐには、対策機能がパッケージ化された「セキュリティプラグイン」の導入が最も効果的です。ここでは、Web制作の現場でも利用実績が豊富なものを4つ厳選してご紹介します。

※ 最近のレンタルサーバーはサーバー自体のセキュリティも強化されていますが、WordPress側の対策はサイト運営者が行う必要があります。プラグインを導入し、備えを強化するのをおすすめします。

①SiteGuard WP プラグイン:日本製で初心者にも安心の定番プラグイン

SiteGuard WP プラグインは、日本人開発者によるプラグインで、管理画面もすべて日本語です。シンプルでわかりやすく、WordPressの基本的なセキュリティを固める上で非常に強力な機能が揃っています。

何から始めればいいかわからない初心者の方に、まず最初におすすめしたいプラグインです。

主な機能

  1. 管理ページ(ログイン画面)のURLを変更

    ログイン画面のURLを初期設定の「/wp-admin」から任意のものへ変更し、攻撃者にログイン画面の場所を特定されにくくします。

  2. ログイン試行への対策強化

    ログインに失敗すると一定時間ロックをかけたり、ロボットによる自動ログインを防ぐCAPTCHA(画像認証)を追加したりすることで、パスワードを総当たりで試すブルートフォース攻撃を防ぎます。

  3. 不審なアクセスの監視と通知

    ログインが成功した際や、失敗が続いた際にメールで管理者に通知。万が一の不正ログインにもいち早く気づくことができます。

  4. WordPress本体への攻撃を防御

    外部からWordPressを操作する機能(wp-login.phpやxmlrpc.php)へのアクセスを無効化し、攻撃の踏み台にされるリスクを低減します。

②Wordfence Security:プロレベルの多機能プラグイン

世界的に最も人気のある高機能セキュリティプラグインです。不正なアクセスを遮断する「防御」機能はもちろん、すでにサイト内にマルウェア※が仕込まれていないかをスキャンする「検知・駆除」機能まで備えているのが最大の特長です。
マルウェア:WebサイトやPCに害を及ぼす、ウイルスなどの悪意あるソフトウェアの総称。

より本格的な対策をしたい中〜上級者におすすめです。

主な機能

  • 不正アクセスをブロック

    匿名ユーザーによる管理者アカウントへのログインを、ログイン回数の上限を定めてブロックします。また、ログイン攻撃から保護する機能も備えています。

  • マルウェアと脆弱性をスキャン

    WordPressのコアファイルやプラグイン、テーマのファイルをスキャンし、古いプラグインやWordPressのバージョンアップデートもチェックします。マルウェアや脆弱性、改ざんの痕跡がないかを定期的にチェック可能です。

  • 強力なファイアウォールとログインセキュリティ機能

    完全なファイアウォール防御機能に加えて、国とデバイスのIPアドレスに応じて、海外からのアクセスを国単位でブロックするなど、グローバルな攻撃にも対応できる高度な設定が可能です。

  • メールアラートをサポート

    匿名ユーザーのログインやその他の攻撃があった場合、管理者にメールアラートを送信します。

③All in one WP Security & Firewall:弱点を可視化する総合対策プラグイン

その名の通り、ログイン保護からファイル保護、ファイアウォール、スパム対策まで、あらゆるセキュリティ機能を一つに集約したオールインワン・プラグインです。

  • セキュリティ強度のスコアリング

    現在の設定状況を点数で評価し、「次は何をすべきか」を分かりやすく提示してくれます。

  • ユーザーアカウントの保護強化

    安易なユーザー名(例:admin)の検出や、パスワードの強度チェックなど、基本的ながら見落としがちな設定を強化できます。

  • データベースとファイルのバックアップ

    万が一の事態に備え、WordPressの重要データであるデータベースや設定ファイルのバックアップをスケジュール設定できます。

④Akismet Anti-Spam:サイトの品位を守るスパム対策の決定版

こちらは総合セキュリティ対策とは少し役割が異なり、「コメントスパム」の撃退に特化したプラグインです。WordPressをインストールすると最初から入っていることも多く、設定するだけで世界中のスパム情報を元に、悪質なコメントやトラックバックを自動で判別・フィルタリングしてくれます。

初心者でも簡単に使えるプラグインです。

主な機能

  • スパムコメントの自動フィルタリング

    サイトの信頼性を損なう宣伝や、悪質なリンクが書き込まれるのを防ぎ、健全なコメント欄を維持します。

  • 他のツールとの連携

    Googleが提供するボット判別システム「reCAPTCHA」などと組み合わせることで、さらに強力なスパム対策を構築できます。

※ Akismetは個人・非営利サイトでは無料ですが、企業の公式サイトなど商用目的で利用する場合は有料ライセンスが必要です。ご注意ください。

プラグイン使用時の注意点とよくあるミス

どんなに優れたセキュリティプラグインをインストールしても、適切に使用しなければWebサイトへの攻撃につながる可能性があります。そこで次に、セキュリティを高めるWebサイト上のプラグインのメンテナンス方法と、WordPressダッシュボード上でするべきメンテナンスについて説明します。

インストール後に陥りがちな4つのミス

①アップデートを忘れる

WordPress本体やプラグインのアップデートには、新機能の追加だけでなく、発見された脆弱性(セキュリティの穴)を塞ぐための重要な修正が含まれています。これらの改善履歴は、公式リリースノート(https://wordpress.org/news/category/releases/)で確認できます。

【注意点】
WordPressのアップデートで注意が必要なのが「互換性」の問題です。特に、WordPress本体をメジャーアップデートした際に、これまで使っていたプラグインが新しいWordPressに対応できず、動作しなくなるというケースは少なくありません。逆に、プラグインのアップデートが原因でサイトの表示に不具合が出ることもあります。そのため、WordPress本体・プラグインのどちらをアップデートする場合でも、「現在の環境でこのアップデートを適用して問題ないか」を意識することが大切です。重要なサイトの場合は、公開している本番サイトとは別に、コピーである「テスト環境(開発環境)」を用意し、事前に必ず検証を行うことを強く推奨します。

②プラグインの過剰なインストール

便利なプラグインを見つけると、つい色々インストールしたくなりますが、これはおすすめできません。不要なプラグインを多く入れると、以下のようなデメリットがあります。

  • サイトの表示速度が遅くなる
  • プラグイン同士が競合し、不具合の原因になる
  • 管理が複雑になり、アップデートの対応が漏れやすくなる
  • 使っていないプラグインの脆弱性が、攻撃の侵入口になる

機能が重複していないか、本当にその機能が必要かを見極め、サイトの構成は常にシンプルに保つことを心がけましょう。(例:セキュリティ対策は1つのプラグインに絞り、バックアップは専用のプラグインを使うなど、役割分担を明確にするなど)

③プラグインの競合

特に注意したいのが、同じ目的を持つプラグインを複数インストールすることです。例えば、「セキュリティプラグインを2つ」「キャッシュ系プラグインを2つ」といった使い方は、機能が衝突(競合)し、サイトが真っ白になって表示されなくなるなどの深刻なエラーを引き起こす原因になります。

対策はいたってシンプルで、「同じ役割のプラグインは、ひとつに絞る」ことです。

④プラグインの設定ミス

高機能なプラグインほど、インストールした後に自サイトの環境に合わせた設定が必要です。

初期設定のままでは十分な効果が得られなかったり、また正しく設定できないと期待した効果が見込めなかったり、逆にセキュリティ機能が強すぎて通常の動作に支障をきたしてしまうこともあります。目的に合わせて設定を行うようにしましょう。

プラグインだけでは不十分? 専門家に依頼すべきケース

優れたセキュリティプラグインは非常に強力ですが、決して「インストールすれば終わり」という万能薬ではありません。日々生まれる新たな攻撃手法に対応し、常にサイトを安全な状態に保つには、やはり専門的な知識と継続的な監視が不可欠です。

もし、自社でのセキュリティ運用に少しでも不安を感じる、あるいは専門的な保守・管理にリソースを割くのが難しい、といった場合は、私たちのようなWebの専門家にご相談いただくのも一つの有効な解決策です。

私たちクーシーでは、今回ご紹介したようなプラグインの適切な設定・運用はもちろん、サーバーレベルでの対策も含めた包括的なWebサイト保守・管理サービスをご提供しています。サイトのセキュリティ対策でお困りの際は、ぜひお気軽に下記のフォームからお問い合わせください。

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