コーポレートサイト｜エスモード・東京校

市場への適応とブランディングの両立へ
コーポレートサイトリニューアル

同社はフランス、パリに本社を置くファッション教育機関、エスモード・フランスの日本支社です。ファッションをインターナショナルな視点で学びたい学生に対して効果的なアプローチを行いつつ、長い歴史の中で培われたブランド力をどのようにサイト上で表現するか。デザインや情報の整理など複数の観点から提案をし、プロジェクトを進めていきました。

プロジェクト期間とスコープ

エスモード・東京校のアーティスティックディレクターと認識をすり合わせながら進行

プロジェクト期間はおよそ11ヶ月。クーシーでは企画・設計からCMSの実装までの全工程を担当し、CMSにはWordPressを採用しております。今回エスモード・東京校のアーティスティックディレクターとフランス校に確認を行いつつ、二国間における文化やマーケットの違いを確認し合い、ブランディングのすり合わせを行いながら少しずつプロジェクトを進めていきました。

クライアントの課題

若年層へのアプローチとブランディングの徹底

リニューアル前のサイトでは、入学希望者と学校側の接点が電話相談や対面相談に限られていました。しかし現在の若年層は、そのように対話を前提としたコミュニケーションを避ける傾向があるため、少しでも問い合わせへのハードルが下がるよう、現在の若年層に合わせたアプローチが必要でした。
またサイトの見え方についても、リニューアル前のものはブランディングの観点から希望通りではないとの要望をいただいておりました。本社のブランディングに合わせて、テキストメインから画像・動画で訴求するサイトを目指しました。

一方で、日本のマーケットにおいては情報の多さも評価の対象です。適切な量の情報を与える必要があったため、ブランディングの徹底と市場への適合を両立させることが、今回のポイントとなりました。

クーシーの提案

市場ニーズを取り入れたデザインと設計

若年層へのアプローチとして、入学希望者への訴求に用いる、オープンキャンパスやファッションショーといったイベント情報の更新性を高めることを提案しました。鮮度の高い情報を提供し続けることで、応募者のイベント参加への熱量を高めることが狙いです。直接的なコミュニケーションへのハードルを下げるには、実際に参加する場合を具体的にイメージしてもらうことが重要なので、多くの情報を提供することで参加のイメージを抱きやすいようにしています。
ブランディングについては同社のご要望通り、画像や動画を中心とした視覚に訴えるサイトを目指しました。一方で、日本のユーザーに合わせる形で、ユーザーが求める情報を提供するために必要な、最低限のテキストは掲載するよう提案しました。その際、視覚によるブランド認知を妨げないために、画像や動画に載せたテキストはホバーした時のみ表示されるようにし（PC表示のみ）、テキストによって画像や動画が隠れることがないよう設計しております。デザインについても、コーポレートカラーである赤を随所に取り入れつつ、シンプルなモノトーンを基調とすることで、同社のブランドイメージを踏襲しました。

制作のポイント

細かい変化でブランド力を演出

マーケットへ適合しつつ、同社のブランドイメージを伝えるサイトにするために、以下のような工夫をしました。
まずは鮮度の高い情報の掲載。オープンキャンパスやトライアルレッスンなど、４種類あるイベントの情報を、時期に合わせて更新していける設計にしています。また、TOPページに任意のリンクを設定できるエリアを設けて、提供する情報を適宜変えられるようにすることで、サイト内の回遊性を高める作りにしました。
デザインについては、装飾を最低限に抑え、余白を贅沢に使うことで、ファッションブランドサイトのような、視覚情報に集中しやすいデザインに仕上げています。ただ、シンプルゆえに単調になる可能性も考慮し、画像や動画のサイズ・レイアウト・配置方法に変化をつけています。例えば、横に３つ画像を並べているところもあれば、横幅一杯の動画表示、画像と動画を組み合わせたレイアウト、スライドショーによる表示など、変化を加えました。
また細かいこだわりですが、サイトの文字サイズも画面サイズに合わせて流動的に変化するよう設計しています。こういったこだわりによって、ブランドイメージを崩すことなく、同社の世界観を表現することができたと考えています。

まとめ

学校らしさのないサイトで差別化

今回のリニューアルでは、視覚に訴えるデザインを基調とし、シンプルでテキスト量を抑えたサイト設計にすることで、ファッションブランドサイトのような同社の世界観を表現することができました。今回のサイトリニューアルによって、他社とは異なった良い意味で「学校らしさのない」同社のブランドイメージがサイト訪問者の方々にも伝わっていれば幸いです。リニューアル後もInstagram広告やリスティング広告を用いて、ブランドの露出を増やし、見学会などのイベント参加者を増やす施策をお手伝いしております。