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SNS広告とは?6つの運用ポイントとプラットフォームの違いを解説

SNS広告とは?6つの運用ポイントとプラットフォームの違いを解説

「検索広告のほかに、何か集客の打ち手はないだろうか?」
とお悩みの方へ。
「SNS広告」はもう試されたでしょうか?

SNS広告は、Facebook、TwitterなどのSNSプラットフォーム上で配信する広告です。
検索広告とは違うユーザーにリーチできるのが魅力ですが、種類が多く、どれを使ったらいいかわからない人もいるかもしれません。

本記事は、「SNS広告を出稿したいけれど、どういうものかよくわからない」という方に向けて書いています。

記事を読むとわかるのは以下のことです。

  • なぜSNS広告を使うべきなのか
  • SNS広告を運用するイメージ
  • SNSプラットフォームごとのユーザーの特徴

自社でSNS広告運用を始めたい人にも、外部の業者に依頼しようと思っている人にも、お役に立つ内容です。
ぜひ最後までお読みください。

SNS広告とは?

SNS広告とは、SNS上で表示される広告のことです。
一般的に、広告はユーザーにあまり歓迎されませんが、SNS広告は他の広告に比べて受け入れられやすいという特徴があります。

SNS広告の種類

SNS広告にはプラットフォームによって、さまざまな種類があります。
ここではFacebookを例に紹介します。

なお、表示できる広告の形式は、SNSプラットフォームによって異なります。詳しくは使いたいSNSプラットフォームにて調べてください。


インフィード広告

インフィード広告とは、SNSのタイムラインやフィードに自然に表示される広告です。
ユーザーの関心や行動に合わせて、SNSのコンテンツと同じようなデザインで表示されます。

下の画像は、Facebookのタイムラインに表示されたインフィード広告です。

インフィード広告

https://www.facebook.com/


カルーセル広告

カルーセル広告とは、複数の画像や動画をスライドさせて表示できる広告形式です。
カルーセル広告は、商品やサービスの特徴やメリットを分かりやすく伝えることができ、クリック率やコンバージョン率を高める効果があります。

カルーセル広告

Meta|モバイルアプリ広告もカルーセル形式で


コレクション広告

コレクション広告とは、複数の商品やサービスを一度に紹介できる広告形式です。
ユーザーはスワイプやタップで詳細な情報を見ることができます。
コレクション広告のメリットは、ユーザーの興味を引くビジュアルを織り交ぜた表現ができることや、コンバージョン率の向上が期待できることです。

コレクション広告

コレクション広告について


ダイナミック広告

ダイナミック広告とは、ユーザーの行動や興味に応じて、リアルタイムで広告の内容やデザインを変化させる広告のことです。
例えば、ユーザーがある商品を検索したり、カートに入れたりした場合、その商品に関連するダイナミック広告がSNS上に表示されます。

いわゆるディスプレイ広告、リターゲティング広告と同じものと考えてください。

ダイナミック広告

ダイナミック広告ガイド


ストーリーズ広告

SNS広告のストーリーズ広告とは、SNSのストーリーズ機能(一定時間で消える投稿)を利用した動画や画像の広告です。
ユーザーの関心や行動に合わせて、縦型のフルスクリーンで表示されるため、ユーザーの没入感を高めることができます。

ストーリーズ広告

Facebook広告ガイド


SNS広告の課金方式

SNS広告の課金方式は、主にクリック課金型とインプレッション課金型の2種類です。

クリック課金/CPC(Cost Per Click)

広告がクリックされるたびに広告費が発生します。
一般的に、クリック単価は数十円から200円程度です。あまり高騰するようなら、配信方法の変更、あるいは配信停止を検討します。

予算は数〜10万円程度から始めてみて、感触が良ければ増額していきましょう。

インプレッション課金/CPM(Cost Per Mille)

広告が表示されるたびに広告費が発生します。クリックされたかどうかは関係ありません。
表示1回ごとに課金されるわけではなく、1000回単位で広告費を計算します。
平均インプレッション単価は100〜500円程度です。

こちらも予算は数〜10万円程度から始めてみて、様子で増額を検討します。

SNS広告出稿プラットフォームの種類と特徴

SNS広告出稿プラットフォームの違いについて、ユーザー層の視点から解説します。
取り上げるのは、こちらのSNSです。

  1. 1. LINE ▼
  2. 2. Facebook ▼
  3. 3. Instagram ▼
  4. 4. X/Twitter ▼
  5. 5. YouTube ▼
  6. 6. TikTok ▼

令和4年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」を参考に、特徴を解説します。

令和4年度 主なソーシャルメディア系サービス/アプリ等の利用率

LINE:全年代にまんべんなくユーザーをもつ

LINE年代別利用者グラフ
  • 国内の月間アクティブユーザー数:9,500万人(2023年6月)
  • 全年代の利用率:94.0%
  • 男性利用率:91.3%
  • 女性利用率:96.8%

LINEは10代から60代まで、年代を問わず利用されています。SNSというより、生活インフラとして意識している人もいるでしょう。
LINEは、月間アクティブユーザー数の多さが特徴的で、9500万人(2023年6月末時点)は他のプラットフォームと比べて圧倒的です。

他のSNSは使っていなくても、LINEは使っているという人もいますので、さらにリーチを拡大したい場合におすすめの媒体です。

Facebook:ユーザーは30、40代が中心で実名登録が多い

Facebook年代別利用者グラフ
  • 国内の月間アクティブユーザー数:2,600万人(2019年7月)
  • 全年代の利用率:50.1%
  • 男性利用率:31.6%
  • 女性利用率:28.2%

Facebookは30〜40代の利用者がとくに多いです。実名登録が基本であり、ビジネス用途でも利用されています。
Facebookは、個人ページの他に「Facebookビジネスページ」を作ることができるため、ビジネスに活用しやすいのです。

男女別の利用率は、男性が31.6%、女性が28.2%で若干男性が高いですが、ほぼ同数と見ていいでしょう。

広告配信においては、ターゲティング精度の高さに定評があります。
また働き盛りの年代がユーザーに多いので、toB向けとしても利用しやすい広告プラットフォームです。

Instagram:30代以下の年代、とくに女性に人気

Instagram年代別利用者グラフ
  • 国内の月間アクティブユーザー数:3,300万人(2019年6月)
  • 全年代の利用率:29.9%
  • 男性利用率:41.4%
  • 女性利用率:58.9%

Instagramは、Facebookと同じMeta社が運営するSNSです。
両プラットフォームは連携しており、Facebookで配信した広告はInstagramでも表示されます。

国内の月間アクティブユーザー数はFacebookより多い3300万人ですが、若干古い数字なので現在はさらに伸びているでしょう。10〜20代を中心に、30代以下の年代で人気があります。
男女別の利用率では、男性の41.4%に対して女性は58.9%で、女性に多く使われているようです。

投稿だけでなく、旅行先の観光名所やレストランの検索などにも利用されています。画像と動画のメディアであり、ビジュアルに訴える投稿と相性がいいです。

X/Twitter:20代に人気。世界的にユーザーが増加中

X/Twitter年代別利用者グラフ
  • 国内の月間アクティブユーザー数:4,500万人(2017年10月)
  • 全年代の利用率:45.3%
  • 男性利用率:44.3%
  • 女性利用率:46.2%

「Twitterは名称が「X」に変更して以降、全世界での月間利用者数が5億4,000万人を超えて、過去最高を記録しました。
日本国内では2017年時点で4500万人となっていますが、現在はさらに伸びていると考えられます。

20代の利用率が78.8%でとくに人気があり、10代が54.3%、30代が55.5%と続きます。
男女別では、男性の44.3%、女性の46.2%が利用しており、性別での偏りはほぼなさそうです。

テキストによる投稿がメインのメディアであり、ユーザー投稿のキーワードでターゲティングができるほか、特定のアカウントのフォロワーから類似するユーザーをターゲティングすることもできます。

YouTube:LINEに次ぐ利用者数で幅広い年齢層に人気

YouTube年代別利用者グラフ
  • 国内の月間アクティブユーザー数:7,000万人(2022年10月)
  • 全年代の利用率:87.1%
  • 男性利用率:89.9%
  • 女性利用率:84.2%

YouTubeの月間アクティブユーザー数はLINEに次いで多く、7,000万人を超えています。
全年代の利用率も87.1%と高い水準です。
男女とも利用率は80%台中盤から後半と高く、性別による偏りは見られません。
年代別では30代より若い年代の利用率が高いですが、40〜50代でも多く利用されています。

年齢や興味関心に基づくターゲティングはもちろん、YouTubeチャンネルの操作履歴に基づいて関連のある広告を表示させることができます。

TikTok:ショート動画が人気の動画配信プラットフォーム

TikTok年代別利用者グラフ
  • 国内の月間アクティブユーザー数:1,700万人(2021年8月)
  • 全年代の利用率:28.4%
  • 男性利用率:25.7%
  • 女性利用率:31.2%

TikTokは、10代の利用率が際立って高いSNSです。
全年代の利用率は28.4%であり、利用者はかなり限定されています。
リーチできる年代は、20代以下の若年世代がメインと考えられます。
男女別の利用率は、男性が25.7%、女性が31.2%で、女性の方が利用する傾向にあるようです。

機械学習によるレコメンド機能により爆発的なヒットを出した事例もありますが、10代がメインユーザーとなることもあり、 広告出稿のプラットフォームとして考えるならtoC向けの使い方になるでしょう。

SNS広告が選ばれる理由

「検索広告とは違う集客方法として何かできることはないか?」
そんな時に挙げられるのが、SNS広告です。単に広告の種類が増えるだけでなく、リスティング広告とは違うアプローチができます。

リスティング広告と比べたとき、SNS広告が選ばれる理由は以下のとおりです。

ターゲティング精度が高い

ユーザーの年齢や性別のほか、登録してある住所や位置情報を使って広告を配信するエリアを指定できます。

とくにTwitter広告の場合は、キーワードでのターゲティングが可能です。ユーザーがつぶやいた内容からキーワードを拾って、関連する広告を配信できます。
例えば、「京都に旅行に行きたい」とつぶやいた人を狙って、ツアー旅行の広告を配信するといったことができるのです。

リスティング広告でもターゲティングはできますが、より高い精度でのターゲティングはSNS広告に分があります。

潜在顧客にリーチしやすい

リスティング広告は、ユーザーが検索時に入力したキーワードをもとに関連のある広告を表示します。
広告を見るのは、何らかの課題を抱えていることをすでに自覚し、それを解決しようと行動を起こしている人です。つまり、課題を認識していない潜在顧客にはリーチすることができません。

これに対して、SNS広告は、課題の認識の有無に関係なく広告を配信できます。
広告を見て「そういえば!」と課題に気づくかもしれない人に、広告を見せることができるのです。

リスティング広告に比べると、より広い範囲のユーザーに対してリーチできます。

ユーザーに受け入れられやすい

一般的に、ユーザーは広告を嫌います。広告であると認識した瞬間に、見るべき対象から除外しているはずです。

リスティング広告は、検索結果が表示されるエリアと広告が表示されるエリアがはっきりと分かれています。慣れるとひと目で広告とわかるため、ページの最上段にあってもスルーされてしまいがちです。

検索結果 広告表示エリア

その点、SNSのインフィード広告は、普通の投稿が表示されるフィードやタイムラインの中にあるため、多くの投稿と一緒にユーザーの目に入ります。広告と分かっていても、意外と抵抗なくクリックされるようです。

SNSのインフィード広告

SNS広告を活用する目的

SNS広告は、以下の目的で活用できます。

  • 潜在層への認知拡大
  • 自社ブランドのファン育成

いずれも検索広告では難しいですが、SNS広告なら可能です。
それぞれ見ていきましょう。

潜在層への認知拡大

今は課題を認識していないが、潜在的に課題に気づく可能性があるユーザーに広告を配信することにより、自社サービスの認知拡大を図ります。
すぐに顧客になる可能性は低い層であるため、ゴールは「リード獲得」です。

またSNS広告の場合、口コミやシェアによる拡散効果で、潜在層よりもさらに広い層に自社の存在を知ってもらえることもあります。

自社ブランドのファンの育成

SNS広告は、単に自社の製品やサービスを紹介するだけではなく、ユーザーとの関係性を構築するきっかけにもなります。
例えばTwitter広告で得たフォロワーに対して、継続的に情報発信を行うことでコミニュケーションが生まれ、信頼感や親近感を高められるかもしれません。

仮に自社の発信内容が、ターゲットユーザーにとって価値のあるものだったとしても、自社アカウントが知られていなければ情報は届きません。
この壁をなるべく時間をかけずに越えるために、SNS広告が使えます。

SNS広告を成功させる運用のポイント

ターゲティング精度の高いSNS広告とはいえ、成果が保証されているわけではありません。
SNS広告運用を成功させるためのポイントを解説します。

1.ターゲットを明確にする

ターゲットを明確に設定しましょう。
同じ商品やサービスの広告でも、誰に見てもらいたいかで見せ方が変わります。だから「誰のため」がはっきりしていることが重要なのです。

ただし、はじめはターゲットを広めに設定しましょう。
ターゲットを絞りすぎると、広告の配信数が伸ばせないからです。
最初はやや広い層に向けて広告を配信し、反応を見て徐々に絞るのがいいでしょう。

2.ユーザーにとってほしい行動を決める

広告を見たユーザーがどうなったら成功なのかを決めておきます。
いわゆる「コンバージョンポイント」です。

ゴールとしては、以下のようなものが考えられます。

  • メルマガ登録
  • 無料セミナーに申し込み
  • 資料ダウンロード申し込み
  • 資料請求

いきなり顧客になってもらうより、末長く関係を構築していくきっかけとなるようなことがいいでしょう。

3.ターゲットユーザーが使っているSNSを選ぶ

SNSプラットフォームは、それぞれに違うユーザー層を持っています。
広告を配信する前に、ユーザーの中に自社がターゲットとする層が含まれているのかどうかを確認しましょう。

どんな人がどのSNSを使っているのかについては、総務省の「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」をご覧ください。
SNS広告出稿プラットフォームの種類と特徴」でも、ユーザー層の傾向について解説します。

4.比較しながら答えに近づく

広告配信の成功に欠かせないのが「最適化」です。
最適化とは、ユーザーの反応を見て広告の設定やクリエイティブに調整を加えることです。

最適化の過程において、正解を探す方法は「比較」しかありません。
Aの設定とBの設定を比べてよかった方を残して、さらにCの設定と比較する。この作業を繰り返して、徐々に正解に近づけていきます。

5.PDCAを早いサイクルで回す

SNS広告は、比較的データが集まりやすいです。早く結果が見えるので、PDCAを早いサイクルで回しましょう。

予算や条件にもよりますが、数日から1週間くらいで施策の結果が見えることもあります。
慣れてくると、初動を見ただけで、いいか悪いかが何となくわかってくるものです。結果が見えたら、次の手をどんどん打ちましょう。

6.遷移先のページも含めて評価する

SNS広告を出す目的は、設定したコンバージョンを獲得するためです。
コンバージョンを獲得するには、広告だけでなく遷移先のページも機能しなければなりません。

広告からランディングページへの遷移数に対して、コンバージョン数があまりにも少ないなら、ランディングページに問題があると予想されます。仮説を立ててこれを修正し、結果を見ることも必要です。

SNS広告を利用する際の注意点

広告であってもSNSである以上、炎上のリスクがあります。これは高い拡散力があるがゆえのリスクです。

広告配信を担当する方は、配信する広告がユーザーにどう受け止められる可能性があるかを考える想像力が必要となります。
とはいえ、一人の考えには限界がありますので、複数人の目を通すようにするといいでしょう。完全にリスクがなくなるわけではありませんが、減らすことは可能です。

まとめ

以上、SNS広告について解説しました。

toCとして使われることの多いSNS広告ですが、toBでも活用は可能です。自社がターゲットとするユーザーが使うプラットフォームから広告を配信し、新たなユーザーの獲得を目指しましょう。

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